約束の冬 下 (文春文庫 み 3-21)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167348212

感想・レビュー・書評

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  • 色んな大人がいて、それぞれ意思があって約束がある。約束は守るという至極当たり前のことをできる大人になりたい。逆に言えば守れない約束はしない。律することもできれば破ることもできる。力を入れるより抜く方が難しい。

  • 上と比べて登場人物が多かった。
    最後は‥えって思いましたが面白かった
    です。

  • 矍鑠たる生き方、毅然とした生き方に憧れる

  • 上巻のような先を読みたい感じはなく

    登場人物が多く
    中途半端な感もあり…

    作者らしい表現が好きなので、完読

  • 気持ちのいい話でした。

    そこそこ田舎に住んでいたのに、空飛ぶ蜘蛛見た事ないです。

    見た事があれば、この作品をもっと味わえただろうに、ちょっと残念。

    宮本さんのあとがきにハッとさせられたです。

  • この作品に登場する人物は、作者が「このような人が自分の近くにいてくれればと思える人物だけをばらまいて…」とあとがきで書いているように、大人で、優しく、人生に対して真摯だ。そう、作者の意図するように、大人が幼稚化した現代において、若い人たちの規範となりうる大人の姿なのだ。そのため、平成の作品であるにも関わらず、まるで古き良き昭和の小説を読んでいるかのような錯覚に陥る。
    留美子をはじめ、上原さん、須藤潤介、新川秀道、芦原小巻、料亭の女将鮎子…登場人物が皆いい!中でも上原氏は本当に魅力的で、私が留美子だったら、ラブレターをくれた息子より父親である上原氏の方に惹かれると思う。
    難をいえば、留美子と俊国の十年後の対面をもうちょっとロマンティックに書いてほしかったな~ということかな。まあ、書かないからこその美しく妄想できたのかもしれないけど…

  • どの登場人物をメーンにしてるかわからない。
    どの人物も中途半端な気がするが,宮本さんの解説でなんとなく納得しました。

  • 登場人物が皆、素晴らしい人間性をもっていて、自分の近くに居たら、刺激をたくさん与えてくれるだろうなと思いました。
    場面場面での会話や景色など、心に残るシーンは多くありましたが、物語が収束していく部分において、性急さを感じてしまいました。
    魅力的な人物が多かっただけに、各人物の最後の部分をもっと掘り下げて欲しかったです。

  • 読み飛ばしたかと思った。
    翠英と桂二郎の朝の別れ とか、
    いつの間にか留実子と俊国が愛称で
    呼び合う仲になってた とことか。
    それぞれの章の裏側で、
    話は少しずつ進展していた。
    ひとつひとつ 細かく書かなくても、
    読者に委ねるのもありなんだね。

    桂二郎が、なんともまぁ、正直に、
    若い女を抱きたい、若ければ若いほどいいって のたまうこと。笑えた。
    若い女の企みに、騙されたと思うか、
    少しの間、夢を見たと思うか。
    幼い企みが気の毒に思えるほど、
    おとなの余裕を感じる。

    豪快な北海道も、閑静な総社市も、
    まるでその場にいるかのような気分。

    心落ち着く いい本だった。

  • この作品を読みながら、自分自身、今まで何回くらい約束をしただろうかと思い浮かべてみた。
    人と人との関係が繋がって、約束を交わすことが、この作品の中ではとても素敵に描かれていた。
    魅力的な登場人物たち、 飛行蜘蛛のエピソード、樹木や葉巻の薀蓄にゆったりと浸りながらも先が気になってあっという間に読み進めた。
    それで、結局、留美子と俊国はどうなったの?
    緑には打ち明けたの?
    この2点がはっきり判らなかったのが、ちょっと残念。
    留美子に関しては、きっと新しい恋が芽生えたのだろうなという話の流れだったけど。
    12月5日、留美子と俊国一緒に飛行蜘蛛を見に行く場面も読みたかったなあ。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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