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- Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167149031
感想・レビュー・書評
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太宰は自分こそ二十世紀の旗手であるという誇り高い使命感を抱きながらも、それを阻む既成文学と真に戦うためには、自分の中の古さ、醜いエゴイズムやナルシシズムをまず破壊しなければ自分の周辺のあらゆる幸福に背を向け、心弱き美しい人々の魂を救うため語りかける、津軽のイタコとしての人生を貫くため四十歳の中にすべてを燃焼させた。
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太宰治論の超古典。もとは東京工業大学文芸部雑誌「大岡山文学」第88号に発表されたもの。書いた当時著者は若干25歳でした(「ぼくにとっての最初のまとまった評論であり、ぼくの精神のひとつの記念碑」とのこと)…。若いのに洞察力がハンパない…。すごすぎます。
内容は太宰とともに青春があったという著者の、高尚な太宰治全面肯定論。「そんな切り口があったのか!」といちいち唸らされる名評論、だと僕は思います。
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