夜に星を放つ

著者 :
  • 文藝春秋
3.53
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本棚登録 : 8688
感想 : 710
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163915418

作品紹介・あらすじ

かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。

コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。

感想・レビュー・書評

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  • 星座や夜空の星が物語の中に散りばめられてる短編集。物悲しい物語が多くて、切ない。婚活と亡くなった妹の彼氏との交流。夏休みに祖母の家で過ごす僕と幼馴染。亡くなった母の幽霊と学校でのいじめ。家を出てアリゾナで暮らす元妻と娘のことと隣に越してきたシングルマザー。両親が離婚し新しい母と生まれた弟との暮らし。などなど。ちょっと見上げる星空が、小さな希望か。

  • 号泣した。
    色々刺さる。

  • 少し切ない、でもサラッと読める短編集。
    短編集って記憶に残りにくい、、これもそんな一冊。

  • 直木賞受賞作品ということで読んでみたけど、特に感動することはなかった。
    日常生活でよくありそうな物語たち。短編集なのでさらっと読めるが、どれも少し寂しい物語でぱっとしなかったというのが正直な感想。好き嫌いが分かれるのかな。

  • 全ての話にオチが微妙

  • 優しく切なく、胸に小さな痛みが込み上げてくる五篇の短編集。

    人と交わるのは辛くて苦しいけど、やっぱり自分を救ってくれるのは人なんだなぁと。

    窪先生の作品を読むと、いつもそう思います。

    辛い時には、空の星座を見上げよう☆

  • 最後のお話が本当に好きだった、めちゃくちゃ刺さった疲れてたからかも!この男の子みたいなこういう気持ちで生きたいと思ってた

  • 小説特有の面白さがある
    結局何も解決してなくて希望もあるのかよくわからない状態で終わるのが良い

  • (2024/04/29 2.5h)

    窪美澄の本は『ふがいない僕は空を見た』以来2 冊目。

    不倫の話を中心に扱う作家さんなのだと思う。


    わたしが持つ倫理観に照らして不倫や浮気に対する抵抗感が強い。それらの人間関係をまるで大人の恋愛のように扱われると抵抗感からか話がチープに見えてしまう。

    ただ、恋愛に悩むひとには響くストーリーもあるのかと思うと、頭ごなしに否定できない。
    わたしは好きではない。


    好きなのは『夜に星を放つ』というタイトルと、温かみのある表紙。
    あとは、「湿りの海」というものを知ることができたことが嬉しい。月を眺めたときの解像度が上がる。

  • 星座に絡めて、出会いと別れを描く短編集。
    どれも星座がなくても成立するところを無理やり結びつけているように感じてしまったのと、登場人物にいまいち感情移入できずでした。

    特に高校生が子どもと帰省?している母親を見た瞬間、何を理由にか恋をし、気持ちを寄せてくれている幼なじみをなぜか振る話は、どうして?と思っている間に終わった印象でした…。

    直木賞受賞作と期待して読んだのもよくなかったのでしょう。とはいえ、直木賞はやっぱり読み応えのある長編を読みたいと思ってしまいました。

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著者プロフィール

1965年東京生まれ。2009年『ミクマリ』で、「女による女のためのR-18文学賞大賞」を受賞。11年、受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、「本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10」第1位、「本屋大賞」第2位に選ばれる。12年『晴天の迷いクジラ』で「山田風太郎賞」を受賞。19年『トリニティ』で「織田作之助賞」、22年『夜に星を放つ』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『アニバーサリー』『よるのふくらみ』『水やりはいつも深夜だけど』『やめるときも、すこやかなるときも』『じっと手を見る』『夜空に浮かぶ欠けた月たち』『私は女になりたい』『ははのれんあい』『朔が満ちる』等がある。

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