夏の裁断 (文春文庫 し 54-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167911003

作品紹介・あらすじ

女性作家の前にあらわれた悪魔のような男。男に翻弄され、やがて破綻を迎えた彼女は、静養のために訪れた鎌倉で本を裁断していく。

感想・レビュー・書評

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  • 今までの人生の中で、人に傷つけられたという経験があるでしょうか?

    それは身体的なことではなく、あなたの心が、という意味合いです。会社の中での複雑な人間関係を生き抜かなければならない私たちは、思った以上に傷つけ、傷つけられる日々を送っているように思います。それは、地域のコミュニティの中だって同じこと、さらには家族の中だって、やはり人と人が関わる中では何かしらお互いが傷つけ、傷つけられる、といったことがあるように思います。そんな瞬間のことを思い出すのは辛いものがあります。それは思い出すという行為によって、もう一度自身を傷つけかねないからです。そして、そんな傷を負わされることになった人物とは距離を置きたくなるのが普通だと思います。再び傷つけられたくないために距離を取りたいというその感情。しかし、それが分かっていても近づいてしまう、その人の元へと走ってしまう、そういう関係がある場合もあります。傷つけられることがわかった上でそれでも時間を共にしたいというその感情。そんな中では、
    『ああ、この世にはまだこんなに人を傷つける方法があったのか』
    …と、さらにひどい傷つけられ方をする未来が待ちうけている可能性もあります。では、傷つける側の心にはどんな感情が潜んでいるのでしょうか?『僕にはたぶん破滅願望のようなものが潜在的にあるんです。人を傷つけたいし、自分を破壊したい』というまさかのその心の内。そして、破滅をも恐れないそんな人物により傷つけられていくのをわかった上でもそんな人物から離れられない女性の心の内。

    この作品は、過去に性的なトラウマを抱える女性が、ただただ傷つけられる日常から一歩を踏み出していく、『幸せになりたい』と前を向いていく、そんな様を見る物語です。

    「文學界」に掲載された〈夏の裁断〉という短編に、三つの短編が追加されて四つの短編が連作短編の形を取るこの作品。夏、秋、冬、春と一編ずつ季節が進んでいく構成で一見バランスが良くも見えますが、実際には〈夏の裁断〉が全体の半分の分量を占めています。しかし、それは読めば納得、〈夏の裁断〉の圧倒的な重苦しさと、密度の濃い内容に、読み始めて一気に心が囚われてしまう物語がそこにはあります。

    『大した会話はしなかった。帝国ホテルの立食パーティでばったり顔を合わせたけれど、柴田さんは目をそらした』という場で『シャツの袖から白い手首が覗いていた』のを見る主人公の萱野千紘(かやの ちひろ)。『とっさに握りしめたフォークは、刺さらなかった』という衝撃的な展開も『彼の手首の表皮を破くことすらできずに赤く反応しただけ』に終わります。柴田が振り返ったのを見て『被害者と加害者っておんなじだ』と思った千紘。『まわりが取り乱したように駆けて来』て、『誰かがフォークをおそるおそる私の右手から抜き取り、パーティ会場から連れ出された』という千紘。『翌日には、柴田さんの会社の上司たちが自宅まで訪ねてきた』中、『本当に申し訳ありませんでした』と頭を下げるものの『このたびは、弊社の柴田が大事な作家である萱野さんを混乱した状況に追い込んでしまって、こちらにもなにかしら反省すべき点はあったのかと思います』と遮る上司たち。『今回は柴田も話を大きくしたくないと言っていますので、もし良かったら水に流しませんか?』と続ける上司たちは『もう柴田とは会わないとだけ約束していただければ』と言います。『柴田さんとそういう関係じゃないです』と言う千紘に『でも、それなら、どうして』と、『なにがあったのか。どういう関係だったのか』と聞きたそうな上司たちを見て『私だって訊きたかった』と思う千紘。そして夕刻となり『あ、お母さん』と母親から電話がかかってきました。『学者だった祖父が亡くな』り、家の片付けをしているという母親は一万冊以上ある本に手を焼いていました。『いい方法考えたの。自炊よ。本当に良いやつだけ高値で売って、あとはぜんぶデータ化しようと思って』と言い『手伝いに来てよ』と千紘に頼みます。そんな千紘は柴田とのことを思い出します。『キス、してほしいです』と言うも『そっぽを向いた』柴田。そして、『気が付くと私は、彼のスボン越しの股の間に顔を埋めたまま身動きが取れなくなっていた』と傷つけられる千紘。そんな千紘は祖父の家のある鎌倉にやってきます。『本の自炊を多少でも進めておいてもらいたくて』という母親は千紘をおびただしい本に溢れた書斎に案内します。そこには『頑丈そうな刃のついた裁断機』が置かれていました。『自炊ということは。本を、切るのだ』と思う千紘は『考えられなかった、自分の手足を切り取られるようなものだ』と感じます。そんな千紘が『自炊』を繰り返していく中で、次第に凝り固まった心がほぐれていく、そんな物語が描かれていきます。

