君と一緒に生きよう (文春文庫 も 20-5)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167741051

作品紹介・あらすじ

犬が好き――でも愛だけでは守れない。
人と犬の出会いは、時に幸福をよび起こし、時に悲劇をひき起こす。
現実をつぶさに見つめ、命の声に耳を傾けた傑作ノンフィクションです。

感想・レビュー・書評

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  • 自分は動物大好き
    20代前半ペットショップでも働いてました。
    よく【売れ残った犬ってどうするんですか?】と聞かれるが…別に仔犬じゃなくなっても値段さえ下げれば、仔犬から飼うのがつらい老夫婦が買ってくれたりするので、そういうのは一切無かった

    個人的に思うのは
    世の中【教養のない優しさを優しさと勘違いしてる】人が凄い多い

    魚や小動物飼っても、水槽やカゴ…身の回りのものを買うのを嫌がる飼い主とか…(数百円~数千円の生き物にお金をかけたくないらしい…)
    この飼い主の家はダンボールなのか?…

    基本どの動物も値段より価値があると俺は思います。
    ※数千円のハムスターも懐いて飼い主に甘えたり
    ※数千円のインコでも懐いてずっと一緒に居てくれるし、会話も可能
    ※爬虫類だってなつくし
    ※魚だって癒されるし、飼い主によっては水槽の中で別世界も、作れて【神になった気分】にもなれる

    日本人は犬猫だけに好みが偏りがちだが…それもちゃんと飼えない…

    【教養のない間違った優しさ】とは
    ※道端に鳥のヒナが落ちてたら、自然の摂理に従わず拾ってしまう。
    拾っておいて自分で保護をしようとせず、店員の俺にヒナを押し付けてくる客が毎年数人いた…
    自分は仕事の合間に外で世話をし、出勤も一緒、巣立ちまでやって放す
    すると1年から2年くらい店に会いに来るんですけどね(雀やメジロ)
    …とか
    ※あと売ってて外に展示してたオシドリの小屋前に発泡スチロールの箱があり開けたら子猫、さっきの鳥と同じで店内には販売してる子達がいるので、お互い病気をうつったりしても大変なので倉庫で1週間世話して…保健所の話が出たので、自分が連れて帰った(20年生きました)
    捨てられた時の箱に【可哀想なので拾いました。世話が出来ないので宜しくお願いします。】
    ん~…あなたも捨ててますよね…

    ※あと猫飼ってる方に多いのが
    【拾って…】と言うかたが多いが…だいたい誘拐…
    ◯箱に入って捨てられたりしてない
    ◯近くに親猫いても連れ去る
    これが「拾う」ですか?…

    今現在、職場の猫の飼い主は
    聞くとやはり皆誘拐…

    自分は今 猫を飼うのを我慢してますが…他の社員が【ベルゴ!猫欲しいんじゃない?子猫いるよ?】と言われて…
    里親会とか、現場先などで飼い主募集とかしてるのか?とたずねると

    【どこどこの寺に親子でいて可愛い子猫がいてさ】
    …絶句…

    それ…寺の了解も得てないし…捨てられてもいないし…親猫いるし…

    とホントに人間が嫌になる…

    とりあえず自分は世界情勢が不安定なので特に大きな犬猫などの家族は、しばらく迎え入れないつもりですね…

    • 土瓶さん
      ベルゴさん、こんばんは。
      考えさせられるお話しですね。

      私はスズメが好きです。
      以前、とある都市で強い台風が通過した朝、駅前にスズ...
      ベルゴさん、こんばんは。
      考えさせられるお話しですね。

      私はスズメが好きです。
      以前、とある都市で強い台風が通過した朝、駅前にスズメの亡骸が2~30体バラバラと放置されていたことがありました。
      おそらくいつも寝床にしていた駅前の木から落ちて亡くなってしまったのでしょう。
      道行く人たちは「可哀想だね~」とつぶやきながら通り過ぎていきます。
      気づかずに踏んでしまいそうになる人もいます。
      いたずらに手を出すべきではないだろうと思いながらも、どうしてもそこを去れなくなりました。
      私はそのときバッグに入っていた何かのパンフレットを折りたたみ、それに一羽ずつ載せて、スズメたちが寝床にしている木の根元に集めました。
      せめて、人間に踏まれてしまうのだけは避けたかったのです。
      その後、スズメたちの亡骸がどうなったのかは分かりません。
      カラスや野良猫のエサとなったのか、市の職員がゴミとして処理したのか。

      ベルゴさんのレビューを読んで、ふと、そのときのことを思い出しました。
      あの行為はどうだったのだろうか、と。
      正しい知識もなく、ただの自己満足に過ぎず、本当は間違った行為だったのではないだろうか。
      もっとできたことはあったのではないだろうか、と。
      難しいですよね。
      2023/02/27
    • toto神さん
      いや亡骸を配慮してあげて移動させてあげるのは素敵ですよ♪
      自分も昔 職場前で車に跳ねられた猫…家の玄関前に来た知らない猫が具合悪そうなので様...
      いや亡骸を配慮してあげて移動させてあげるのは素敵ですよ♪
      自分も昔 職場前で車に跳ねられた猫…家の玄関前に来た知らない猫が具合悪そうなので様子みてたら無くなってしまったりして
      埋めてあげたり、火葬場に連れていったりした事があります

