偽久蔵 新・秋山久蔵御用控(八) (文春文庫 ふ 30-43 新・秋山久蔵御用控 8)
- 文藝春秋 (2020年8月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167915438
感想・レビュー・書評
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秋山久蔵御用控シリーズの38作目
偽久蔵 - 新・秋山久蔵御用控シリーズの8作目
2020.08発行。字の大きさは…大。
偽久蔵、家の恥、恨み節、隠し顔の短編4話。
南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵こと「剃刀久蔵」は、普通は温和な人物だが、悪党に対しては情け無用の冷酷さを秘めている。その久蔵が悪を裁く。
【偽久蔵】
剃刀久蔵の偽物が、賭場でいかさまを見破り、私は「南町奉行所の秋山久蔵」だと言って、始末金を受け取り…。次は、悪徳質屋で名乗って20両を脅し取り、と秋山久蔵の名前を使っていたが…。見つけた偽物の秋山久蔵は、かつて久蔵と学問所や剣術道場で一緒だった…。
【家の恥】
旗本2千石葉山家の次男・孝次郎は、女中・おさきと一緒になりたいと、当主の兄・兵庫に言うと、家の恥として勘当される。その孝次郎が、甥の京一郎が悪行をしているのを諫めた所、京一郎に斬られる。孝次郎の妻・おさきは、仇を討つべく動くが…。
【恨み節】
20年前に柳橋の弥平次に捕まった浪人・原田伝七郎が、八丈島で亡くなった。当時、情婦・おつたは、伝七郎の身に何か有ったら、必ず弥平次を殺すと言っていた。逆恨みした情婦・おつたは、2年前に死んだが、髪結いの娘・おりんが母の頼みを引き継いで弥平治を狙うが…。
【隠し顔】
胃の腑に質の悪い腫物が出来る死病に取り付かれた御家人・佐川倉之介の痛みを和らげるため、妻・菊乃は、抱かれることでご禁制の阿片を薬種問屋大黒屋・伝次郎から手に入れた。その秘密を知った太鼓持ちの常八は、贔屓屋客の伝次郎を脅して金を手に入れようとして殺されるが…。
【読後】
藤井邦夫さんの本は、配役になじみが有り、短編で、テンポが良く、勧善懲悪で、読みやすくてよい。特に、秋山久蔵御用控は、十数年読んでいるので、秋山久蔵家の生い立ちや、柳橋の弥平次一家の家族や手下達がすぐ頭に浮かんでくる。久蔵の息子・大助が、大きくなったとか…。小さい時からず~と見ている「卓球の愛ちゃん」の様なものである。
2020.09.29読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドラマでも漫画でもよくある『偽物』がでました
読み返しても偽を名乗る動機が分からない(´・ω・`)
新秋山久蔵御用控も8冊目、幸吉は隙あれば座り
たくなり、雲海坊は錫杖が重く感じるとは!年を
とりましたし、いつものように物語は起きるけど
動機とか考えると曖昧な話も多いなあ -
第八弾
短篇四話構成 -
2021.01.24.読了
安定の秋山久蔵
読んでて、安心。
シリーズ第8弾
偽久蔵
家の恥
恨み節
隠し顔
の4本立て
悪い人や
悪いことを企んでいる人
そんな人は罰せられるとスカッとする
現実はそうとは言えないところがあるからね。
憂さ晴らしなのかも。
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【秋山久蔵の名を騙る悪党の正体とは!?】南町奉行所吟味方与力の秋山久蔵の名を騙り、谷中の賭場で胴元から始末金を奪った男が現れた。果たして偽者の目的とその正体とは?