にべ屋往来記

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 70
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163914862

作品紹介・あらすじ

東海道から身延山道に入った万沢宿にある旅籠・にべ屋。
関ケ原の大戦から十五年、にべ屋のような小さな宿屋にも、御上の探索方が探りを入れに来たり、素性の知れないお侍が訪れたり。今日もにべ屋には厄介事が持ち込まれて……。

感想・レビュー・書評

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  • にべ屋における7つの短編。
    最初の話が、あっけなく、物足りなさを感じでいましたが、だんだんと真相が見えてくるにつけ、面白くなってきました。史実と織り交ぜながら、戦国の終わりを生きている人々の様子を垣間見ている気持ちでした。

    ただ、智吉やおすずの人物像が、なかなかハッキリせず、姫虫に到っては、あまりにも酷い話で、心がざらついてしまい、ぬぐい切れないまま終わってしまったのは残念でした。

  • 江戸時代の初期という、今まで自分が読んだ事のない時代で新鮮だった。
    主人公の智吉の出自の謎が最後まで物語を転回させていて引き込ませてくれる。

  • にべ屋という旅籠で働く人々を描いた短編集。
    それぞれの短編で旅籠で働く人達の過去がわかってくるけど読みやすくてどれもみんな心地よい。
    にべ屋の主人の智吉が飄々としてていい感じ。松坂桃李さんを思い浮かべながら読んでました。

  • 出自通りの人生でなく武士も町人も入り混じって懸命に生きる。身分がくっきり分かたれていたというイメージはどうやら違うらしい。

  • 江戸の初めの街道(身延道、万沢)にある旅籠を舞台にしているが、単なる人情物の連作短編集ではなく、若主人の出自も絡めて、戦さが身近であった時代の侍、商人、百姓の生き様や生き方の選択とその背景となる覚悟を描く。

  • 戦の世の哀しさをにべ屋の旅籠に泊まり、往来する方々の物語。続きを読みたい。

  • 【江戸の旅籠で起こる悲喜こもごも】東海道から身延山道に入った万沢宿にある旅籠・にべ屋。主の智吉は宿を継いで十年が経つ。今日もにべ屋には厄介事が持ち込まれ……。

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著者プロフィール

一九六七年京都市生まれ。会社勤務等を経て、司馬遼太郎氏の夫人である福田みどり氏の個人秘書を十九年間務める。二〇一〇年『マルガリータ』で第十七回松本清張賞を受賞し、作家デビュー。

「2022年 『せきれいの詩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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