時にはうどんのように (文春文庫 し 9-12)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167334123

作品紹介・あらすじ

椎名誠は新宿のデジタル時計と怪しい関係だった!衝撃の事実が明らかになった「二二二回記念」や、円形多孔質体恐怖症が明らかになった「レンコン怖い」など、誰もが知らなかった椎名誠の秘密と魅力がたっぷり。面白いけれど、役には立たない、世の中の不思議がたっぷり詰まったエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 「新宿赤マント」シリーズの第6弾。

    連載開始から222回目になる記事からスタートする本書は、阪神淡路大震災とオウム真理教事件で揺れた1995年の頃に書かれたものも含まれています。当時の読者の中には、いつも変わらない温かいユーモアに触れることでゆとりを感じたという人もいたのではないかと想像します。

  • 赤マントシリーズ単行本第6弾。週刊文春1994年9月29日号~1995年7月13日号掲載分が収録されている。おそらく自分が赤マントシリーズの単行本をリアルタイムで買っていはのはここまで。いろいろ忙しくなったり、何かがあったりで途絶えてしまったのだろう。ざっと当時のニュースを見てみると、ナリタブライアンが菊花賞を勝ち、シンボリルドルフ以来10年ぶり、日本競馬史上5頭めの三冠馬に。 大江健三郎がノーベル文学賞受賞。「兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)」が発生。オウム真理教によって地下鉄サリン事件発生。13人が死亡、5,510人が重軽傷。など。震災とオウム事件が立て続けにあって世の中がザワザワしていた頃だったんだなあ。。テレビのワイドショーで椎名氏の友人である木村弁護士がオウム幹部を相手に堂々と張り合っていた場面は鮮明に覚えている。実に格好良かった。個人的には『傲慢なる饒舌』の巻が興味深かった。テレビにたずさわる当事者の傲慢さに嫌になったという話。最近はネットが普及してきてテレビ・新聞など既存メディアの力が徐々に落ち、やらせ・報道しない自由・MAD編集・偏向報道・ステマ等がすぐにバレてしまうのはとてもよい傾向だと思う。しかし、当時はテレビがメディアの中で最強最大だったからテレビ局関係者の傲慢さがかなり酷かった実態がよくわかった。阪神・淡路大震災のいやがる被災者に無理やりインタビューしたり、哀れさを増すように老人にわざと重いものを持たせるなどの「やらせ」は、311のときにも似たような報道があったよなあ、と怒りがふつふと湧いてくるのであった。

  • 週刊文春、人気エッセイ新宿赤マントシリーズ。毎回、著書シーナさんが、日々起こった事を題材にとりあげ、面白、可笑しく書いている。また時には赤目で怒り書き殴っている。まちがいなく安心して楽しめる痛快エッセー。

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    椎名誠は新宿のデジタル時計と怪しい関係だった!衝撃の事実が明らかになった「二二二回記念」や、円形多孔質体恐怖症が明らかになった「レンコン怖い」など、誰もが知らなかった椎名誠の秘密と魅力がたっぷり。面白いけれど、役には立たない、世の中の不思議がたっぷり詰まったエッセイ集。

    日本人の幼児性について随所に織り込まれていてふむふむと思う箇所数箇所。テレビ声は恐ろしい。

  • 登録が前後していますが、本書→シンプル・プランです。

  • どうしても椎名誠は最後まで読めない。
    東海林さだおは大好きなんだけど。

  • 毎度おなじみ、椎名さんのエッセイ集。

    今回の【時にはうどんのように】は1994年〜1995年にかけて週刊文春で連載されたものだ。

    最近は毎週のように文春を買うことはないが、4月23日号の時点でいまだに連載しているこの【風まか

    せ赤マント】は933回を迎えた。スゴイなしかし。椎名さんの場合、長期で海外に探検にいくこともあ

    るだろうし、日本中を飛び回っている人なので毎週の〆切りはすごいと思う。時には何本分も書き溜めて

    旅に出ることもあるのだろうけど、すごい。すごいすごいとしつこいか。

    この【時にはうどんのように】の1本目のエッセイが「222回記念」というタイトルで連載222回目

    を迎えたことを書いている。それから712週?(4月26日現在)が過ぎた。クオリティは落ちるどこ

    ろかますますキレとコクが増している。

    さて、【時にはうどんのように】に納められたエッセイは言うまでもなくどれも面白い。個人的なお気に

    入りは【東北ナメンナヨ旅】【駅裏路地裏裏ラーメンの謎】あたり。

    で、以前から言っているように椎名さんのつけるタイトルに僕はいつも惚れる。前回紹介した【ネコの亡

    命】は、本文にそのくだりが1行程度出てきただけであったが、今回の【時にはうどんのように】に関し

    ては、本篇で一切触れられることすらない。

    あとがきに「うどんになれるものならなってみたい」とあるだけ(笑)。そして続けてあとがきの中で椎

    名さんは語る。※以下、あとがきより抜粋

    『ところで、本書がなぜこのような書名なのか、「本文を読んでもそれに該当するところ明確に摑めず、

    甚だ困惑しておる」などという指摘がなされるかもしれないが、もうすっかり気分をうどんにしてしまっ

    た著者は、すでに何も考えるちからをもたずひたすらのたりのらくらするだけでそのことにはこたえるこ

    とができないのである』

    さすが椎名さん。理由なんていらないよね。うどんになりたい気分だったんですもんね。

  • 何となく手にとってパラパラとめくっていたら、そこに私の生まれ故郷の記事が。
    まぁ、ただそれだけですわ。

  • 椎名誠 気軽に読める

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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