- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166612406
感想・レビュー・書評
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そもそも毒親なのか、認知症が毒親たらしめているのか。読前にはもっぱら前者についての内容を想像していたけど、読後の今、少なからず後者の要素もありそうな気がしている。ちなみに、毒と読がかかっとる訳やね。さておき、類書を併読しているからなおさら、本書が抉り出す介護の毒の側面にも、しっかり目を向けないと、ということだな。
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自分の他にもこのように苦しんでいる人がいると分かっただけでも良かった。
読んでいて暗くなるのでなかなか読み終わらなかったが、逃げ道もあるということが分かった。その逃げ道(相談する人とか)を知っておくのは重要だと思った。 -
いろいろな例を知ることができたし、毒親介護に取り組む際のアドバイスも役立ちそうで、よかった。
第4章以降が興味深かった。
P191
健康的なあきらめについて。
「親との関係性を突き詰めて考えるのではなく、いい意味での、健康的なあきらめも大事です。親はもうおいている、今さら仕方ない、そんなふうにできる範囲で受容してみると、また違った向き合い方もできるはずです。」
P201
「毒親」と向き合う子ども側に苦悩があることは当然だが、一方で親の「老い」に関しては客観的な視点も必要だろう。親の問題のすべてを「毒」だと片づけるのではなく、心身の不調や加齢がもたらす問題と捉えることがあってもいいはずだ。」
そして最後の最後、著者自身の介護経験が語られるが、これがすごい。二世帯住居で暮らす義母の施設入居が決まった直後に夫と離婚、複雑な事情により介護を担うことのできない夫の母親(義母)を赤の他人となった著者が担ったという話。I became speechless. 言葉を失ってしまった。すごい人が世の中にはいるものだ。