旬は風土の愛し子 人も風土の愛し子 家庭料理のすがた (文春文庫 た 73-1)
- 文藝春秋 (2009年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167753788
感想・レビュー・書評
-
スローフードの本質と言って過言ではない前半。風土を、旬を、慈しみ楽しむ...そんな余裕誰が持ってるのかな。今の時代。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
凛として生きてきた人が、慈しんで暮らすことの価値や方法を伝えようとしている本。でも、「大切に暮らす」方法は時代や立場によって変わっていくものだよね。みんなそれぞれ自分の「大切」を探していけばいいんじゃないかな・・などと思った。
-
言い回しが古い気がするが、暖かい。丁寧に料理を作っている感じがする。
-
参考になる部分ととてもまねできないと思ってしまう部分がありました。
特に食材(昆布・干し椎茸・鰹節)については、それはお高いし、どこでも売ってるもんじゃありませんっ!と思えます。
一方、昆布と梅干しの使い方は参考になりました。 -
料理を学んでいる。恥ずかしながら親が料理が作る後ろ姿を全く見てこなかった。完成品としての料理はわかるものの、途中経過についてはイメージがない。食材の扱い方からどのように切りそろえ、火を通したらどのように食材は変化するか。そんなイメージを今身につけている。本書はそのイメージは当然のこと、その前の料理に向かう姿勢から教えてくれる。いや教えるというよりこれは稽古か。冒頭の「百錬自得」の項では風姿花伝をひきつつ、料理は稽古を繰り返すことで身につけていくしかないとする。料理を食べる人間、食材に対しての丁寧な姿勢を崩さない凛としたたたずまい。それは一見厳しいようで優しい。この人の哲学を体に叩き込みたい。そう思わせる本だった。