    『自炊』とは、”自ら所有する書籍や雑誌をデジタルデータに変換する行為”を指す俗語です。”自炊代行業者”の存在が著作権との関係で社会問題化したこともあります。そもそも本を『ばっさり裁断して、データとしてパソコンに取り込んだ後は、大量のゴミとしてすてる』というその一連の行為を作家でもある主人公の千紘が行うということはまさしくシュールという言葉の先にある行為だとも言えます。その『自炊』の象徴とも言えるのが『頑丈そうな刃のついた裁断機』です。島本さんは、そんな『裁断機』を使った『自炊』の光景をこんな風に描きます。『大きな刃のついたレバーを持ち上げ、背表紙のところに合わせる』という作業の開始。『刹那、ふるえた』という千紘は『想像よりもずっと抵抗を手のひらに覚えながら、酔いにまかせて引き落とす』と裁断機を操作します。『ざくり、と刃が沈んだ瞬間、下腹部から不本意な欲情にも似た熱が突き上げてきた』というその瞬間の感情。それを『仔猫や赤ん坊が可愛すぎていじめたくなるときのねじれた愛情に全身の血が沸き立った』というすざまじい表現で描写します。一方で『あっけなく、見とれるくらい綺麗に本の背中が落ちていた』というその光景。『おそるおそる手に取ると、ばらばらの紙の束になっていた』という行為の結果がそこにはありました。作家が『自炊』をするという行為を『自分の手足を切り取られるようなもの』と考える千紘。一方で、柴田との関係に悶々とする千紘に、裁断を繰り返していく日々の中で少しずつ変化が訪れていきます。『本が本でなくなることに、私はだんだん慣れ始めていた』というその感情の変化。『それでも裁断機のレバーを持ち上げて、いっぺんに切り落とすときには内臓に響いた』という千紘は、その行為を『自傷のようだと少しだけ思』います。『冷房のきいた二階で、半ば死んだように本を切り続けた』というその行為に一方で執着していく千紘。そして、そんな千紘に、やがて『本を切らなくなっていた』という瞬間が訪れます。それは、立ち止まって動けずにいた千紘が再び前に進んでいくための起点ともなるものでした。こんな風に本を『裁断』するという行為を作家である主人公に行わせるというその発想。島本さんの大胆な発想が描くその物語は鎌倉という舞台背景もあって、そこに独特な世界観を感じさせるものだと思いました。

    そんな島本さんの作品というと精神的にダメージを受けた女性が先の見えない人生に行き詰まって、さらに負のスパイラルに陥っていく、という展開がある意味での王道パターンを作っています。この作品はまさしくその王道パターンをいく構成です。そんな作品には必ず嫌悪の対象となる男性が登場します。この作品では、それは芙蓉社の編集者として千紘に近づいてきた柴田でした。そんな柴田との関係は、柴田が精神的に千紘を支配しようとするものです。また、場面として衝撃的だったのは二人でカラオケに行った場での行為です。『キス、してほしいです』と柴田を見上げる千紘。それに対して柴田は『突然白けたように腕をほどくと、そっぽを向いた』という行動をとります。そして、『気が付くと私は、彼のスボン越しの股の間に顔を埋めたまま身動きが取れなくなっていた』という千紘。そんな千紘は『すみません、ごめんなさい。もう言いません』と柴田に謝るものの、それに返事をしない柴田。この状況に『ああ、この世にはまだこんなに人を傷つける方法があったのか、と死んでいくような気持ち』になる千紘。そんな千紘は一方で『これ見たことがある』と、その状況を第三者的にこんな風に表現します。『じゃれついて飛びかかってきた犬や猫のしつけだ』と、まるで自身が動物のように扱われていると感じる千紘。このような関係にある全ての女性が千紘と同じような感情を抱くとは思いません。あくまで千紘が精神的に弱い女性であることを分かった上での柴田の行動。千紘の心を粉々に砕こうとするそんな柴田の行動には読んでいて激しい嫌悪感と吐き気を覚えました。一方で、これは極めて島本さんらしい物語だとも感じました。ブクログのレビューを見ても女性の評価が高く、男性に評価が低いこの作品。それはこの千紘の感情が理解できるか否かにあるのではないか、そんな風に思いました。

