- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167451103
作品紹介・あらすじ
埼玉県蓮田市、黒沼の畔に建つ二つの名家で起きた一家惨殺事件と失踪事件。ライターの五十嵐みどりは取材を通じて四人家族の闇を浮き彫りにしていく。一方、戸田市では謎の連続通り魔事件が発生。売れない推理作家の「僕」は、小説の取材にと容疑者の尾行を開始する。二つの事件が交錯する驚愕のサスペンス。
感想・レビュー・書評
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2009年119冊目
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五十嵐目線と“僕”目線の2つのお話が次第に絡み合っていく構成。
シリーズを順番に読んでいる身としては、この“五十嵐”があの五十嵐ではなくて、「あの先、そうなったんかい!」とツッコミ入れたくなる五十嵐さんなことに驚きました(笑)
ていうか、本当これは途中から五十嵐シリーズな気がする(この先のシリーズは未読なので分からないけれど)
ラストも「まさかここは手を加えているだろう」と思ったら、モチーフとなった事件に滅茶苦茶寄せた終わり方でビックリしました。
2つのお話が絡み合うまで少しもたつきを感じますが、シリーズの前作や前々作に比べると面白かったです。 -
埼玉県某所で2ヵ月前に起こった一家失踪事件―― 不可思議な神隠しの裏には5年前の殺人事件が関係しているのか、失踪事件の調査を始めたライターの五十嵐みどりは関係者を通じて事件の闇を追っていく・・・。
一方、また別の埼玉県某所では連続通り魔事件が進行していた。 ある因縁から通り魔の「君」を突き詰めた「僕」は仕事のネタにしようと通り魔事件を追い始める。 3つの事件は如何に終結するのか・・・。
主人公の五十嵐みどりは「冤罪者」の被害者の妹、五十嵐友也の妻でこのシリーズでは珍しい信頼できる語り手になります。 必然ではないにしろ「冤罪者」を読んでおいた方が飲み込めると思います。
さて内容の方は相も変らぬ複雑な多重視点。 時系列、関連性、一人称が隠されたプロットをいったいどのようにまとめあげるのか見物です。 -
無駄な描写が多かった
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『遭難者』に続き、折原作品12作目。——者シリーズ。キャラクタの行動があまりに強引過ぎる…。プロットも複雑で、訳がわからず——驚く段階までいけない…。決してつまらなくはないのだが…うーん(^^; 星三つ。
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実際の事件をモチーフにして書いているけど、実際の事件は結局どうして行方不明になってしまったのだろうか。
これって関係者に文句言われたりしないのかな、って気になるのだけど。 -
埼玉県蓮田市の黒沼近くに建つ名家・吉沢家で5年前に起きた一家惨殺事件。そして、もう一つの名家・滝沢家では、一家失踪事件が起こる。
滝沢家の失踪は、突然だった。朝食の準備がされたままの状態で、不思議なものだった。
ライターである五十嵐みどりは、滝沢家周辺での取材を通じて、四人家族の抱える秘密を暴いていく。
そして、戸田市では謎の連続通り魔事件が発生。売れない推理作家の「僕」は、電車で痴漢だと男性に殴られ、そこから思わぬ事件に遭遇する。そして、小説の取材にと容疑者の尾行を開始。
全く関係のないように見える二つの事件…いったいどうなるのか?
先が気になり、猛スピードで読んでしまいました。
たんたんと滝沢家の取材をしていき、どんどん秘密が出てきて、これがどう関係してくるのかとドキドキしていましたが…あまり関係なかったのかなという印象。
最後は騙されたけど、なんとなく終わっちゃった感じがして、少し残念。でも、物語の交差する構成や、読者を引き込む文章はすごいと思いました。
他の作品も読んで見ようと思います。 -
「〜者」シリーズの中では驚きが弱かった。
次の「逃亡者」は福田和子が題材らしくガチンコの話を期待。