松本清張全集〈42〉黒革の手帖/隠花の飾り

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784165080404

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  • 黒革の手帖
    銀行の金を横領して銀座にバアを開いた女。弱みに付け込んで金をゆすりさらなる成功を追い求めたが。。
    銀座のホステス、医者、予備校経営、国会議員秘書、総会屋、などのいろいろな人物が登場しては、最後に全てが線でつながる。
    女の破滅に向けたラストシーンが印象的。悪いことはできない。

    隠花の飾り
    女が主人公の短編小説集。全11話が収められている。個人的には「北の火箭(かせん)」が名作。
    ベトナム戦争まっただなかのベトナムを訪れるベルギーの女流詩人と、カナダの大学教授。危機下で過ごす時間が二人の距離を縮める。全てが終わり日本へ寄る二人。お互い家庭を持つ二人だが、女は日本で待っていた夫のもとへと帰ってゆく。大学教授は一人、店頭に飾られた浮世絵「大川端夕涼之図」を見つめている。
    浮世絵の花火が遠く去った幻想を思い出させるのだろうか。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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