刑罰0号 (文芸書)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198642211

感想・レビュー・書評

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  • 【収録作品】刑罰0号/擬似脳0号/ギニーピッグ/エレクトラ/NOVO0号/聖戦/グラウンド・ゼロ 
    *著者の引き出しの多さにちょっと驚く。技術の進歩は両刃の剣だ。

  • 清水玲子の「秘密」や山田宗樹の「代体」を思い出す。

    「相応の罪を犯した者は、死をもってつぐなうべきだ。」仇打ちを美徳とする日本人に根付いている考え。でも死なんて生ぬるすぎると思うのは自分が死に瀕した経験がないからか?
    死ねばそこで全て終わり。そんな親切な!と思ってしまう。0号のように、精神が崩壊するような苦痛を、天寿を全うするまで味わわせるのが、究極の仇討ちであり刑罰だと思う。
    だからこそ、単純に死刑の廃止を叫び、刑罰0号を推す、この本の中の人権団体って実は凄く冷酷無比なんじゃないか。
    人命というものの根本的な捉え方が違うんだろうけど、ひとりの人間にとって、心と命どちらの比重が勝るか、という議論になってくるのかなー。
    って、そこはまったくもってこの本の主題ではないのになんだかひっかかった。

    テーマとして面白いことは面白いんだけど、ストーリーがもたーっと広がりすぎてせっかくの根幹がぼやけた印象。

    もっとコンパクトで、もう少し現実味を残してほしかった。

  • ※※※※面白い本なので時間を作って読みましょう(^o^)

    作者を西加奈子としばし勘違いすることがあった。 そのせいもあっって、作者は女性だとづっと思っていた。

    でもこの作品を読んでいてそれがちょっと自分の中で不確定になった。

    不安だったのでググった。そしたらやはり女性だった。なんか落ち着いた。

    男性みたいなペンネームの女流作家はいっぱいいるけど、女性みたいなペンネームの男作家はほとんど居ないと云うことですね。

    さて作品ですが、なんとも不思議な感じです。 でもわたしは好きですこういう感じ。 何ぺんかの短編からなる一冊ですが、もちろん全部繋がったストーリーです。 そして最初の一ぺんが書かれた後6年間ほどわほったらかしになっていて、一昨年また書き始めてようやく一冊分の分量になった、という具合ですね。

    そして、これわとてつもないスケールの反戦小説です。
    みなさま、どうか心して読んでくださいませm(_ _)m

  • 後半、なんでそっち系の話になるんだろー?
    よく考えれば、初めからそのつもりだったのか・・・

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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