日本史を疑え (文春新書 1360)

著者 :
  • 文藝春秋
3.51
  • (8)
  • (20)
  • (20)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 239
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166613601

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 定説や最新学説等に疑問を呈しながら古代~幕末までの歴史が語られている本。
    時代の流れを意識した解説が心がけられているのでそれぞれの出来事の繋がりがわかりやすかった。
    また、秀吉が家康を倒さなかった理由に関して史料がなく明確なことはわからないと素直に書いてあるのは好感が持てた。
    歴史というものは諸説ありと言われることが多いように、解釈が大きく割れるもの。
    著者の見方も100%正しいかはもはや当時の人にしかわからない。
    本を読み終わった後自分でも検証し考えてみるのも面白いだろう。

  • なんと言っても、死に際の秀吉が徳川家康に頼んだという秀頼を頼むという言葉が、命乞いだったのかも、という推論が衝撃でした。
    他にもいろんな時代のいろいろな解釈が示されていて、改めて歴史って面白いと思いました。

  • 定説的な史実を振り返りつつ、筆者独自の論点を盛り込む形式。読みやすくすらすらと楽しめた。

  • どれだけ表面を取り繕っても、実際に歴史を作るのは人間と考えれば、そこには綺麗事ではない損得勘定がある。その視点を持つと、定説と言われるものがひっくり返る可能性があるのがおもしろい。特に、他の著作でも語られる、律令国家は機能していなかったという説は面白い。
    一方で、いま現在ロシアや中国でおこっていることを考えると、一人の独裁者のパラノイア的な暴走によってと歴史は作られるとも思ってしまう。そうなると資料をもとにした歴史学者の研究手法では真実に迫れなくなり、本書でもタブーといわれる「歴史上の人物の頭の中を想像する」ことが必要になってしまう。いまの時代を将来の研究所がどう評価するのか、楽しみでもある。

  • 2022/12/14 amazon p880-440

  •  一般的なことが多いですが、それなりに面白い

  • 征夷大将軍

  • 2023年、2冊目です。

  • いわゆる教科書に書かれている定説に、斜め(?)からの視点で切り込む、このような読み物は単純に面白い。
    かつて小中学校で学んだ江戸時代は、厳しい封建制度の元で人々が押さえつけられて生活しているイメージだったが、大人になって視野が広げられ、そうでもないのでは…、と個人的に感じていたことも肯定されたように思った。
    数年後には、ここに提示された斜め視点学説が正論・定説に置き換わっているかもしれないと思うと興味深い。

  • 「一次史料である古文書や古記録などをもとに編集された歴史書などは、二次史料となります。一次史料に比べると、二次史料は信頼性がやや落ちます」(第一章 日本史を疑ってみよう p.26より)。なるほど。

全27件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1960年、東京都生まれ。1983年、東京大学文学部卒業。1988年、同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。同年、東京大学史料編纂所に入所、『大日本史料』第5編の編纂にあたる。東京大学大学院情報学環准教授を経て、東京大学史料編纂所教授。専門は中世政治史。著書に『東大教授がおしえる やばい日本史』『新・中世王権論』『壬申の乱と関ヶ原の戦い』『上皇の日本史』『承久の乱』『世襲の日本史』『権力の日本史』『空白の日本史』など。

「2020年 『日本史でたどるニッポン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

本郷和人の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×