      野鳥の場合は基本 飼育はNGなので
      可哀想ですが、ヒナが落ちてても手を出さず自然に任せるのが1番なんですが
      拾って保護する覚悟とかなく、何となく可哀想と思って拾い、他人に押し付ける人が嫌ですね…
      野鳥が亡くなる時もあるので、押し付けられた人が傷ついたりするのも分かってほしいですね

      雀たちも必死で凄い可愛いですが
      野鳥って寿命を生ききる子は ほぼいないので…常にサバイバルなので見てて「すごいなぁ…強いなぁ…こんな小さいのに…」と思って良く眺めてます(笑)
      2023/02/27
    • 土瓶さん
      ありがとうございます。
      余計なことだったのではないかと、ずっとモヤモヤしていたので、そう言って頂けると嬉しいです^^

      野鳥はほんとに...
      ありがとうございます。
      余計なことだったのではないかと、ずっとモヤモヤしていたので、そう言って頂けると嬉しいです^^

      野鳥はほんとに凄いですよね。特にこの時期、できるだけ無事に乗り切って春を迎えて欲しいです。
      2023/02/27
  • 命を繋いだ奇跡を体感。保護活動を始めた方々が、元々犬好きでないというのは意外だった。
    こうした方々の活動により殺処分数も減り続けてはいるが、直近データでも3万頭以上の犬猫が殺処分されている。ズンと来ちゃう方は保健所のシーンは飛ばし読み推奨。

  • 震災で被災した犬のシェルターでのボランティア経験から、動物愛護への関心が強くなりました。

    弱い立場にある動物たちの命、少しずつでもできる範囲で自分のできることやっていこうと思います。

    この本に、保健所でのガス室殺処分の描写が少しありましたが、犬の気持ちを考えたらすごく辛く悲しくなりました。大切な命、守っていこうよと一人でも多くの人間が思えるようになってほしいと願います。

  • 年間何頭の命が無慈悲に失われているのか。きっと、捨てる人は後をたたない。地球に生きるものとして、知るべき事実、命は弄んでいいものじゃない。

  • 保護犬の実状のエッセイということは知っていたので、手元にはだいぶ前から持っていたが、読むのが後回しになっていた。あまり知りたくない過酷な実状ご描かれているかもと思っていたから。
     しかし筆者が本書で何度も言っているように、たまたま奇跡的に新しい家族と知り合えた犬を取り上げている、ということで、まだ読みやすかった。終わりがけに描かれていた保健所での出来事はやはり辛かった。
     ずっと活動されているボランティアの方々にはほんと頭が下がる思いだ。

  • 捨てられた犬猫たちのいる保健所を取材した最終回の衝撃は、それまでの犬と人間のハートフルエピソードが奇跡か幻想に近いものだと教えてくれる。
    ガス室で処分される犬たち。
    ナチスの強制収容所を思わせる惨さだった。
    犬や猫に家族的な想いをもったことのない私だって、その場にいくのは憚れる。
    その現場を見る恐ろしさや悲しさより、捨てられる命のない未来を願う著者の強い想いが伝わってきた。 

  • 保健所、シェルター、動物愛護。
    愛を失った、或は、愛を知らずに生かされてきた、哀しい保護犬という存在を包む第二の犬生を書き連ねた作品。

  • 犬を 飼っている 人
    犬を 飼おうと思っている 人
    犬が 隣にいる 人
    前世は 犬では なかろうか と 思っている 人

    そして
    犬を 保健所に と 思っている 人

    ぜひぜひ 一読して欲しい 一冊です

  • 保護犬の現実が描かれている。新しく良い飼い主に貰われて幸せになった話がメイン。保健所で殺される現実も描かれている。

    確かに、大事な事ではあるのだけど、どうしても犬に対しての対応は行き過ぎ感もなくはない気がして、、。私自身は、動物がとても好きで、ペットも飼っている。ただ、例えば重症の子犬に手術を繰り返して生き延びさせようとしたりするのはどうなのかと思ってしまうところはある。あと、別の所で育った成犬を飼うことの大変さ、老犬の介護は本当に予想以上のものだと思う。老犬の介護の話も書かれていたけれど、本当に皆あんなに前向きに捉えられるのだろうか。犬の介護も目の当たりにした身としては、そんな訳ないと思うな、、。とはいえ、話題にしているだけ良いのかな。

    この本を手に取っている時点で、きっと犬好きな人なんだろう。良い面ばかりでなく、様々な現実を知るきっかけとしては良いのかな。

  • 2017/10/21読了
    26冊目(2017)

