朝日新聞血風録 (文春文庫 い 36-1)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167365035

感想・レビュー・書評

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  • 何も知らんと何も考えずに読んじゃってるよなぁと実感。

  • 朝日新聞に勤めていた著者が、内部の人にしか分からない社内事情を中心にレポートしたもの。
    報道機関といったところで、結局ただの一企業にすぎないということがよく分かります。

    朝日新聞が偏った報道をすることに文句は言いませんが、中立なふりをしたり、正義面をされると反感を覚えます。
    また、戦前、戦中の自社の行いに目をそむけ、同じようなことを繰り返すのは愚の骨頂かと。
    そもそも、新聞というものに信頼を寄せたことはありませんが、このような会社が発行する新聞がクオリティーペーパーとして、学校などでも推進されていた(いまもされている?)のかと思うと、あきれるやらおそろしいやら……

  • 朝日新聞の記事の偉そうなところとか、何でそういう結論になるの?というところの内部事情がよく分かります。元朝日新聞記者だった著者は、新聞社という組織にジャーナリズム機関としての特殊性、使命感を求めていたようですが、結局は朝日新聞も普通の日本の組織・会社であったことが分かって失望したようです。朝日新聞がひどい、というより、日本の大きな会社とか組織って大なり小なりこんなもんなんでしょう。組織で出世するヒトは組織のために役立つヒトだろうし、上を見ながら働いて事を起こさないことが重要なんでしょう。最近の朝日新聞の論調はちょっと迷走している感じもするので、むしろ本書で書かれているようなはっきりとした左寄り、社会党的平和主義のような昔の論調の方が分かりやすかった気もする。

  • 著者が朝日新聞在籍当時からの記録。
    朝日新聞の報道・ジャーナリズムに対する批判。
    それを通して日本のジャーナリズムの欠点がみえてきます。
    本書が1996年に発刊されたのですが、2012年現在の日本のジャーナリズムはどのようであるか、そこが知りたいですね。

  • ここ最近の朝日新聞による不祥事続きがきっかけで、手に取った作品。 読後感としては、第三者的立場から鋭く朝日新聞の病理を分析した良著であると感じた。具体的には、朝日新聞のこれまでの偏向報道の内部から見た舞台裏について、詳細に述べ、その中で、報道機関として中立の姿勢を保とうとする筆者の奮闘や朝日への手厳しい批判を述べている。
    中でも印象的だったのは、マスコミは、戦前の暴走した軍部による言論弾圧による被害者などではなく、自ら積極的に戦争に加担してきたという、筆者独自の研究による結論であった。

    全体として、今も昔も変わらないマスコミ特有の大衆迎合のDNAへの辛辣な意見が、読んでいて小気味の良さを感じさせる。

    この本こそ、相次ぐ朝日新聞の不祥事の根本にあるものを読み解いていく上で、必読の書であることを確信する。

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著者プロフィール

ジャーナリスト

「2015年 『「悪魔祓い」の戦後史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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