いけない (文春文庫 み 38-5)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 377
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167919153

作品紹介・あらすじ

★ラスト1ページですべてがひっくり返る。
 話題の超絶ミステリがついに文庫化!

各章の最後のページに挟まれた「写真」には、
物語がががらりと変貌するトリックが仕掛けられていて……。
2度読み確実! あまりの面白さが大反響をもたらした、
道尾秀介渾身の超絶ミステリ。


第一章 「弓投げの崖を見てはいけない」
→自殺の名所が招く痛ましい復讐の連鎖。
第二章 「その話を聞かせてはいけない」
→少年が見たのは殺人現場? それとも……。
第三章 「絵の謎に気づいてはいけない」
→新興宗教の若き女性幹部。本当に自殺か?
終 章 「街の平和を信じてはいけない」
→そして、すべての真実が明らかに……。

騙されては、いけない。けれど絶対、あなたも騙される。

感想・レビュー・書評

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  • とてもよく考えられているミステリーでした。
    とてもよく考えられすぎて、各章ごとでは、私には難しかったです。
    4章の短編から構成されています。各章で、事件が発生します。文章だけでは、推理は難しく、最終ページにキーワードとなる写真が挿入されて、謎解きのヒントになります。
    各章のタイトルと写真から、推理するのですが、そこでも、すっきりわからず。最終章まできて、ようやく納得しました。3回くらい読むとすっきりするかと思います。
    遊び心ある作品です。
    書き下ろしでなく、雑誌等で発表されていたようですけれど、そんな途中で放置されていたら、かなり悩んだと思います。

  • 1回読んだだけでは隠された真相まで見抜けなかった…
    謎解きしないと!という気持ちになって読んだので
    読了にも時間がかかった。

    読み終わってから考察されているサイトと照らし合わせて再読すると楽しい。

  • 2020年、マジカルラブリーがM -1グランプリを
    獲った際に言われたこと、
    「これは漫才なのか?」

    本作は、
    ある意味での答えを最後に、絵で見せることで
    読者に驚きを与える。

    マジカルラブリーのこれは漫才なのか論争に似ていると思った。

    でも、誰がなんと言おうと、
    「自分が面白いと思ったならそれで良いよね!」
    ってことで、
    IIも楽しみです!

  • 先が読めそうで読めない展開で最後まで一気に読んでしまった。最後の写真の意味は読み返してようやく分かった。
    狭い街でこんなに日常的に殺しがあったら相当怖い。

  • 1枚写真見て読み終わって再度写真見て見方が変わってぞくっとして読み直す
    じっくり読まないと良さが伝わらない内容
    構成アイディアに感服

  • 頭の弱い私にはちょっとダメだったかな(´-ω-)
    期待しすぎたのもある(´・ω・`)
    ネットでネタバレとかも読み漁ってみたけど、なんというか…うーんスッキリしない。

    各章の写真を見て考察するっていうのは面白いと思う。
    私はたぶん、全部文字の方が作品に入り込めるから、愉しめなかったんだと思う。
    謎解きミステリー好きさんにはウケると思う。

  • おぉ〜斬新!!
    道尾さんってほんとに色んな事思いつく天才だと思う。
    『N』もその仕掛けに驚いたけど、この作品も凄かった!

    各章の最後に1枚の写真が載っていて、その写真から事件の真相を、読者自身が暴き出すという、読者も巻き込む形のミステリー♬

    騙されては、いけない!
    結構丁寧に読んだつもりだけど、1章目からまんまとミスリードにのせられてしまったー!

    2章、3章は、え、どういう事?って自分の頭では理解しきれず、読み終わってから考察サイトをハシgo〜!
    色んな考え方があって、みんなスゴいな〜って思うのと同時に、自分の読解力のなさを思い知りました
    考察サイトを読んでなるほど〜!って腑に落ちるとこも多くて、これはやっぱりもう一回読みたくなる!!
    2度読み必至の本です

    読んだ人とああでもない、こうでもないって語りたくなる〜〜♡♡
    コロコロ騙されまくった!
    ほんとに面白い思考の作品でした!

    「いけないⅡ」も発売されて、こちらは噂ではⅠ よりは分かりやすいと聞くので、次は自力でどこまで分かるか楽しみです♪♪

    • なつこさん
      ホント考察飲み会?ランチ会したくなる1冊ですよね (^^)
      ホント考察飲み会?ランチ会したくなる1冊ですよね (^^)
      2022/10/18
    • mihiroさん
      こんばんは(*^^*)
      ほんとこれは語りたくなりますよね〜!!
      考察飲み会いいですね〜笑 
      気付けなかった色んな発見がありそうです(≧∀≦)...
      こんばんは(*^^*)
      ほんとこれは語りたくなりますよね〜!!
      考察飲み会いいですね〜笑 
      気付けなかった色んな発見がありそうです(≧∀≦)
      2022/10/19
  • 各章の物語の真相を、章最終ページの写真で示唆するという特殊な構成になっている連作短編ミステリです。
    上記の構成上、物語をただ追っていくだけではすべてがすっきりと解決するわけではありません。これってどういう事? 犯人は誰だったの? 被害者は? ともやもやしながら最後まで読み切ってヒントを拾い、自分であれこれ考えてからweb上で考察している方なんかを探しつつ自分なりの答え合わせするまでが小説のような感じです。

    とにかく自分が探偵になったような気分で、あれこれ考えるのが楽しい。そのあと色々とサイトなどを眺めつつ、「やっぱりそうだよね!」「そこまでは気付けなかったなあ」「そんな考え方も!?」と一喜一憂したり、読み終わってからも楽しみが満載です。
    正直いって小説を読んだだけで得られる爽快感というのは少ないと思いますので、好き嫌いは別れそうですが、私は楽しく読めました。

  • 4つの短編の物語で構成されており、各章のラスト1ページに載せられている一枚の写真でもう一つの真実がわかる、ということで、早く写真が見たすぎて読書が止まらず2日で読んじゃいました。。
    写真見ただけではすぐには理解が出来ず、何回もページを戻しながら考察する体験はとても新鮮で楽しかった!
    それぞれの物語も繋がっており、全体構成も素晴らしかったです。

  • 全4章、同じ町で起こる多数の事件のお話。

    各章の終わりにヒントの写真が載せられており謎解きを完結させてゆく仕組みが面白い。

    それでも解けない謎は残されていて、終章まで登場人物が繋がっていることで、章を追うごとに事実が明らかになっていく。

    ミステリーには最重要の、語られない部分をどう想像していくか。これを踏まえて読者が楽しめる絶妙な難易度だったように思う。

    読みやすい文章、短編だったこともありサクッと読了。

    楽しめました。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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