一瞬の魔 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1997年8月6日発売)
3.19
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167184230

作品紹介・あらすじ

資産家老女の架空名義の預金一億円を横領した男女銀行員の心理を巧みに描く表題作ほか、「黒髪の焦点」「鰻の怪」「輸血のゆくえ」「深夜の偶然」の四篇を収める。(大村彦次郎)

みんなの感想まとめ

心理描写と男女関係を巧みに織り交ぜた短編集は、読者を引き込む魅力にあふれています。平成初期の背景を反映し、当時の社会状況や文化を感じさせる作品は、時代を超えた普遍的なテーマを扱っています。各短編は、意...

感想・レビュー・書評

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  • 平成6年に単行本が出たとのことで、思ったより新しかった。
    この年で「最近ではコンドームの使用が一般化している」感じだったのか。当時男子校の中学生だった自分には縁遠い世界だった。
    DNA鑑定もようやく広まり始めた書きぶりで、平成初期から30年で捜査も変わって推理小説も書くの大変になったろうな。
    5作の短編集だが、いずれも夏樹さんらしく男女関係を意識しつつ、しっとりとした文章。「情交」って単語も今日日なかなか目にしない。
    短編なのでそこまで驚きが続く訳ではないが、可能性が複数あり得る中で、夏樹さんはどちらを選ぶのか、読んでいて楽しめる作品が多かった。王道の短編推理小説集。

  • つぎの5つの短編を集めたもの。
    一瞬の魔
    黒髪の焦点
    鰻の怪
    輸血のゆくえ
    深夜の偶然
    その中で、「輸血のゆくえ」は、赤川次郎が自作の「日の丸あげて」と対比させて
    「二つの「血」の血の物語として2枚の随筆を書いている。

    「推理作家になりたくて謀」に収録されている。

    赤川次郎作品が、1割くらいが映画向きで、2割くらいがテレビ番組向きだとすれば、
    夏樹静子は、半分くらいがテレビ番組向きだと言えるかもしれない。

    性格描写、筋、展開が、うまいぐあいに脚本を書きやすい。
    玄人の作品だと思った。

    ps.
    「推理作家になりたくて謀」で、夏樹静子が選んだ自作は「足の裏」で、他作は木々高太郎の「文学少女」。
    随筆の主題は「短編の出発点」とのこと。

    なるほど、作家の繋がりが見えて来る。

  • 手放し本。
    '98.3読了。
    短編集。「鰻の怪」「深夜の偶然」がおもしろい。

  • 一瞬の魔・・・男の心を疑い、預金横領を刑事に伝える女。
    黒髪の焦点・・・高校時代の少女売春を悪友に脅されトリックを用いて殺そうとするが失敗。
    鰻の怪・・・昔の彼に殺されたのかと思いきや、夫に殺害されるのを恐れ逃げた主婦。
    輸血の行方・・・女性獣医が、夫のけがの輸血をすると見せかけ、母親の敵を討つ話。
    深夜の偶然・・・子供を事故で殺したチンピラが殺される。実は、子供は孫(おばあちゃんにあたる女性産んでいた)で、それで、おばあちゃんが殺害したのだった。

  • オーソドックスな、そして着眼点が素晴らしい短編集。
    表題作「一瞬の魔」が面白かった。
    (図書館)

  • 難しい仕掛けでした。
    でもその中に男女のドロドロ感が有り、私として十分満足…?でした。

  • 厭らしさが滲みでているねえ。

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著者プロフィール

一九三八(昭和一三)年東京都生まれ。慶応大学在学中に長編『すれ違った死』が江戸川乱歩賞候補に選ばれる。七〇年『天使が消えていく』が再び同賞の候補になり、単行本化され作家デビューを果たす。七三年『蒸発』で日本推理作家協会賞、八九年に仏訳『第三の女』でフランス犯罪小説大賞、二〇〇七年日本ミステリー文学大賞を受賞。主な著書に『Wの悲劇』『』や「検事 霞夕子」シリーズなどがある。二〇一六年没。

「2018年 『77便に何が起きたか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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