陸軍参謀: エリート教育の功罪 (文春文庫 み 16-1)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167484026

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  • 相当にマニアックな、陸軍高級人事の追跡。エリート抜擢システムの功罪にまで分析が及んでいるかというと、微妙。

  • かつての日本陸軍における最高学府であった陸軍大学校。そこでは、難関試験を突破した、一握りの優秀な人材を対象に、陸軍の将来を担う者としてのエリート教育が行われていた。本書を読むと、その教育の全体像を把握することが出来る。
    当然、良い面もあれば、悪い面もあったようであるが、特に印象に残った問題点は、実践的な教育を心がけるあまり、戦略より戦術が重視される内容になっていた点、現在のロースクルーや、ビジネススクールで行われるようなケーススタディのような形での教育が多く、弁論に優れたものが優秀な成績をとりやすかった点であろうか。
    本来は参謀育成のための機関だったものが、いつの間にか、指導者育成機関とみなされるようになったのが、最大の問題だったのかもしれないと感じた。
    教育の問題以外にも、総力戦には適さない、統帥権の独立がもたらした弊害等についても詳しく解説されている。

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