京伝怪異帖 (文春文庫 た 26-11)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167164133

感想・レビュー・書評

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  • 春朗合わせ鏡と同じ人が出てる。時期も少しかぶっているのか、想像しながら読むと面白かった。

  • Tさんのお勧め。

    人気作家で、凄腕の商人で、イラストレータでマーケッターの山東京伝が主役。
    でもそれを知っていた方が楽しく読めるのか、
    知らない方が楽しいかは微妙。

    私は知らなかったので、
    鶴屋南北、蔦屋重三郎、平賀源内といった有名人が登場する江戸時代ものなんだなーと単純に楽しめたが、
    山東京伝の伝記的話を期待していると肩透かしを食う。

    平賀源内につきあって福島まで行ったり、
    ようやく嫁にもらった花魁に悪霊がついたり、
    とまあ、怪奇ものといえば怪奇ものかも。

    それにしても、平賀源内はよく出てくるなー。
    源内だして不思議を作り出したり、不思議を解いときゃ良いと思ってるんじゃないのかなー。

  • だましゑシリーズ、今回は伝蔵こと山東京伝が平賀源内と出会って、おかしな事件に出会う短編集。
    表題通り、怪異にまつわる話を軸に書かれているが、「生霊変化」「悪魂」の生霊、悪霊の話は、情のある質の良い怪談に仕上がっている。
    1作目の解説で書かれていたが、この作品は、時代背景やその人を後から調べたくなるような、魅力がある。

  • 今回は,山東京伝と窪俊満,そして平賀源内が主軸。

    京伝は,他の巻での主軸たちと違って,掴みにくい。
    そこが魅力なのかもしれないけど。
    彼ももとは絵師だったんだな。

  • 全1巻。

    「だましゑ歌麿」から始まる
    一連のだましゑシリーズ。
    それのサイドストーリーみたいな話。
    別物の物語だけど、
    だましゑの物語と同じ世界、時間軸で進む。

    だましゑシリーズのスピンオフ、
    「春朗合わせ鏡」「蘭陽きらら舞」で活躍する
    蘭陽はこっちの小説のキャラっぽい。

    だましゑ歌麿
    http://booklog.jp/users/bullman/archives/4167164094
    春朗合わせ鏡
    http://booklog.jp/users/bullman/archives/4167164124
    蘭陽きらら舞
    http://booklog.jp/users/bullman/archives/4167164167


    だましゑシリーズとどっちが先に書かれたのか分からないけど、
    時間軸的には1作目「だましゑ歌麿」の直前から。
    ちょいちょい「だましゑ歌麿」で起きた事柄の記載があったり、
    シリーズを読んでるとより楽しめる。

    話的にはちょっと苦手なオカルトものなんだけど、
    単なるトンデモじゃなくて、
    うまい具合に人情話に落ちてたりして、
    あまり気にならなかった。
    むしろ何故か爽やかで、かなり面白い。

    シリーズ内では異色だけど、
    これが一番好きかも。

  • テンポがよくて面白かった。このシリーズはどれから手をつけていいか迷うけど、蘭陽さんさえ元気なら無問題。

  • ストーリーの設定がやはり面白い。

    登場人物のキャラが個性があり、且つやり取りが気持ちいい。

  • 蘭陽がかわいい

  • せっかくなので、続けて時代物を(^ ^

    ...時代物と言っても、これはかなり
    「荒唐無稽」な設定。

    何せ主な登場人物が、山東京伝と
    牢屋で死んだはずの平賀源内(^ ^;

    しかも「怪異佇帳」のタイトル通り、
    物の怪やら生き霊やらと言った、
    「どうリアクションしてよいのやら」
    というものがテーマで。

    でも、ただのドタバタではない。
    何か怪異があって、それを
    (江戸時代の)科学で説明するが、
    一部には本物の物の怪が混じってた、
    というような構成で。

    その「謎解き」部分が良くできるので、
    全体として不思議な説得力がある(^ ^

    時代物はほとんど読んだことない、
    と思ってたし書いてたが、
    この作品を読んで思い出した。

    こういう「実在した歴史上の人物」を
    登場人物として話を組み立てるのは、
    鯨 統一郎氏がよくやっていた。

    何だ、読んだことあったんじゃん、
    時代物 > 自分(^ ^;

    荒唐無稽と言いつつも、これもやはり
    江戸の昔の庶民の生活がよく描かれていて
    読みながら自然にその世界観に浸れる。

    また、舞台が現代では成立し得ない話も
    「時代物ならまぁ有りかな」的な
    敷居を下げる効果もあるか > 時代物

    それでも、飢饉に喘ぐ農民や、
    「政治家」の変わり身の早さなど、
    人物描写がきちんとできているので
    最後までぐいぐい読まされる感じ。

    もちろん、その時代のリアルを
    知っている訳はないのですが、
    「さもありなん」と思わせるだけの
    ディテールの描写が心地よい。

    ある意味水戸黄門的な、
    「安心感」を持って読める作品。

  • 2010.05.12 読了

    このシリーズはどこから読み始めたら良かったんでしょう。さっぱりわからん。というかすでにあと一冊を残すのみ。

    これが一番最初に読むべきだったんでしょうか??すべての始まりというか、「だましゑ歌麿」を軸にすると、夜明け前的なポジションかしら。時期はだいぶかぶっているけど。

    仙波の旦那が出てこないのでさみしい。けど源内さんがいるので大丈夫。今回も文句なくおもしろかった!

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著者プロフィール

1947年岩手県生まれ。早稲田大学卒業。83年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞、87年『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、92年『緋い記憶』で直木賞、2000年『火怨』で吉川英治文学賞を受賞する。他の著書に『炎立つ』(全5巻)、『天を衝く』(全3巻)などがある。

「2009年 『To Tempt Heaven』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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