連合赤軍「あさま山荘」事件 (文春文庫 さ 22-5)

著者 :
  • 文藝春秋
3.62
  • (45)
  • (92)
  • (124)
  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 754
感想 : 82
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167560058

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 続きが気になり一気に読めた
    図書館からお借りした
    A紙のI記者のところに「朝日新聞」と鉛筆書きされてあった
    他にもイニシャルのところに名前がふって有ったり
    普段、図書館の本に落書きとか要らない下線引いてる人をみると不快になるが
    これはOK

    土田邸爆破事件の流れが分かった
    差出人は昭和十八年内務省採用組 久保卓也防衛庁防衛局長
    間違えて警察庁交番局長となっていた
    ロッキードの久保卓也
    後藤田さんの本では久保のお嬢さんが結婚したのでお返しと思ったようなくだりがあったと記憶
    随分と久保の動きに詳しいテロ犯だなあ

    爆弾処理の技術がなかったことに驚き
    処理一件あたり手当がたったの140円

    長野県警の印象は、そのままオウム松本サリン事件の印象へ
    変わらないんだな、体質って

    朝日新聞の元人質、泰子さん病室盗聴事件
    朝日も昔からこんなだったんだなー

    鉄パイプ爆弾の威力を初めて知った

    射入口から、さぐりの細い管が30センチくらい
    どんどん脳内に入り
    「弾が中でグルグル廻ってますね」の部分
    銃に詳しくなかったので銃の怖さを知る

  • 美化し過ぎず、あくまでもリアリティを保ち続ける著者の語り口が素晴らしい。まるで今その場にいるかのような臨場感で、冬の寒さ、死の危機、そして喜びの瞬間をまるで我がことのように感じられる。 惜しくも殉職された2名の警官、読み終えた後に冒頭の2人の写真を見ると胸が痛い。月並みながら、こうした尊い犠牲の上に今の生活が成り立っていることに感謝しなければならないなと再認識。良書です。

  • 1972(昭和47)年、日本中を震撼させた「あさま山荘」事件を再現したノンフィクションであります。当時現場で指揮をとりました佐々淳行氏が臨場感たつぷりに綴つてゐます。
    ところで、今ではこの事件はどのくらゐ認知度があるのでせうか。
    事件発生から来年でもう40年になるので知らない人も多いのでせうね。

    さういふ「あさま山荘つて何?」と思つた人にとつては、とりあへず読んでおきたい一冊と申せませう。
    警視庁の機動隊側から見た一方的な内容だといふ批判も聞きますが、あくまでも佐々氏が自分の立場で書いたものであります。かういふ内容になるのは当然と申せませう。
    連合赤軍側からの証言、あるいは長野県警側の言ひ分もあるでせうが、事実をもつて反論するべきでありませう。

    また、深刻な内容にも拘らず随所にユウモワを感じさせる箇所があります。これにも難色を示す方々がゐるさうですが、先の見えない現場で指揮をとる立場とすれば、常に張詰めた精神状態でゐるのは限界があるのではありますまいか。それこそ本書に出てくる「シェル・ショック」に陥つてしまふのではないでせうか。意図的に「笑ひ」を挿入させながら任務に就く、といふのも手のひとつと思はれます。

    幸ひ、「あさま山荘」に関してはさまざまな立場からのリポートが発表されてゐます。
    余裕のある人は読み比べてみるのも一興でございませう。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-215.html

  • あさま山荘事件に、警備責任者として派遣された著者の目から見た同事件。
    説得のためお母さんを乗せたヘリに発砲するのを見て、激怒したくだりが印象的。

  • 映画を見て赤軍の実態が知りたくて読むことに。
    あさま山荘事件について詳しく書かれています。

    そして、赤軍のこれまでの活動(過激なことがほとんどですが)が書かれていて何となく掴めたかなと思います。
    テロだとか銀行強盗だとかが立て続けに同じ組織の手によって行われていたことは、今の日本では考えられない。
    これも歴史として日本人の記憶に残しておくべき。
    今の日本は平和ボケしていると思うが、世界のどこかではこれと類似したことが起こっていて、いつまたこの目に合うか分からない。

    日本でも今海外で起こっているようなことが起きていたということを知っておかなければ。

  • 自著。ノンフィクション。
    『波』2016.9にて。

  • 映画を観てから本を読んだ。割合に忠実に映画化されているなと、思った。映画では出てこないけど、某「静か」な方がてできたシーンは笑った。元警察とは知らなかった。

  • 本人が書いたのではないのだろう。文章は普通だった。
    こういう本を本人が頑張って書いてしまうと読みにくくて仕方なくなる。
    本職じゃない人が文章を書くより、インタビューして書くそっちの本職の人に任せたほうが良い。
    ゴーストライターが全て悪いというわけではないのです。
    (もしご本人が書いていたらごめんなさい)
    内容は面白かった。

  •  
    ── 佐々 淳行《連合赤軍「あさま山荘」事件 19990601 文春文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4167560054
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%CF%A2%B9%E7%C0%D6%B7%B3
     
    ── 佐々 淳行《東大落城 ~ 安田講堂攻防七十二時間 199601‥ 文春文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/416756002X
     
