PINK (文春文庫 し 34-8)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 385
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167203146

作品紹介・あらすじ

「そろそろ時間切れです。心の準備をして下さい」。メイに差出人不明のメールが届いた日から、夫は別人のように変わってしまった。しかも夫はその後、殺人容疑で逮捕される。続発する事件と過去とが繋がったとき、思いもよらぬ真相が明らかに。震災後の神戸を舞台に、愛の再生を描いた傑作長篇ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • ある日突然自分の夫が別人なのではないかと思うほどの違和感をかんじてしまうメイ。
    そして夫は殺人事件の容疑者になってしまった。
    平凡な毎日を過ごす外科医の妻が、夫の無実を晴らすことと自分の中の
    違和感の謎を探るミステリー。

    謎解きに不満が残ってしまう。
    終盤に一気に謎が解き明かされるが、
    それは読者に予想させるようなタイプの作品ではなかった。

    ミステリーというよりは、心の傷から立ち直る過程を描いた内容であって、殺人事件なんて無くてもいいんじゃないかなぁ。
    阪神大震災から街も人の心も復興するたくましさを全面に出せばいいのに。

  • *「そろそろ時間切れです。心の準備をして下さい」。メイに差出人不明のメールが届いた日から、夫は別人のように変わってしまった。しかも夫はその後、殺人容疑で逮捕される。続発する事件と過去とが繋がったとき、思いもよらぬ真相が明らかに。震災後の神戸を舞台に、愛の再生を描いた傑作長篇ミステリー*

    夫が別人、なのではなく…と言うところに鍵が。悲しいけれど、あたたかな感情が湧き出て来るような読後感。喪失と再生の物語。

  • ある日、主人公は旦那の細かな異変に気付く。食事の習慣がまるで違っている。それもたった数日間、離れていた間に。
    その直前には奇妙な差出人から奇妙なメールが届いていた。「そろそろ時間切れです。心の準備をして下さい」

    …ミステリとして読むなら「それOKってことなら何でも成立しちゃうだろ!?」なツッコミどころが後半に行くにつれどんどん出てくるけれど。
    恋愛や夫婦関係を巡る人間の気持ちや、自然災害と人の死の問題、など、ヒューマンドラマ的な視点ではズシンと来る要素が強かった。

  • 割とサクサク読めたけど、まぁ、突っ込みどころ満載なストーリー。
    タイトルはPINKでなくてもいいような。
    全体的にガチャガチャしすぎてて、ちょっと疲れた。
    達也が1番かわいそうだった。

  • そういうこと、かぁ・・・。
    気づいて良かったね、と思う。

  • 神戸の震災で婚約者を失ったメイ。
    その後、見合いで結婚したがある日、旦那が入れ替わる!?

    新興宗教や、殺人事件、メイの周りで起こる不可解な出来事に先が気になる展開でわりと一気読み。

  • 阪神大震災から5年後の神戸を舞台としたミステリー。

    3.11以前なら全然別の印象をもったのだろうけど、やっぱりあの地震は社会にとって色んな所で大きな転換点になっているんだなと痛感した。神戸で人間の無力さとそれでも再生するしぶとさを肌で感じてきたんだけど、3.11はもう全く別次元の災害なんだなと

    前半から謎が解き明からされるまでの展開はなかなか読ませる。読み始めに思っていたものと違ってきて、そのギャップがエエように作用してるなと思ったのだけど。

    物語の構図が分かり出した後半から、ちょっと行き過ぎたご都合主義や新興宗教に対する遠慮気味の描き方が鼻につき出し、結果的に中途半端な感じがぬぐえなかったことは残念。

    完全に恋愛小説にしてしまった方が良かったのかなぁと思った

  • 柴田よしきさんの描く、女性の感情起伏の激しさに
    ちょっと疲れるなーなんでこんな皆ヒステリックなんだー
    と、当分読む気がなかったのだけど、
    阪神淡路大震災の物語だったので、気になって読んでしまった。

    途中ヒヤヒヤしたけど、結末も少し緩いけど
    救いのある締めでよかった。

  • 震災後の神戸が舞台。1通のメールが届いた後、夫が別人に変わってしまったことに気付く。

    読み終えて、以前に読んだことがあるのを思い出した。。。

  • 以前に既読をチェック

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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