    そして、物語は、〈秋の通り雨〉〈冬の沈黙〉〈春の結論〉とこの作品のために追加で書き下ろされた短編に登場する人物たちによって次第に千紘の凝り固まった感情が解きほぐされていきます。それは『その柴田さんって、萱野さんにとって誰の投影だと思う?』と千紘を冷静にさせる恩師の問いかけがきっかけとなるものでした。そんな恩師は『あなたが守らなきゃいけないと思い込んで背負ったものは不要なものばかりで、本当のあなたを殺し、得体の知れない不快感だけを残して去っていった。違う?』と千紘にさらに問いかけます。そんな中で『初めて心から、幸せになりたい、と思』い、『もう私は一つも傷つきたくない』と心から思う千紘に一つの変化の兆しが現れます。それは島本さんらしくはっきりとした決着ではなく、曇り空から光がうっすらと差しこんでくるような象徴的な結末。しかしそれは、千紘にとっては確かに前を向いていくために必要な光だったのだと思いました。

    芥川賞の候補作にもなった表題作の〈夏の裁断〉。前にも後ろにもどこにも進めない千紘の感情の描写には、自らをどんどん追い込んでいく、そして読者をも息苦しく巻き込んでいく、そのような鬱屈とした物語がありました。だからこそ、その光差す結末に、千紘だけでなく、読者も救われる感情を抱くのだと思います。

    『私は名前のない薔薇になれるのだろうか』と思う千紘。『自由になりたいと願いながら、ずっと臆していた』と自身の過去を振り返ることができるようになったそんな千紘の姿を見る結末に、いっ時の安らぎの感情を見た、そんな作品でした。

  • 2015年
    紙の本を背で裁断して、スキャンして保存することを『自炊』と呼ぶことを知りませんでした。本好きなら一般常識なのかな。凹む。
    小説家の主人公の女性を通り過ぎる男性との恋模様。彼女は、祖父の蔵書を鎌倉の祖父の家で
    『自炊』していく。
    男性の言動に翻弄される主人公。
    彼らに自分との関係性に意味を持たせたい。
    明確な関係を求めてしまう。
    好きだからか依存なのか不確か。
    この自炊行為の裁断と 彼女と男性との忌まわしい記憶の裁断を掛けてあわせている。(と、思うのだけど)
    男性を季節ごとに登場させて、最後には、ひとりの男性と明確な関係となります。

    • kuma0504さん
      おびのりさん、おはようございます。
      「本で床は抜けるのか」を読んだ時に、自炊するのか否かという問題が扱われているのですが、私も基本自炊しない...
      おびのりさん、おはようございます。
      「本で床は抜けるのか」を読んだ時に、自炊するのか否かという問題が扱われているのですが、私も基本自炊しない派です。床が抜ける可能性は将来含んではいますが。技術がもう少し進んで、安く「検索・コピペ」出来る機械が発売されたら検討してもいいかな、とは思いました。
      2023/09/14
    • おびのりさん
      kumaさん、こんにちは。
      本で本当に床はぬけるのか?って思いますが、やはり、そこは心配なところですね。
      私は、6年前に最後は数えてなかった...
      kumaさん、こんにちは。
      本で本当に床はぬけるのか?って思いますが、やはり、そこは心配なところですね。
      私は、6年前に最後は数えてなかったのでわからないですが、2,000冊ほどは処分しました。私の本なんてほぼ小説なので、どうにでもなるかなと思って。
      20年くらい前まで、転勤で賃貸に住んでいた頃、もう本を出さないで段ボールに詰めたまま、押し入れの枕棚に置いていたら、棚が壊れました。
      退去時精算案件ですね。
      家に帰るとiPadを使うので、電子書籍も問題ないと思うのですが、やはり紙で読みたい。気にいるととっておきたい。たぶん、ずーっと悩みます。
      2023/09/14
    • 傍らに珈琲を。さん
      kuma0504さん、おびのりさん、こんにちは

      「本で床は抜けるのか」なんて本があるのですね!
      やっぱり抜けますよねぇ…床。
      2,000冊...
      kuma0504さん、おびのりさん、こんにちは

      「本で床は抜けるのか」なんて本があるのですね!
      やっぱり抜けますよねぇ…床。
      2,000冊処分とは凄い!
      おびのりさん、とても沢山読んでいらっしゃることはお察ししましたが、想像以上だったぁぁぁ
      益々尊敬。
      我が家の本は500~600冊くらいだとおもうのですが、
      本棚の反対側に1,000枚のCDが←コントみたいに床が落ちる可能性あり 笑
      でも…"やはり紙で読みたい。気に入るととっておきたい。"←同じくです~
      悩ましい。。。
      2023/09/14
  •  どうにも一筋縄ではいかない男ばかり出てくる。特に柴田さんには、毎回、痛い目にあうのに、どうして関わろうとするのか?と主人公にイライラ。

