飛行士と星の王子さま: サン=テグジュペリの生涯 (児童書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198639990

作品紹介・あらすじ

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、飛行機が発明された19世紀の終わりに、フランスに生まれました。飛ぶことにあこがれ、飛行機で郵便を運ぶパイロットの第一人者となります。そしてアフリカや南米に新たなルートを開拓していきます。多くの人に今も愛され続けている『星の王子さま』を生み出したサン=テグジュペリの生涯を、緻密なイラストで細部まで織り上げた美しい絵本。

感想・レビュー・書評

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  • ピーター・シスによるサン=テグジュペリの伝記絵本。なんと贅沢な。
    友人から分厚い伝記を薦められていたが、積ん読タワーの優先順位的になかなか手が届かず。
    でも『人間の土地』は好きすぎてなんども読んでいる。

    本書は絵がとにかく良いしコンパクトにまとまっているので、こんど逆に薦め返しをしてみよう。分厚い伝記を読んだ側からすれば、本書はどう見えるのだろう。

    ともあれ、飛行機好きにとっても、本書はきっとたまらない本だろう。
    サン=テグジュペリはいわば、飛行機の誕生とともに生まれたようなものだ。

    彼はスペイン領西サハラのキャップ・ジュビーの飛行場主任に任命された。そこで不時着した飛行士たちの救助などを行なっていたそうだが、仲良くなった遊牧民から「鳥たちの長」という、彼らしい、すばらしい呼び名で呼ばれていたらしい。

    やっぱり、『星の王子様』がいつ書かれたのかが気になる。
    1943年4月6日。
    なんと第二次世界大戦中、フランスがドイツに降伏した後に渡ったニューヨークで執筆された。本書によると、ニューヨークでの生活に疲れきり、英語も話せず、飛行機を操縦することもなく、『戦う操縦士』を執筆した後に、子ども時代などを思い出しながら書いたという。

    なるほど、母国フランスとの距離と記憶が『星の王子さま』を書かせたのだろう。しかも、サン=テグジュペリがこの間、飛行機を操縦していたなら、この小さな本は存在していなかったのかもしれない。

    彼はふたたび北アフリカに駐屯中の部隊に加わり、1944年7月31日(8:45)、コルシカ島のボルゴを飛びたって敵軍の配置の撮影のためにリヨン東方を目指す。
    天候は晴れ。帰投予定12:30。
    そのまま文字通り帰らぬ人となった。

  • 二度の世界大戦の合い間に、アフリカ大陸や南アメリカ大陸を飛行、幾度も墜落事故に遭いながら『夜間飛行』や『星の王子さま』の名著を著わしたアントワ-ヌ・ド・サン=テグジュペリ(1900-1944)の生涯を綴ったピ-タ-・シスによる華麗なる大型絵本。 〝1944年7月31日、午前8時45分、アントワ-ヌは偵察任務のため、コルシカ島からリヨン東方を目指して飛び立ちました〟・・・〝アントワ-ヌは戻って来ませんでした。 もしかしたら、夜空の何処かに、キラキラ光る自分だけの星を見つけたのかもしれません・・・〟

  • 『飛行士と星の王子さま ── サン=テグジュペリの生涯』 - 翻訳者の部屋から
    https://haradamasaru.hatenablog.com/entry/2015/07/14/081803

    飛行士と星の王子さま  サン=テグジュペリの生涯 - 徳間書店
    https://www.tokuma.jp/book/b496168.html

  • 古地図のような絵本。隅々まで描きこまれている絵、色、情報、見落としのないよう読めているといいな。

    月世界旅行の絵が!
    (調)映画『月世界旅行』、1902年の作品。たしかに、テグジュペリが観てそう。

    青年のころは、希望とあこがれでいっぱい。
    冒険家であるテグジュペリ。
    当時の飛行機乗りは、何回か墜落とか遭難を体験していそうだ。
    もしもの時のための伝書鳩常備。

    地図ではなく、地形で飛んでいる場所を把握する。

    遊牧民たちに「鳥たちの長」と呼ばれる。
    夜間飛行。
    フランスでの社交。

    血のような赤い炎が滲む戦争の絵。

    ニューヨークへ向かう船の上から見渡す海。
    アメリカの孤独な生活の中で、小さな金色の髪の王子さまと友だちになる。

    飛行中もずっと本を読んだり、原稿を書いていた。

    テグジュペリの小さな星を見つけていてほしいなと思う。

  • サン=テグジュペリの小さな頃のエピソードや、飛行士としての活動が詳しく書かれていて、いろいろ知ることができました。静かで繊細な絵は、内容とよく合っていています。
    小学校高学年くらいから。大人にもオススメです。

  • 飛行機が好き、飛行が好きだというサンテグジュペリの生涯がよくわかる絵本。
    郵便を運ぶ飛行機を運転していたこと、その時代背景などもわかりました。
    タイトルの通り、『星の王子さま』の作者というよりも、飛行士としてのサンテグジュペリがわかる絵本でした。

  • 2015.11.3市立図書館
    「星の王子さま」で名高いサン=テグジュペリの生涯を紹介する絵本。他に「人間の大地」「夜間飛行」といった名作も残しているが、作家である以上にサン=テグジュペリはなによりも飛ぶことを愛する飛行士・冒険家だったのだということがわかる。飛行機を操縦しつつ本を読んだり原稿を書いたりしていたとあるが、本当なのだろうか・・・すごい!
    繊細でしずかなシスの画風と星の王子さまの世界はよく似合っていると思った。

  • アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、飛行機が発明された19世紀の終わりに、フランスに生まれました。飛ぶことにあこがれ、飛行機で郵便を運ぶパイロットの第一人者となります。そしてアフリカや南米に新たなルートを開拓していきます。多くの人に今も愛され続けている『星の王子さま』を生み出したサン=テグジュペリの生涯を、緻密なイラストで細部まで織り上げた美しい絵本。

  • サンテグジュペリのことがよくわかる.飛行機の後ろに乗っている星の王子さまがかわいいい.

  • アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、飛行機が発明された19世紀の終わりに、フランスに生まれました。飛ぶことにあこがれ、飛行機で郵便を運ぶパイロットの第一人者となります。そしてアフリカや南米に新たなルートを開拓していきます。多くの人に今も愛され続けている『星の王子さま』を生み出したサン=テグジュペリの生涯を、緻密なイラストで細部まで織り上げた美しい絵本。

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著者プロフィール

ピーター・シス:1949年、チェコスロバキアのブルノ生まれ。プラハ工芸美術大学とロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学ぶ。新聞、雑誌、書籍のほかに、アニメーションの分野でも幅広く活躍。ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞、ボローニャ国際絵本展金賞、コールデコット・オナー賞など、数々の賞を受賞。作品に『三つの金の鍵ー魔法のプラハ』『かべー鉄のカーテンのむこうに育って』『マドレンカ』(BL出版)や、『星の使ーガリレオ・ガリレイ』『生命の樹ーチャールズ・ダーウィンの生涯』(徳間書店)、『ロビンソン』(偕成社)など多数。

「2022年 『ニッキーとヴィエラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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