- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167629014
感想・レビュー・書評
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鎌倉時代ならコレを読みなさいとすすめられました。3つの短編集『非命に斃る』『異形の寵児』『北条高時の最後』3源頼家、平頼綱、北条高時すべて鎌倉時代の嫌な人物というイメージを持っていたが、私のイメージとまったく違わず、非常に気持ち良く読めまた。特に異形の寵児の頼綱のネットリ感はすばらしくイヤらしく描かれていて、感動的ですらある。鎌倉の狭い土地にミッシリと暑苦しい武家がひしめいている様子を肌で感じられるような秀作。確かに面白かったです。
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鎌倉時代の短編集。源頼家を書いた非命に斃る、平頼綱を書いた異形の寵児、北条高時の最後の3編。
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頼家から高時まで少し古い史実・エピソードですが、時代背景を知る今なら楽しく読めた
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鎌倉幕府の転換点3つを描いた連作。将軍中心から合議制に移行(初代執権 時政)、内政へのスパイ機能確立(9代執権 貞時)、崩壊(14代 高時)。鎌倉幕府は、承久の乱や元寇など未曽有の戦いに目が行くが、それ以外の時期は権力闘争が目立つ。読んでて、もやもやする、、、
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後輩君に借りて読破。
大学受験は科目:日本史なので
「あ〜」
とかいいながら読んでました。得宗とか内管領とかなつかしーなと思いながら。
結構、鎌倉中期とか南北朝時代っておもしろいよね。
日本史の教科書みたいに簡単に整理できないから。 -
歴史の主役とは言えない人物を取り上げた短編集である。北条高時は有名だけど、源頼光、平頼綱は、あまり取り上げられることはないのでは。鎌倉時代の幕府の意思決定の仕組みの一端がうかがえて面白い。死と隣り合わせの毎日が恐ろしい。
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全1巻。
鎌倉幕府の初期・中期・終期の話。
2代将軍、源頼家。
中興の北条時宗に仕えた、平頼綱。
そして最後の得宗、北条高時。
3篇の短編集。
でも1本の流れ。
「炎立つ」みたいな構成。
これはいい。
なんだろう。
ずっと底辺にただよう滅びの美。
ひさしぶりにおおっと思った。
源頼家、平頼綱、北条高時。
全てに通して、
源氏vs北条、北条vs御内方、倒幕vs北条の、
述べられる側でない、悪とされてきた側の
視点で書かれているのも新鮮だった。
特に高時はいい。
愚鈍の代名詞とされてきたけれど、
トップの人間でなかっただけなんだ。
普通の人間が重みと向き合う葛藤が
なんだかとても切なかった。 -
3部に分かれており初めに頼家、でも広元に目がいったり
次は俗に言う霜月騒動、出演がかなり珍しい北条貞時が格好よく見えます
最後は北条高時、緊迫感が何とも言えずグー