     トラウマを作った過去の男。冷たい母親。途切れる事なく現れる男達。辛い状況ではあるが、主人公にいまいち共感は出来ずに終わりました。それでも読みやすく、先は気になりサラサラ読めました。

  • 文庫化に伴い書き下ろしが3編も加わるときいたので読んじゃいました。
    初読は2年前。そのときの感想をふりかえると千紘のことをメンヘラビッチと切り捨てているのですが(ごめんなさい)、今回読んだ印象はだいぶ変わった。
    彼女は弱いだけなのだ。柴田のような強引なものにひっぱられてしまう。
    暴力的な柴田に惹かれてしまう理由や、彼の気まぐれな言動に意味があるのだと思い込む痛ましい姿はどこか私自身の体験とも重なって、もやもやと嫌悪感が募った。
    島本理生さんは経験しないと分からない、そしてひとたび経験したら共感しきりのような、良い意味で極端のイメージがある。

    「そんなものに意味はないよ」「選別されたり否定される感覚を抱かせる相手は、あなたにとって対等じゃない」とキッパリ言い捨ててくれる教授の存在は救いだった。
    そのとおり柴田という男に問題があるのは一目瞭然なのだが、でもどうせ彼女たちはまた突き放され傷つけられると分かっていても求められたら律儀に与えてしまうのだ。好むと好まざるとに関わらず。
    結局その原因が幼少期の性的トラウマに起因しているということが書かれているのでしょうが。
    人物造形や設定は直木賞を受賞したファーストラブとかなり通ずるところがあり、あの小説は島本理生さんが本作では書き足りなかった千紘という女性をどんどん細分化して炙り出していったもののように思えました。

    書き下ろしは「秋の通り雨」「冬の沈黙」「春の結論」。
    鎌倉にこもる千紘が捨て鉢になって男遊びするところから、清野さんという新しい男性と出会い少しずつ自分を取り戻していく季節の一巡だ。
    清野さんとの間の名前や定義や約束のない関係性は脆く幻のように感じてしまうが、奪うでも与えるでもなく互いに「会いたい」と思って会い続けられる関係性は、美しい。
    相手の顔色を伺い暗闇に意味を求め身をやつす必要はないのだ。誰にも自分を明け渡さないこと。 

  • 幼少期の嫌な体験が大人になっても、残ってる人は多いと思う。そのような経験をどうか身近な子どもにはさせたくないと思った。
    千紘がどうか幸せになって欲しいと思いながら読んだ。
    時系列バラバラで読みにくいというコメントをちらほら見たが、全くほんの少しも気にならなかった。

  • 図書館で借りました、、、が、途中リタイヤ。また別の機会に読んだら読み進められるかなぁ。心の奥の扉に深く〈傷〉をし舞い込んでいる女性が主人公なのだろう。〈でも今はまだ午前中で、雨とはいえ外は明るくて、つらくなる理由はなにもない、と思ったらほっとした。〉

  • いろんな種類のクズ男が出てきて、クズ男における多様性が学べた一冊であった。

    柴田が仕事をやめるという嘘をつく場面があって、私も同じようなことをクズ男にされた経験を思い出した。今となってはなんの意味もなかったな、ということを改めて復習できた。

    清野さんとの敬語のやりとりは距離を置きながらも奥まで踏み込んでいる会話でそのアンバランスさが心地よかった。

  • 島本理生『夏の裁断』文春文庫。

    直木賞受賞作家による男たちに翻弄され、壊れた女流作家の春夏秋冬を描く連作短編集。表題作の『夏の裁断』『秋の通り雨』『冬の沈黙』『春の結論』。

    あの『ナラタージュ』と同じ作家の作品だろうか。自分の好みではなかった。

  • 本能的に人をコントロールするのが得意な人間。この男は島本理生さん作品ではかなり悪い部類に思える。
    そういう人ほどコントロールしやすい人を一瞬で見抜く。

    「誰にも自分を明け渡さないこと。選別されたり否定される感覚を抱かせる相手は、あなたにとって対等じゃない。自分にとって心地よいものだけを掴むこと」

  • 不安定で危うい精神を持つ主人公の千紘となんとも掴みどころがない嫌な男、柴田のやり取りがずっと重苦しく終始どんよりした気持ちにさせられました。

    主人公にも柴田にもなんら共感する所がなく感情移入出来ないまま読み進めていましたが途中時系列がわからなくなった箇所もあり、少ないページ数の割には難しさを感じました。

    最近欠かさず読んでいる島本 理生さんの独特な世界観が好きで惹き込まれていますが今回の作品には物足りなさを感じてしまいました。

    何度も読み返せば又感想が変化して行くのかな?と思う作品。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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