キリエのうた (文春文庫 い 103-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167920616

感想・レビュー・書評

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  • 結構重いし、震災や強姦の描写が具体的な為読んでてキツくなったし、映画を観る人は要注意です。

    でも本当に面白くて2時間ほどで一気読みしてしまいました。
    苦しいとかそういう感情もそうだし、歌声の美しさなども言葉から伝わってきました。

    読み終わった後の気持ちは人それぞれだと思いますが、病んでしまう方もいると思うし、人との絆を再認識してホカホカする人もいるかもしれない。
    私は、読んでる最中は苦しかったですが、読み終わったあとは人と人の繋がりについて深く考えさせられました。

  • するする読めて読みやすい文章だった
    題材が題材なので気持ちが重たく辛くなるところもあった
    アイナの半生×ケータイ小説×東日本大震災 というイメージ
    アイナの歌声を劇場で聴けたら泣いちゃうんだろうなあ

  •  読後感が何とも言えない、言葉にできない気持になる。
     人それぞれの人生、今を生きる、生かされている、そして今がある。
    今があるのは、過去があるから。

     心に刺さるものがいくつもある。
    やるせない絶望感、虚脱感、脱力感。
    歌に秘められた希望。

  • 岩井俊二はアイナジエンドを見てこの脚本かいたのかな(実際そうらしい)
    それくらいもうわたしの中でアイナジエンドがこの物語にいて


    内容のことで気になるとすれば、震災のところ、希(キリエ姉)が路花(ルカ)を探した末、二人は出会えたのにどうして路花だけが助かったのかわからないの、
    でも被災者の話をする中でわからないことってたくさんあるのだろうなと思う。
    (ルカだけが助かったのは木に登ったからだったはず、キリエ(姉)が妊娠していたから登れなかった という可能性を思うと苦しい)


    映画との比較として、小説の夏彦の心情表現すごい、
    あらためてあれを表情とか声の感じで表現している松村北斗さんほんとすごいひとだ、、、

    最終章の巧みさに脱帽した、やはり小説家岩井俊二としても本当にすごくて

  • キリエという1人の少女を中心に、人間関係が連なっていく物語でした。
    歌を通じて、人と関わっていく。関わっていくというよりも、キリエの歌に惹かれていく。という表現の方が正解かもしれません。全く別の環境にいるように見えて、実は全員が関わりがあり、その関わりの原因には必ずキリエの存在がある。
    それぞれの抱える複雑な家庭環境や、感じる気持ちを全て理解するのは到底無理なことですし、分かったような気持ちになるのも失礼に感じます。
    一言では言い表せない。語彙が足りない。と痛感します。本当に良かった。映画がとても楽しみです。

  • 「キリエのうた」のキリエが何からきているかわかるとどんな物語かわかる。
    カトリック系ミッションスクール出身やクリスチャンの方はキリエにピンと来るだろうし、このキリエになぞらえている箇所がいくつもあって物語の内容とは別視点でも読めたのが面白かった。
    キリエの衣装であるブルーのワンピース、ブルーはマリア様の象徴の色だからかなと思ったり。

    内容については、終始何やってんだよ夏彦という感情しか湧かず、あまり入り込めなかった。

    こちらは映画を観てから読む本という感じ。

  • 登場人物の情緒の揺らぎが凄くて最後まで自分の中でキャラが定まらなかった印象がある


  • 公開前から話題なので発売日に買って1日で読み終えました。岩井作品の音楽の使い方が好きなので、路上シンガーのキリエを取り巻く物語が映像で観られるのは楽しみです。
    謎が多い(生い立ちや本当の名前など)人物たちが徐々に紐解かれていく、思ったよりテンポのよいストーリーだと感じました。
    人との繋がりが引き裂かれたり、思いがけず再会したり。震災の描写(特に夏彦と希の通話から夏彦が避難所に向かうまでのシーン)は、映画館で観るにはつらいものがあるかもしれないですが、キリエの歌声は人々を救うものであると信じたいです。

  • 映画待ちきれません

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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