- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163912387
作品紹介・あらすじ
ナポレオン戦争、朝鮮戦争、フォークランド紛争、テロとの戦い、ドローン攻撃……「正しいこと」「望ましいこと」がすべて同時に満たされることのない世界で――・カミュ『正義の人々』が問いかける道徳的ディレンマ・グロティウスの正戦論とパリ不戦条約という転換点・憲法典の間隙を突いたビスマルクの政治闘争・一触即発の核戦争の危機を回避したキッシンジャーの手腕・国際法の歴史から9条問題の本質を考える ……etc.憲法学の第一人者が放つ、瞠目の戦争論近現代史における戦争のダイナミックな質的変容を法の視点から浮き彫りにした知的興奮の書!
感想・レビュー・書評
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「短期決戦で決着がつくはずだという思い込みで軍事行動に走るのは危険」「自国だけでなく、関係する国々が共通してそこにラインが引かれていると考えているラインを十分な理由もなく動揺させるべきでもありません」(217頁)国民の暮らしの安全、生命と財産の安全が保障できるかは、新型コロナウィルス対策と同じでしない方がいいことはあるが、絶対大丈夫はない、国家には友人は存在せず、あるのは相互の利害計算にもとずく同盟者だけ、この世で「正しいこと」「望ましいこと」を同時に満足させることはできない、簡単な問題ではないのに簡単であるかのように取り扱うことはやめるべき。たくさんの本書のフレーズがウクライナ侵攻を止める判断に用いられてほしいと願います。
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戦争は究極的には国の社会契約、憲法原理への攻撃であるという。
参考文献としている洋書を読んで戦争の歴史を学びたい。 -
歴史的なできごとの説明・解説とロジックが入り交ざって進んでいくのですっきりしない。
ロジック部分(主に9条にまつわる、樋口陽一批判の部分)は、『憲法と平和を問いなおす』を読んだ方がすっきりと説明されていてわかりやすい。だから肉付け(というか議論の前提としての戦争史関する教養)を学ぶための本、という感じか。 -
憲法学者とのことだが戦争に関しても膨大な量の本を読んでいるよう。
日本の憲法、名誉革命、ナポレオン、ビスマルク、ヨームキップール戦争、フォークランド紛争、核兵器、朝鮮戦争、グァンタナモなど、歴史的な事象についていろんな観点から解説を加えている。 -
戦争と憲法は切っても切れないつながりがあります。本書は第一級の憲法学者が近現代の戦争を分析しながら、憲法との密接な関係を示し、憲法9条を改正することは意味がないと断じています。 -
今、この政権、この状況だからこそ面白く読めた。こんな時代だからこそ日本国憲法の原理、限界を意識する必要性を考えた。
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東2法経図・6F開架:323.01A/H35s//K
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【憲法学の第一人者が放つ、瞠目の戦争論】戦争の攻撃目標は相手の国家の社会契約、つまり憲法原理である。朝鮮戦争、フォークランド紛争、テロとの戦い等を法から論じた快著。
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戦争と法
長谷部恭男
定価:本体1,600円+税
発売日:2020年07月30日
ジャンル:ノンフィクション
ページ数 224ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2020年07月30日
ISBN 978-4-16-391238-7
Cコード 0095
〈https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163912387〉