作品紹介・あらすじ
セレブもOLも高齢者も、せっせと預金を海外口座に移している。その驚くべき方法とは?英語ができなくてもOK。完全密着ルポ。
感想・レビュー・書評
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日本への批判と自身の後悔が随所に散りばめられている。
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2011年刊。
「タックス・ヘイブン」(本書と真逆の徴税側からの資産フライト分析本)等を既読済みで、本書内容に新奇さはないが、富裕層たる人々の日本国へのディスパイズ・インサルトがプンプン匂ってくる逸品だった。また、ルール違反で現金を持ち出している富裕層はどしどし処罰すべき(三倍賠償的な懲罰的加算税を課してもいいはず)だとは同感。
一方、海外投資など、責任保障が全く期待できないシステム、情報公開も怪しい投資先をそのまま信用し、資産を海外に移転させているとは、流石にカモになるだけなのではと別の意味での心配をしてしまった。
なお、東京電力の処理への著者の批判はご尤も。
とはいえ本書が論じるメインターゲットはどこにあるのか。富裕層擁護本にしては???とも感じるところ。本書の内容を敷衍させても、累進緩和、減税擁護になっているとは到底思えないが……。
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資産フライト
内容的には全て理解をしていることですし、
自分自身が言い続けていることなので、
特に印象もないですが、
日本人にとっては資産分散を海外で行う必要性は
当たり前なことでもありますし、
まだ理解度が足りない人は読んでみると面白いと思います。
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どんな本を読むときにも気をつけるべきなのは、どんなスタンス、立場でそれを書いているのかを意識すること。例えば、ヤクザが書いた警察捜査の本が読者にとってニュートラルに受け取れる内容には成り得ない。
この本の場合はどうかというと、資産フライトをやっている富裕層が増えているという少しショッキングな話題を膨らませて本を売りたい、ということなのだろう。内容が薄い。橘玲氏の本の方がはるかにレベルが高い。
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①必要な情報は?
・HSBC、スイス銀行、シティバンクにある
②気づき
・500万円をハンドキャリー
・金持ちは海外で派手に遊ぶ
・日本の銀行はサービスが悪い
・富裕層通常のメールの交わりを嫌う
・外国人は証券口座を開けない
・日本は嫉妬感情が強い
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海外投資初心者向け。
本の内容
海外投資をおすすめする本。
著者は、本当は資産フライトなんて、しないに越したことはないといっている。
だが、現状の日本の政治・税金の高さなどから、経済が成長する見込みは無く、
資産フライトという手段を薦めてくれている事が、好感が持てる。
資産フライトの必要性を一人一人が理解し、行動を変化させる(英語力を身につける・教育を変える)ていくことが必要
読んだ感想、残った疑問:
政治家は日本という国を破綻しても、いいやと思っている人が
いるのではないか?
海外視点を持ったごく一部の国民が
日本を支える時代を実は、推し進めてはいないか?
という事は、
僕らはすぐにでも資産運用にチャレンジし、
その中で資本主義の世界で生きる為に必要である
知識と経験を得るべきではないか。
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2013/11/14
海外投資斡旋本。
結構偏った書き方になってるから気を付けないといけないし、今から3年前の本やから参考にならん部分も多々ある。
昔こんな動きがあった(今もあるけど)ってことを知っとくと良いとは思う。
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富裕層のみならず,普通のサラリーマンやOLまでもが,ごぞって日本国外に資産を移そうとしているお話.
日本の税制がどのぐらい歪んでいるか,今後の増税は避けられないことを理由に,海外へ資産を持ち出して運用することを勧めている.
日本の非居住者となるために,PT(終身旅行者)の概念についても少し記述があった.
全体として結構主観が入っていて,情報の信憑性という点で怪しい箇所もあるのだが,非常に話題になった本ではある.
では,これを読んだ中で,果たしてどのぐらいの人がそれを実行に移したのだろう?
ちなみに私自身は早々と実践してみた(笑)
それによって学んだ教訓は,案ずるより産むが易しということである.
HSBC香港も,BOOM証券も,とても丁寧に応対してくれた.
ビビッていたほどの英語力も求められていない.
著者プロフィール
1952年、神奈川県横浜市に生まれる。立教大学文学部を卒業後、光文社に入社。「光文社ペーパーバックス」を創刊し、編集長を務めた後、2010年からフリーランスになり、国際政治・経済・ビジネスの分野で取材・執筆活動を展開中。
著書には『出版大崩壊』『資産フライト』(以上、文春新書)、『本当は怖いソーシャルメディア』(小学館新書)、『「中国の夢」は100年たっても実現しない』(PHP研究所)、『円安亡国』(文春新書)、『地方創生の罠』(イースト新書)、『永久属国論』(さくら舎)、翻訳書に『ロシアン・ゴッドファーザー』(リム出版)などがある。
「2018年 『東京「近未来」年表』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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