  • 命も感情も痛みも持ち合わせた犬を、単なる道具としてしか見られない人間が現に存在する。
    P103

    愛がなければ話にならない。
    が、愛だけでも命は守れない。
    P177


    少し考えれば当たり前なことなのに
    改めてこの言葉に胸を抉られた様な気がしてハッとさせられた。

    友人に紹介しました。

  • 「おいで、一緒に行こう」を読んで、本書も読まなければ…という義務感に駆られて購入。

    事情はともあれ飼い主の手を離れ捨てられる犬たちは、信頼した飼い主に愛を求めつつ人間への不信を募らせ、ボランティアたちに吠え、牙をむける。
    放棄された犬たちの心身共に病んだ姿に泪するとともに、無責任な人間に怒りさえ覚える。

    挿絵の「さようなら~ 無責任な飼い主は不要です~!」は、著者やボランティアの皆さんの本心だろう。

    私はボランティアに参加することはできないと思う。でも無責任にペットを飼うことは決してするまいと強く誓った。

  • 捨て犬と、レスキューしている人々、家族として迎えた人々のレポート。人気作家だけに構成がうまく、読みやすい。
    著者も大の犬好きで、保護犬を家族にしている。
    それぞれの犬にそれぞれの事情があるが、なんといっても捨てた人間と、遅々として進まない行政の対応にも腸が煮えくりかえる。
    儲けだけ考えて動物を虐待するブリーダーには同じ思い(狭いケージに入れて一歩もださず、病気のケアもせず、一生生殖のためだけに存在させられる)を味わってほしい。
    最後に殺処分される犬のレポートも載っていて、著者が若い読者に人気があることを考えると、大変効果があると思う。鉄は熱いうちに打ち、人間の手で変革できる悪は若者にちゃんと教えたい。
    猫好きなもので、猫も同じように捨てられ、殺されていることにも触れてほしかった。
    レスキューしている人たちは、犬猫どちらも扱っている人が多いし、犬猫どちらも家族にしている人もいっぱいいるんだから。著者が犬好きだから犬中心で構わないが、保護された犬と猫が同じ家庭でどうやって仲良くなったか知りたかった。
    猫飼っている私も余裕ができたら保護犬を世話したいという気持ちがあるから。

  • [ 内容 ]
    捨て犬。
    野良犬。
    迷い犬。
    この世は不幸な犬で一杯!
    どこかの一頭が飼い主にめぐり会えたかと思えば、どこかでまた五十頭が捨てられ、救われる犬は、ほんのひと握り。
    毎日こんなにたくさんの犬が殺されている社会って、何なのだろう?
    はかない命を救うために奔走する人々を通じて、命の意味を考えるノンフィクション。

    [ 目次 ]
    スウ
    梅花姉妹
    女王くるみ
    北アルプスの麓で
    犬猫里親会
    ミスティとモモ
    イラストコラム 介護
    マレアと七頭の子犬たち
    猟犬ひめ
    オレオ
    イラストコラム ボランティア
    ブリーダー崩壊
    二頭目のハク
    土手に生きる犬たち
    シェルターリポート
    イラストコラム 定時定点回収
    救われない命たち

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • ボランティア、里親により、ほんの一部の救出された捨て犬、野良犬、迷い犬、保健所にいた犬のノンフィクション。何度も涙してしまいました。
    「命に責任を負えないのなら、生き物を飼うべきではない。」泣く泣く手放す人もいるのだろうけれど。
    「ただでは死なせない」と、余命僅かな犬にさえ子を産ませようとするブリーダーもいるとか。
    巻末に、今は幸せに暮らしている犬達の写真には救われます。

  • 世は、まさにペットブーム。しかし、一方で人知れず殺処分されているペットの数は、依然として減ってはいない現代日本の現状。本書は、そんなペットたちの現状、無責任な人間達、ブリーダー、一方でそうしたペットたちを救おうと日夜奔走を続けているボランティア団体、個人でボランティアの人たち、獣医師達、そして里親の人たちに焦点を当てている。
    生き物の生命の尊うさ、生き物を飼うということに伴う人間側の責任、当たり前のことだが、それを再認識させられる1冊。

  • ☆4
    捨て犬や野良犬、迷い犬。どこかの1頭が救われたと思ったら、またどこかで50頭が捨てられる。命を救うために奔走する人々を通じて、命の意味を考えるノンフィクション。

    もともと森絵都が好きだったし、動物の話にも興味があったので読んでみた。ほんとうに安易に飼って安易に捨てる人が多いと思う。生き物を飼う責任を考えて飼って欲しい。あとペットショップもいいけれど、行く前に里親募集のHPを覗いてみて欲しい。

  • 保護されて、幸せになった犬たちと家族のお話。

    背後には、人間の勝手で命を奪われていく沢山の命があることを
    忘れてはいけない。

  • 2012 11/4

  • いまの日本に生きる犬のことを考える。

    いろいろある。ほんとうにいろいろある。

    ぼくがじっさいにはしらないところで生きている犬たちがたくさんいるということをこの本を読んで知った。少し前に出た本の文庫版なので、いまの現状とは少し違うところもあるかもしれないが、それでもやはり、たいして変わらない状況は続いているのだろうと思う。

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著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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