きみが好きだった

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 267
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198635633

作品紹介・あらすじ

俺ならもっと、先輩を大事にするのに-。高校2年生の高良が恋に堕ちたのは、3年の先輩・真山。けれど彼は大切な幼なじみで親友の恋人で、いくら想っても叶いはしない…。密かな想いを胸に盗み見た、綺麗な横顔。昼休みの屋上で一緒に食べたお弁当。夏休み、一度だけ奪った海辺のキス-三人の時間が心地よくて、微妙な均衡を崩せずに…!?大切に想うあまり封印し、押し殺したはずの17歳の激情。十年後の再会が・白衣の似合う大人の男を一途な少年に還らせる-忘れられない記憶も、好きと言えなかった後悔も、この愛が成就するために必要だった-時を経て鮮やかに花ひらいた真実の愛。

感想・レビュー・書評

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  • 凪良先生の作品は大好きですがこれはそこまで・・・という感じでした。
    設定は好きなのですが作中に出てくる諏訪がクズすぎて作品に入り込めなかった感じ。
    家庭環境を考慮に入れても彼のクズっぷりは同情できません。
    それはただの甘えだ、と言いたくなる。
    高良やマヤちゃんの代わりに何回も私が彼を殴ってたな。笑

    ラストは収まるべきところに収まって平和に。でも平和な未来がすぐに想像できないあたりがらしいな、と。
    マヤちゃんが変わらない限りだめなんだろう。

    あと宝井先生のイラストも正直微妙だった・・・。
    嫌いではないんだけれど。

    酷評してますが勝手に期待値を高めていたので残念と思う部分が目立ってしまいました。

  • 前半、高校時代の攻視点
    後半、13年後の受視点

    親友と付き合ってる先輩を好きになってしまって…
    という話なので、前半は好きあってる二人を見せつけられるのは
    読んでて苦しい気分になりました。
    諏訪が作中では憎めないキャラみたいに書かれていましたが
    あまり好きではないキャラだったのも影響していますw

    なんだか読後感がスッキリしないのは何故だろう?w
    前半に気持ちを持って行かれすぎたかな。

  • 高校生の時の高良視点の話「きみが好きだった」と十年後の再会、真山視点「ずっと、きみが好きだった」
    高校生の頃の話が好きです。高校生と言う子供と大人の間の中途半端な年齢、好きだけど、どうにもならないもどかしさが伝わってきます。
    高良が好きなので真山は酷いやつに見えます。

  • 三角関係って好きなんですけど、これはちょっと……。

    高校生編と社会人編の二部構成で、非常にうまく纏まってます。
    凪良クオリティで安定してますが、無難に纏まりすぎてて、期待
    した分、肩すかし感が……。

    受のマヤちゃん先輩は、従兄弟であり親友の諏訪と付き合ってて、
    それを知りつつ攻の高良はマヤちゃん先輩を好きになるのを
    やめられなかった、ってな内容なんですが、まずもって、この諏訪と
    高良、親友か……?
    親友じゃないと思います。けど帯でもあおってる通り、親友らしい。

    そして諏訪のあまりのクズっぷりになんだかもう……散々な家庭環境
    を差し引いても十分すぎるくらいにおつりが来るダメっぷり。
    知人にもっとすさまじい家庭環境で育った子がいますが、まともに
    社会人やって家庭作ってますから、諏訪には同情の余地無し。
    そしてそんな諏訪に惹かれてならないマヤちゃん先輩にも全然
    全く感情移入できず、最後までイライラしながら読みました。


    一番まともで常識人な高良が、なんともいえず不憫です。
    単行本で発行されたので期待値高かった分、モヤモヤします。
    高校生編→社会人編という流れでしたが、私個人としましては、
    社会人編→高校生編という構成にしてもらったら、もう少し
    評価上がったかもしれません。

  • 諏訪のことがどーしても好きになれず最後まで彼の言動や行動にイライラした。。
    高良とマヤちゃん先輩お幸せに。

  • 祖父の代から続く眼科医院のひとり息子・宝良晶太郎。
    ある日親友の諏訪がつれてきた恋人は、マヤちゃん先輩こと真山南――美しい男だった。
    浮気性な諏訪と、それを知ってもなお諏訪を好きなマヤちゃん先輩を見ているうちに、宝良はマヤちゃん先輩への想いを募らせていくのだが……(挿絵:宝井理人)

    『滅びの前のシャングリラ』の予約待ちをしているあいだに筆者の別作品を読んでみようと、下調べもせず取り寄せたらがっつりBL小説でびっくりしたという経緯がありつつ。

    商業BLは普段読まないんですが。軽めの文章で読みやすく、キャラクターそれぞれの背景がきちんと描かれていて、BLはファンタジーと割り切って細かいことを考えなければ面白かった。
    特にどんでん返しもない、安心して読める王道展開かなぁと。
    学生時代の話と、大人になってからの話の2編を収録。
    どうしようもない男だけど、人タラシでさみしがり屋の諏訪がお気に入り。

  • honto 凪良ゆう

  • 前半が高校生の頃のお話、後半が大人になって再会してからのお話。

    高校生の頃のお話は青春のキラキラしたところも、この年代ならではの切なさや苦悩にも満ちています。
    視点は攻の高良視点です。

    最終的に3人はバラバラになるのですが、10年後に再会する頃から後半が始まります。
    こっちは視点が受のマヤちゃん先輩に変わります。
    それぞれに経験を積んで大人になったふたりがやっと恋人同士になります。

    どちらも内容が濃くて素敵で、上下巻でもおかしくないような内容です。
    子供の頃って自由だったのかなって台詞がものすごく切なくて、当時大人に翻弄された諏訪やマヤちゃん先輩のままならなさを感じました。
    その隣で二人をずっと見ているしかなかった高良も苦しかったはず。

    ふたりの今後も読みたいし、重要な人物で最後までマヤちゃんの心を離さなかった、諏訪も幸せにしてあげてほしいです。

  • 前半の攻視点は非常に好み。複雑な家庭環境を抱える従兄の恋人である受への片想い。受に不誠実な態度をとる従兄に対する怒りや、従兄と同じく家庭環境に恵まれずそれゆえに我慢してしまう受への想い。そこに、円満な家庭に身を置いている自分へのコンプレックスが重なり、切なさと若さの苦みがしっかり描かれているところは、さすが凪良さん。切なさを堪能しました。その後半、受視点に移ってからは、よくある再会ものの枠を外れない展開になり、前半の切なさが上手く作用しなかったような。あとがきでの従兄を評した『笑いながら高いところから飛び降りる…』にぜひ従兄の話を書いて欲しいと思いました。

  • 高校時代の自己中心的な諏訪にイラついたし、マヤちゃん先輩しあわせになってよかったね!と心から思うのに、私が読みたいのは諏訪と真山の物語なのです。作中で語られていない5年間の物語がすごくすごくすごく読みたい。

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著者プロフィール

1973年生まれ、京都市在住。2007年、BLジャンルの初著書が刊行され、デビュー。17年『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得る。19年『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞する。同作は、22年に実写映画化された。20年『滅びの前のシャングリラ』で、2年連続「本屋大賞」ノミネート。22年『汝、星のごとく』で、第168回「直木賞」候補、「2022王様のブランチBOOK大賞」「キノベス!2023」第1位に選ばれ、話題を呼ぶ。翌年、同作の続編にあたる『星を編む』を刊行した。

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