元号裁判 (文春文庫 さ 3-16)

著者 : 佐野洋

• 文藝春秋 (1989年4月1日発売)

感想・レビュー・書評

[myjmnbrさんの感想 · 2011年10月3日]

切り口はすっごい面白いんだけどねぇ。 魅力的なテーマをミステリーとして全く消化できてない。 広げた風呂敷はちゃんと畳んでほしいものだ。

[adlibさんの感想 · 2009年12月3日]

　
──　佐野 洋《元号裁判 19890410 文春文庫》郷原 宏・解説
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4167214164
　
　佐野 洋　作家 19280522 東京 川崎 20130427　84 ／籍＝丸山 一郎／2009 菊池寛賞
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%BA%B4%CC%EE+%CD%CE
　高内 正昭　　 19261224 東京 ／“昭和改元”前日誕生
　
……　「朕皇祖皇宗ノ威霊ニ頼リ大統ヲ承ケ万機ヲ総フ 茲ニ定制ニ遵
ヒ元号ヲ建テ 大正十五年十二月二十五日以後ヲ改メテ昭和元年トナス
御名御璽」
「ははあ……」
　大津は、ちよっととまどった。免訴証の日付をすべて西暦に直したの
を見たときは、熱烈なクリスチャンかとも思ったのだったが、いまの
「御名御璽」という口調は、妙におごそかであった。高内の正体がつか
めない感じだったのだ。
「ね、おわかりでしょう？　以降をというのだから、二十五日は、すで
に昭和なんです。記録によると、大正天皇が亡くなったのは、十二月二
十五日の午前一時二十五分。では、一時二十四分は大正か、昭和かとい
うことなんだが、二十五日はもう昭和なのだから、亡くなる前の一時二
十四分も、やはり昭和なんでしょうな」
「面白いですね。すると、大正天皇は昭和になってから亡くなったとい
うことになるんですか……」（P28-29）
──　佐野 洋《元号裁判 1976‥‥ 春・秋 別冊文芸春秋》
　
……　佐野 洋《元号の考え方 19890210 山陽新聞 朝刊》Let'19890210
……　佐野 洋《年齢論争 1985‥‥ 秋 別冊文芸春秋》
　
──　荒 正人・編《新日本文学全集 22 19630327 集英社》多岐川 恭・佐野 洋 集
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B000JAV45Q
　
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19261225
　即日改元 ～ 首尾それぞれ一週間の昭和22660日 ～
https://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B0092OFCQW
　
（20091203）（20170112）
　

著者プロフィール

佐野洋（さの・よう）：1928－2013　推理作家。昭和3年5月22日生まれ。昭和28年読売新聞社入社。33年「銅婚式」が「週刊朝日」と「宝石」共催の懸賞小説に入選。翌年「一本の鉛」を発表し,作家専業となる。40年「華麗なる醜聞」で日本推理作家協会賞。48年-54年日本推理作家協会理事長。「透明受胎」「轢(ひ)き逃げ」など,斬新な着想による本格推理に定評があり,平成10年第1回日本ミステリー文学大賞。21年菊池寛賞。著作はほかに「葬送曲」「推理日記」シリーズなど。平成25年4月27日死去。84歳。東京出身。東大卒。本名は丸山一郎。

「2023年 『見習い天使　完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」