     Sassa, Atsuyuki 警察官僚 19301211 東京 20181010 87 /内閣安全保障室長 1
     
    …… あなたは 2216036 番目のご訪問者です。
    (平成30)20181010(水)未明、佐々淳行は永眠いたしました。
     これまでご支援ご協力いただきました方々へ感謝いたします。
    http://www.sassaoffice.com/ /芥川 隆行に空似?
     
    https://twitter.com/booklogjp/status/1049923583487725568
    /1993…… 第54回文藝春秋読者賞 200012‥ 菊池寛賞
    https://booklog.jp/search?service_id=1&index=Books&keyword=%E4%BD%90%E3%80%85+%E6%B7%B3%E8%A1%8C
     
    …… 老兵ハ死ナズ タダ消エユクノミ(マッカーサー)。
     テレビや雑誌で何か意見を言うと、大半は「よくいった!!」という
    激励なのだが、何通か必ず「老害だ、年寄りはひっこめ」という「早く
    消えろ 老兵め」という上記の歌詞のようなメールがくるものである。
     だが、私の2月24日付産経新聞「正論」欄に寄稿した論文に対し、
    橋下 徹大阪市長は、彼のツイッター上で素早く、適確に、認めるべき
    ことは素直に認める意見を発表していた。
     朝刊で読んで、午後1時過ぎには140文字ずつ数回にわけてコメント
    されたそれは、誠実で、礼儀正しいものだった。
     橋下市長の所論については、彼のツイッターをお読みいただきたくと
    して、驚嘆すべき知的反射神経で、この戦闘機の敵味方識別装置は優秀だ。
    ── 佐々 淳行《欄論文発表後の追記(20120228 産経新聞・正論》
    http://www.sassaoffice.com/cn16/pg137.html
     
    〔土下座〕
     
    …… 当時警視庁警備課長だった筆者の息子が世田谷区立小学校で日教
    組闘士の女性教師Sから、警察官の子というだけの理由で、長時間居残
    り、立たされるという体罰を受けた事件だ。この教師は授業中、「お父
    さんが警官、自衛官の子は立ちなさい」と命じた。数人がオドオドしな
    がら立つと、クラス全員に「この子たちのお父さんは、ベトナムで戦争
    し、学生を警棒でなぐっている悪い人たちです」といい、「立っていな
    さい」と理不尽にも放課後、夕方まで立たせていた。
     
     帰宅した息子からこれを聞き激怒した筆者はN校長に抗議の電話をか
    けた。ところが校長は「相手は日教組、争わない方がよい」と応えた。
    筆者が「公立小学校で親の職業による差別・いじめ教育と、罪のない子
    供に『立たせる』という体罰について教育委員会に提訴する」と迫ると、
    校長は当の教師を拙宅によこした。そして彼女は日教組を盾に、「組織
    をあげて警察の権力的弾圧と闘う」と息巻いた。
     
     筆者が「私は一個人の父兄として貴方をクビにするまで闘う」という
    と、女性教師は突然、床に土下座して「クビになると食べていけない。
    みんな日教組の指示によるもの」と、泣訴哀願したのだ。
    http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/188578/
    ── 佐々 淳行《日教組よ、まず「自己批判」せよ 2008‥‥ 産経新聞・正論》
    http://sankei.jp.msn.com/life/education/081021/edc0810210250000-n1.htm
     
    (20181012)
     

  • 読了。

    強烈な事件だったのだなというのが感想。

    なぜ、この本を読もうと思ったのかというと、佐々淳行氏の著書だったこととあさま山荘事件についてほぼ知らなかったから。

    佐々さんは昔、笑福亭鶴瓶さんとSMAPの香取慎吾ちゃんがやっていた深夜番組に出ているのを見たりそのほかTVで見かけて面白い人だな~と思っていた。

    最初のほうは、人物が肩書き付きで紹介されているものだからページが文字で埋め尽くされている。

    昔の警察幹部らしく、軍隊や武士の話がでてきたり時代を感じるところがあるがそれも事実としてなるほどねと思う。

    あとは少し誇張され美化されて書かれている部分もあるのかな、とか。

    有名なカップヌードルの件もでてきたりところどころユーモラスに描かれていて読みやすかった。

    後半は殉職された方もいてり負傷者が多数出たりと凄惨なシーンもあって陰鬱な気分にもなる。

    政治家の亀井静香氏が警察出身だったのも初めて知った。

    あさま山荘の時も現地にいたらしい。

    史実として興味深い内容だった。

    山本直樹の漫画、レッドも連合赤軍の話らしいので今度読んでみたいと思う。

全82件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1930年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、国家地方警察本部(現警察庁)に入庁。「東大安田講堂事件」「連合赤軍あさま山荘事件」等に警備幕僚長として危機管理に携わる。86年より初代内閣安全保障室長をつとめ、89年昭和天皇大喪の礼警備を最後に退官。2000年、第四八回菊池寛賞を受賞。2001年、勲二等旭日重光章受章。著書に『東大落城』(文藝春秋読者賞受賞)等がある

「2016年 『重要事件で振り返る戦後日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐々淳行の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×