- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166603497
作品紹介・あらすじ
七面倒臭い下ごしらえや手順は省略、でもツボは押さえる、という著者開発の料理は、簡単に作れておいしいと大好評、本書でそのコツを大公開。たとえば、急いでご飯を炊くときは塩とお酒をちょっと入れて炊く、だしをとるのに昆布は煮立てたって構わない、鯵の塩焼きにハラワタ出しは不要、といった具合。取り上げたのは玉子焼き、煮魚、きんぴら、ハンバーグなど約一七〇品目。男も女も老いも若きも、ふだんのごはんはこの一冊でもう大丈夫。
感想・レビュー・書評
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カツ代さん一流の、飄々とした文章を読んでいると、「いったいこの文字の連なりが、本当に旨い料理になるのだろうか?」と不安になる。でも騙されたと思って、書いてある通り忠実に作ると、本当にウマい!けっして特別な素材も道具も必要なく、格別難しい工程があるわけでもないのだが、料理の基本は外さず、誰にも気づかれないうちに旨くなるポイントをさっと盛り込む。軽妙な言葉の裏に隠れた、カツ代さんの本当のすごさが分かる一冊。ちなみに、2015年に写真付きで新装版が出たそうだが(『小林カツ代のお料理入門』東京:文藝春秋社)、個人的には、写真もイラストもほとんどない、こちらの旧版の方が、好き。カツ代さんの文章を読んで、「本当にこんな簡単で良いんだろうか?」と不安になればなるほど、出来上がった料理はひとしお旨い。
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まるでカツ代さんがそばで語りかけてくれているような本。あの声とあの口調でありありと再生されるんです。それが今となっては少し寂しくもありますが。
とにかく気負わずに料理って楽しいって気持ちにさせてくれます。こんなお母さんに育てられたら、そりゃあ子供は食べることも作ることも好きになりますよ。幸せ。 -
丸ごと一冊、美味しそう。文章から美味しそうな匂いが立ち上がってくるし、味わいも感じられるし、気持ちまであったかくなってくる。どれもこれも、知ってる料理だし、何度も作ったことがあるけれど、新鮮な気持ちで、あらためて作ろう、美味しく作ろう、と思う。
カツ代さん、やっぱりすごい人だ。 -
一人暮らしや多忙な二人ぐらいの食卓を気軽に充実させるレシピがいっぱい。
お料理ってこだわったり凝りはじめたら際限ないけれど、道具に材料、技術、心構え、とりあえずここさえ押さえていればおいしく作れますよ、という内容がまとまっているから(フライパンはテフロンじゃなくてやはり鉄がいいというあたりはややハードル高いけど)、お料理デビューする前に読んでおくと力になりそう。写真や手順はほとんどないけれど、語り口が楽しくぐいぐい読みすすめられるし、その勢いに乗ってお料理を始めたら楽しく取り組めること請け合い。
主婦の一人お昼などにもよさそうなアイデアもあったし、いろいろなコツはふだんの家族のためのお料理にも役に立ちそうでよかった。 -
本書を読んで台所に立ちたい気持ちにならない人が居るだろうか。すべてのページに料理を作る喜び・楽しみが満ちあふれた、すこぶる実践的な指南書。一人暮らしを始める人に持たせたい。
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日本の母。理想の母。