きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で) (文春文庫 く 34-3)
- 文藝春秋 (2013年11月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167811037
作品紹介・あらすじ
当代一の売れっ子脚本家が放つ、初の小説!冬の白鳥だけが名物の東北の町で男子高に通う「僕」。ある日、ローカル番組で「おもしろ素人さん」を募集しているのを見つけた僕は、親友たちの名前を勝手に書いて応募し……。
感想・レビュー・書評
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めちゃくちゃ面白い。
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内容が、虚8:実2のほぼ自伝的性春恥小説らしいんやけど、この小説をそのまま脚本にしたら、おもしろい演劇1作できるやん。松尾スズキ氏が演じる白鳥おじさんの姿が目に浮かぶ!
学校の、白鳥の剥製が盗まれたという話題になったとき、以前、白鳥おじさんが絵画の盗難未遂をやらかしていた事件が尾を引いてたから、どうせまたおじさんの仕業やろ?って思って、母との短い会話を気にも留めんかったけど、あんな展開になるとは。
げんの彼女・すみ子(疲れたお母さんのミニチュア)との神社でのディープキスシーンは笑える―
「ちゅっぱぱちゅぱぱ~カッと目を見開いて…」おもろすぎるやないか笑
佐々木に、罰として全裸で文通読ませる場面も最高。
すぱぱぱぱん!同居人のSEX描写がなんともいえない笑
正常位を背後からみた光景を「※・※・」で表すなんて斬新すぎます✨
ふざけた内容ばっかりやけど、そんな中にも、淡~い恋心が見え隠れすることもあって、
自身がラブレターを書いては、丸めて、ゴミ箱に捨て、書いては、捨て…を繰返してるとき、
『このゴミ箱の底が、そのまま京都の、彼女の部屋に繋がってたら、この熱すぎる思いが伝わるのか』みたいなロマンチックな歌詞のような一文もある。
こういう片鱗を見ると、クドカンは、人を笑わせたり泣かせたりするプロなんやなって改めて思い知る。
10代の頃に、何にどれだけ感化されるかによって、その人のパーソナリティーの土台ができると思う。30歳を越えておっさんになってしみじみ、それを思う。10代の頃を振り返ることしかできなくなった今になってから、それが納得できる。
でも10代の、その当時は、それが分からんのやな。分かるわけがない。
いくつになっても青春やけど、10代の青春なんて、過ぎ去ってから、想うもの。
白鳥の剥製を腰に装備し、700人の前で「ちんこギンギン ぼっきんガム宮殿」と叫ぶくらいでないと、悔いのない青春時代を過ごせたとは言えない。
この白鳥自伝小説を読んだあとの、ついこないだ、大人計画の舞台、ウーマンリブ『七年ぶりの恋人』を観劇した。
ほんまにくだらない寸劇が続く展開にずっと笑わせてもらえた。その時、やっぱりクドカンの全ての作品はあの青春時代に通ずるというか、トラウマというか、甦らせるような内容かもなって思った。
しかしまぁ、皆川猿時のクレイジーっぷりに驚嘆した!
自ら口に含んで吹き出して舞台上に落ちたクッキーを、再び口に入れて、共演者にディープキスで口移しして食べさせてた笑
客席から歓声と悲鳴が沸いた♪
2016年01月01日 -
「天才脚本家」宮藤官九郎、初の小説。
というけど、もうほとんど脚本です。
主演 宮藤官九郎。助演 松尾スズキ。
クドカンが、冴えない童貞中学生から、冴えない童貞劇団員になるまでの成長(?)譚。
どこまでが真実で、どこからが脚色なのかはわかりませんが、クスクス笑いながら、いや、ニヤニヤしながら読みました。電車で読む時は、周りの人から見えないようにして読みましょう。
クドカンの脚本が嫌いな人や、クドカンのテレビドラマは好きだけど舞台は苦手な人は、読まない方が良いかも。 -
すごくすごく下品だったけどそれがクドカンらしかった
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面白かった!読みやすくてあっという間に読めた
下ネタすごいけど、いい意味で気持ち悪い青春で面白かった。人間の青春のほとんどはこんなぬるくて気持ち悪いものだよなと思った -
下ネタだらけでゲスいです。
好みは別れそう・・
私は期待してたようなものじゃなかったけど、読み始めたら止まらず、特に後半は一気に読み終わりました。
言葉のチョイスはさすがです。爆笑はしないけどじわじわ面白い。特に登場人物のキャラクターの表現が豊かでシニカルです。 -
高校生男子的な下ネタで笑える人は楽しいと思います。
下ネタが苦手な方はおすすめできません、、。
私は女ですが電車で吹いてしまいました。
生まれが宮藤官九郎さんと同郷なので、
思い入れもあり、情景が分かるのもあったのかもしれません。
とにかく勢いがすごい。
文章でああいう宮藤官九郎さんらしい勢いを出すのはすごいと思いました。
さすが。 -
登場人物がみんなきもちわるいんだけど謎の疾走感と勢いがあるからうっかり最後まで読んでしまった。
ただ読めば読むほどくどうかんくろうのことは嫌いになった。 -
途中で読むのやめた。
世代的には、よくわかるし面白かったが、
男性向けかな。
クドカンが感受性溢れる子ども時代を送り、
今の天才の下地かできたのでしょう。
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あーやっぱり クドカンの書く文章が好きだー
クドカンの初小説ってだけあって、文章が童貞っぽさあった
ロックやブルース聴いてる人間が書いてる文章だった
ブラックミュージックの畑の人の書く文章じゃなかった
けど、それがすごい良かった。
めちゃくちゃキラキラしてた
女の子にモテる為に、バンドしない この主人公が どうしようも無くて大好きだった
クドカンの体験とフィクションがおり混ざってて、新感覚で楽しかった
クドカンの世界観を作る青春をリアルに覗く事ができて 楽しかった
本読んでたけど ただただ 楽しかった〜〜
どんなにめんどくさくても、世の中に抗って 童貞の純度を持って馬鹿に素直に世界を信じて生きたいと思った