殺し屋、続けてます。 (文春文庫 い 89-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167917838

感想・レビュー・書評

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  • 「殺し屋、やってます」の続編。
    今回は殺し屋さんが二人になっています。
    それぞれが絶妙にすれ違ってるところが憎い演出です。
    ささやかな謎を解きつつ、ビジネスライクに人を殺す。
    殺される相手に非があるとかないとか、そういう感傷的な部分を出さずに淡々と物語を進めていけるのがすごい。
    こんな殺し屋さんが日常にいるとは全く思いたくないけれど。

  • 2年前に読んだ本の続巻。
    前作は基本パターンの上に色々なバリエーションで読ませる話だったが、今回も出だしは同じ感じ。
    と思っていたら、あらら、同業者が出てきちゃった。
    こっちは、依頼を受ける受けないの判断が3日以内、受けると決めたら実行が2週間以内で@650万円。向こうは1週間の1ヶ月で@550万円。
    どうなることかと思ったが、向こうも全く同じテイストの殺し屋なので、話の流れはあまり変わらず。
    前作の感想に『サクサク読めて飽きはしなかったのだが、一方で意外性とかしてやられた感は薄かった。ちょっと理詰めすぎて面白みに欠けるという印象』と書いたが、今回もなんか面倒くさい筋書きと言うかちょっと強引な推理が多くて、全く同じ感想を持つ。
    そうした殺し屋の「殺害する標的の何気ない行動が気になりその謎を解かずにはいられないという妙な癖」が描かれていない6話目が読み易く。
    二人の殺し屋が交錯する第7話にはちょっとした緊迫感はあったが何も起こらず拍子抜け。最近話題の霊感商法が出て来たのには苦笑。

  • タイトルからイメージしていた話ではなかったけれど、面白かった!殺し屋、仲介人、彼女…登場人物たちも魅力的だし、謎解きも独特。

    私たちが知らないだけで、実は殺し屋をしている人たちが近くにいるのでは?と思ってしまった。

    続編から読んでしまったけれど、前作も読みたい。
    今後の展開も気になる。

  • 殺し屋、やってます の続編。
    同じ稼業の主婦が登場。殺人てそんなに軽いビジネス?と思わせるところが相変わらず怖い。

    後半の話では二人の殺し屋がニアミスしている。で、お互いの存在と仕事ぶりを認め合う。

    悪い冗談の本…なのかな。軽く読めて面白かったけど。

  • 殺し屋シリーズの2作目。前作よりも一捻したスリルある展開になっていて面白かった。
    3作目もあるだろうか。おばさん殺し屋との絡みが見てみたい。

  • 前作も今作も読みやすいけど、やっぱりまた読むかを聞かれれば、もういいかなぁ〜って答えたくなる作品(私的には)です。

  • もう1組殺し屋出したら面白くないんちゃうかなと思ったけどきちんとおいしく料理されてた
    一作目もしかりさらさらした短編なのにゾッとさせる締めが上手い◎

  • 殺し屋の小説としては異色のシリーズと言える。殺人の対象となる人の行動を謎とするミステリーだからだ。なんならこの謎を解明するのは殺し屋でなくてもいい。でも、だから面白い。短編集なので、依頼が来て、対象者の行動に気になるところがあって、でも殺しの依頼を受けて実行して、最後に謎の行動の理由を解き明かすという流れ。
    これは好き嫌いが分かれる小説とも言えるかもしれない。しかも本作には女性の同業者も登場する。まだニアミス程度なので、次作以降で本格的に接触していくのだろう。楽しみでしかない。

  • 2021年間違いなくあなたに出会えてよかったで賞は石持浅海だわ。
    前作も読んで衝撃的設定だなーと思ったけど、
    今回もやっぱり面白い!
    殺し屋が謎解きするってはちゃめちゃだけどドキドキする。
    殺せるか殺せないか、じゃなくて、殺すかどうか決めたり不可思議な依頼の意味を考えるって話だから、こっちも安心して読める。
    警察に捕まらないためにはどうするか、とかじゃないからね。

    あと値段設定がまじで秀逸だし、依頼方法とかもドキドキする。
    550万の金額設定、なるほどって思った。

    金さえあれば殺人だって依頼できるんだってちょっと切なくなったけども(笑)

    ハチの巣を駆除するみたいな感覚で依頼をしているだけ。
    本当に憎いと思ったら自分で手をかけるって表記に、なるほどと納得した。

    おもしろかった!

  • どこから読んでも楽しめる内容。
    現在、出版されている3冊が読めて満足。
    次があるのか?楽しみです!

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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