海外とは日本人にとって何か: 経済最前線をゆく (文春文庫 し 2-12)

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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167139124

感想・レビュー・書評

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  • まだ海外が今ほど身近でなかった時代に、異国の地に足を踏み入れ、根強く、忍耐強く生きる日本人の姿には鼓舞されるところが大きかった。

    自分が所謂不毛地帯に踏み入れたときに何ができるだろうか。果たしてしぶとくその地に根を張って生きていけるだろうか。ということを考えさせられた。

    「日本は国際的な大型プロジェクトの経験に乏しい。」「欧米企業には政府の強力なバックアップがある」など、当時から近年と同様の指摘がある点は非常に興味深いとともに、日本の成長速度の遅さに焦燥感が募る。

    政府の方針として「経済外交」が強く打ち出されているものの、海外企業に伍していける人材に自分が将来なれるだろうか、真剣に考える必要がある。

  • 世界中の色んな所に渡って生活を営む実在する日本人たちのエピソードを、その土地の描写と共に淡々と語った本。

    駐在員として海外赴任を命じられた人から生き方の一選択肢として自ら海を渡った人まで様々な人生が垣間見える。自分自身の海外駐在経験と照らし合わせて読んだら面白かった。

    「どうやって生きていくか」という永遠のテーマが作品を通して息づいている。

    城山三郎の他の著作も読んでみたいと思った。

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著者プロフィール

1927年、名古屋市生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。57年『輸出』で文學界新人賞、59年『総会屋錦城』で直木賞を受賞。日本における経済小説の先駆者といわれる。『落日燃ゆ』『官僚たちの夏』『小説日本銀行』など著書多数。2007年永眠。

「2021年 『辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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