お金さま、いらっしゃい!

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163908489

作品紹介・あらすじ

生まれ育った「カルト村」(所有のない社会を目指す、農業を基盤としたコミューン)の思い出を描いた『カルト村で生まれました。』『さよなら、カルト村。 思春期から村を出るまで』で話題となった高田かやの新作コミックエッセイ。どんなに働いても対価はもらえず、物は共有でお金のやりとりは一切なし、当然子供のお小遣いは0円で、隠し持っているお金が大人に見つかったら即没収……。そんな「カルト村」で育ったことから、「お金は滅多にさわれないすごいもの」「お金さま!」とお金そのものへの憧れが人一倍強くなってしまった著者が、19歳で村を出て両親との同居生活→ひとり暮らし→結婚して夫の家族と二世帯住宅暮らし……と環境を変えながら、自由に持つことができなかった「お金」とどう付き合ってきたか? を包み隠さず丁寧に描く。お金が貯まる心構えやリメイク料理など節約術も学べ、お金に対する感覚の違う夫婦の生活を覗き見る楽しさもあり。読めばお金が貯まるかも!?〈かや流“お金さま”との付き合い方〉村時代に染みついた「我慢」で貯金/買い物トレーニングに100均活用どこで何を買ったか値段も含め毎日メモ/財布の残金は1円単位まで把握車の免許など必要なものにはドーンと使う/安い発泡酒に焼酎を足して度数アップ自己流の「宝くじ必勝法」を考案/料理も服もリメイクして2倍楽しむ食材にひと手間加えて保存力アップ/「夫婦50割」などお得制度をどんどん活用

感想・レビュー・書評

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  • 前作カルト村シリーズのフランス語版が出版されることになったそうです。
    フランスのかた、どう思ったでしょう?

    私は小学校までの『カルト村で生まれました』は可哀想に思ったけど、中高~退会を扱った『さよなら、カルト村』では「そんなに悪くもない」と思いました。

    この『お金さま、いらっしゃい』ではタイトルと帯で誤解されてしまうかもしれないけど、退会後の暮らしを扱っているだけです。
    確かに今までお金を扱ったことがなかったので最初はカルチャーショックを受けています。
    でもそれは最初だけで、じきに慣れて、普通の人になっていきます。

    村の高等部では合唱練習、字の練習、生け花講習、お菓子作り講習などありました。
    だから、かやさん、ウットリするほど綺麗な字が書けるんですね。
    (私の字は汚くて時々じぶんでも読めない)
    家事も仕事もきちんとこなします。

    村では「20代で30~40代の男性と結婚させられる」という噂がありました。
    それに反発していたかやさんでしたが一般になってから15歳年上のかたと恋愛結婚。
    とても上手くいっています。

    「若い時の苦労は買ってでもせよ」
    上手くいった例だと思いました。
    (小出恵介さんと東出昌大さんはスキャンダル後そういう生活をした)

    機能不全家族、とくに母の恋人に虐待されたり
    実の父や兄に性的虐待を受けていた人の記事を読むと
    本当に心が痛みます。凄くあとをひきます。
    かやさんのカルト村での19年を読んでもそんな悲惨な気持ちになりません。
    中高でイジメにあって悩んでいる子は入ったらいいんじゃないかと思ってしまいます。
    (実際にそういう人はいるのでしょうか?)

    こんなふうに考えてしまう自分が変なのか?
    他の方のレビューを読んでみようと思います。

  •  カルト村での著者だからもっとお金に対して貪欲に欲するのかと思えば、普通に生活している同世代よりももっと金銭面でしっかりしている感覚を身に着けている。

     なんか、カルトカルトというのもどうかと思ってしまう。
    ようは、どこにいたとしても、そこで流されるような性格ではなくいろいろ考えられる頭を持つことができるのならば普通と変わらないという事なのかもしれない。

     偏見が一番よくないという事がこれを読んで身に沁みました。

  • とかくお金の事を話題にする事は難しい。「お金が大好き」という人はがめつく下品という固定概念が生じがちだが、高田さんはその逆。生まれ育った環境による面白いお金の感覚があり、また自分軸で生きているので「お金が大事、お金が大好き」といっても全く下品にならない。お金を大事にしているということもわかる。ずいぶん前に買ったものでも1円単位まで覚えている(記録している?)ことに驚く。どんぶり勘定の私は見習いたい。

  • 可愛らしく丁寧な絵のエッセイ漫画。
    作者がカルト村出身者であり、一般社会と違う常識が入り込んではいるが
    作者自信が自分自身の常識は村のものであり一般社会とは違うと認識しているので
    嫌な気持ちになどは全くならず 興味深く読んだ。

    面倒くさがりとおっしゃっているがとてもそうとは思えず
    村での生活の影響もあるのだろうかと思う。

  • 堅実な節約生活はなかなか参考になる。
    お金の使い方が上手い。
    人を介すると宝くじが当りやすくなるという運の話も面白かった。

  • せしゅ施主 茫洋とした記憶の中から 現場監督責任者 残った料理のリメイクを考えるのも大好き アメリカ製のスモーカーを見つけた 火を点けたら次第に苺から水分が出て砂糖が溶けていくから 四万十鶏 福岡県嘉麻市の赤崎牛 日常が旅の延長なのか旅が日常の一部なのか

  • カルト村に居た経験からお金が大事だとおもい、お金との向き合い方を書いた1冊。自分にとっていい使い方をしたいなぁと思った。

  • 前二作とともに、逸品の本書❕フィナンシャルプランナーであるワタシも唸る内容且つ、かやさん独特の味のある絵と文字多めの読み応えのある分量で母娘でド嵌まり❣️

  • 村出身の著者だからこその視点と、村を出た後の仕事のやり方が知れて面白かった。
    幼少期にお金が(身近に)ないと、我慢を我慢と思わず過ごし、いざ自分のものを買うときなどに選べない、自分のことがわからないという損な所も生んでしまうんだと思った。
    自分の子には自分のことは自分で選べるようになってほしい

  • お金への執着が怖い。お金を持たないカルト村ルールと子ども時代のクラスメイトとのトラブルが影響していると書いてあったが、別にそれがなくても大して変わらないのでは…。
    途中から節約レシピやら小ネタが出てきたけど、ネタ切れ感は否めず、1作目ほどのインパクトは無かった。

    上手に分けるコツは分けた人が一番少ない量をもらうこと
    お菓子の取り合いは子供の頃村で散々やったのでもうたくさん

    これはインパクトあった。

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著者プロフィール

唐戸俊一郎(からと・しゅんいちろう)。1949年、福岡県生まれ。1968年、東京大学入学、1977年、東京大学理学博士。1989年、アメリカに移住。ミネソタ大学教授を経て、現在イェール大学教授。地球惑星物質の研究を通して地球や惑星の起源やダイナミクスを理解することを目指し、ミクロとマクロを結ぶ学際的な研究を続けている。専門論文の他に『レオロジーと地球科学』(東京大学出版会)、“Rheology of Solids and of the Earth”(Oxford University Press)、“Deformation of Earth Materials”(Cambridge University Press)など編著書多数。日本学士院賞、ラブ・メダル(ヨーロッパ地球科学連合)、レーマン・メダル(アメリカ地球物理学連合)などを受賞。

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