- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198635633
作品紹介・あらすじ
俺ならもっと、先輩を大事にするのに-。高校2年生の高良が恋に堕ちたのは、3年の先輩・真山。けれど彼は大切な幼なじみで親友の恋人で、いくら想っても叶いはしない…。密かな想いを胸に盗み見た、綺麗な横顔。昼休みの屋上で一緒に食べたお弁当。夏休み、一度だけ奪った海辺のキス-三人の時間が心地よくて、微妙な均衡を崩せずに…!?大切に想うあまり封印し、押し殺したはずの17歳の激情。十年後の再会が・白衣の似合う大人の男を一途な少年に還らせる-忘れられない記憶も、好きと言えなかった後悔も、この愛が成就するために必要だった-時を経て鮮やかに花ひらいた真実の愛。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
高校生の時の高良視点の話「きみが好きだった」と十年後の再会、真山視点「ずっと、きみが好きだった」
高校生の頃の話が好きです。高校生と言う子供と大人の間の中途半端な年齢、好きだけど、どうにもならないもどかしさが伝わってきます。
高良が好きなので真山は酷いやつに見えます。 -
諏訪のことがどーしても好きになれず最後まで彼の言動や行動にイライラした。。
高良とマヤちゃん先輩お幸せに。 -
祖父の代から続く眼科医院のひとり息子・宝良晶太郎。
ある日親友の諏訪がつれてきた恋人は、マヤちゃん先輩こと真山南――美しい男だった。
浮気性な諏訪と、それを知ってもなお諏訪を好きなマヤちゃん先輩を見ているうちに、宝良はマヤちゃん先輩への想いを募らせていくのだが……(挿絵:宝井理人)
『滅びの前のシャングリラ』の予約待ちをしているあいだに筆者の別作品を読んでみようと、下調べもせず取り寄せたらがっつりBL小説でびっくりしたという経緯がありつつ。
商業BLは普段読まないんですが。軽めの文章で読みやすく、キャラクターそれぞれの背景がきちんと描かれていて、BLはファンタジーと割り切って細かいことを考えなければ面白かった。
特にどんでん返しもない、安心して読める王道展開かなぁと。
学生時代の話と、大人になってからの話の2編を収録。
どうしようもない男だけど、人タラシでさみしがり屋の諏訪がお気に入り。 -
honto 凪良ゆう
-
前半が高校生の頃のお話、後半が大人になって再会してからのお話。
高校生の頃のお話は青春のキラキラしたところも、この年代ならではの切なさや苦悩にも満ちています。
視点は攻の高良視点です。
最終的に3人はバラバラになるのですが、10年後に再会する頃から後半が始まります。
こっちは視点が受のマヤちゃん先輩に変わります。
それぞれに経験を積んで大人になったふたりがやっと恋人同士になります。
どちらも内容が濃くて素敵で、上下巻でもおかしくないような内容です。
子供の頃って自由だったのかなって台詞がものすごく切なくて、当時大人に翻弄された諏訪やマヤちゃん先輩のままならなさを感じました。
その隣で二人をずっと見ているしかなかった高良も苦しかったはず。
ふたりの今後も読みたいし、重要な人物で最後までマヤちゃんの心を離さなかった、諏訪も幸せにしてあげてほしいです。 -
前半の攻視点は非常に好み。複雑な家庭環境を抱える従兄の恋人である受への片想い。受に不誠実な態度をとる従兄に対する怒りや、従兄と同じく家庭環境に恵まれずそれゆえに我慢してしまう受への想い。そこに、円満な家庭に身を置いている自分へのコンプレックスが重なり、切なさと若さの苦みがしっかり描かれているところは、さすが凪良さん。切なさを堪能しました。その後半、受視点に移ってからは、よくある再会ものの枠を外れない展開になり、前半の切なさが上手く作用しなかったような。あとがきでの従兄を評した『笑いながら高いところから飛び降りる…』にぜひ従兄の話を書いて欲しいと思いました。
-
高校時代の自己中心的な諏訪にイラついたし、マヤちゃん先輩しあわせになってよかったね!と心から思うのに、私が読みたいのは諏訪と真山の物語なのです。作中で語られていない5年間の物語がすごくすごくすごく読みたい。