ぼくのあいぼうはカモノハシ (児童書)

  • 徳間書店
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198651510

作品紹介・あらすじ

気のやさしい男の子と、
ちょっとすましたカモノハシの
とぼけたやりとりが楽しい、
ほのぼのとした冒険物語。

ルフスはドイツの男の子。
お姉ちゃん、お母さんといっしょに、
くらしています。
エンジニアのお父さんは、
オーストラリアに単身赴任中。
ルフスは、お父さんと離れてくらすのを
さみしく思っていました。

そんなルフスは、
人間の言葉をしゃべるカモノハシに出会います。
そのカモノハシは、動物園から抜け出してきたと
いい、「シドニー」と名乗りました。
そしてシドニーは、
故郷のオーストラリアに帰るのを
ルフスに手伝ってほしいというのです。
「お父さんに会いたいなら、ちょうどいいでしょ」
ルフスは、シドニーを、
家に連れてかえることにしました。

家では、お母さんやお姉ちゃんに、
生きたカモノハシを持って帰ってきたことが
見つからないようにしなくてはなりません。
シドニーは、ぬいぐるみのふりをする練習…!
そして、どうしたらオーストラリアに行けるか、
ふたりで作戦を考えます。

庭の木にのぼれば、
オーストラリアが見えそうだよね?
バスで行けるんじゃない?
いや、海に行く必要があるってことは、
ボートさえあれば…。

ふたりのすることは、どれもとんちんかんですが、
オーストラリアには行けるのでしょうか?

気のやさしい男の子と、
ちょっとすましたカモノハシの
とぼけたやりとりが楽しい、
ほのぼのとした冒険物語。

感想・レビュー・書評

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  • 2021年青少年読書感想文全国コンクール課題図書中学年の部の課題本のなかの1冊。
    https://booksabe.web.fc2.com/campaign_2021_zenkoku_kadaitosyo.html

    ドイツの少年ルフスが拾ったのはなんと人間の言葉をしゃべるカモノハシ!
    シドニーと名乗るカモノハシは、動物園から逃げ出してオーストラリアに帰りたいので、ルフスに手伝ってほしいと言ってくる。
    この無茶な動物の無茶な申し出をルフスが断れなかったのは、自分もオーストラリアに行きたかったからだ。
    8,9歳のルフスの大好きはパパはエンジニアとしてオーストラリアに赴任している。年に何度かしか会えない。オーストラリア、このカモノハシと一緒に行けるかな。行きたいな。

    シドニーの変わったところは人間の言葉を話すだけじゃない。カモノハシなのに大好物はピーナッツバターなんだ。コアラにはライバル意識を持っている。そしてカモノハシのことは『美しさと勇気と知性あふれる無二の生きもの』だっていう。言葉は丁寧なんだけどルフスに頼む内容はけっこうむちゃくちゃ。

    ルフスは家ではママと11歳のお姉ちゃんヤニーネと暮らしている。
    ママは優しいけれど心配性。ヤニーネは強くて逆らえない。
    そんなママとヤニーネに内緒で二人はオーストラリアにはどうやって行けるのかを真剣に考える。
     バスに乗ったら行けるかな。
     ボートに乗ったら海に出て、そうしたらオーストラリアに着くんじゃないかな。
     使わなかった飛行機チケットの行き先を「オーストラリア」に書き換えたら使えるかな。

    二人の無謀な計画を大人たちは暖かく見守り、そして気が弱かったルフス少年もこの無謀なカモノハシと一緒なら何でもやっちゃおうという気持ちを持つようになっていくのだった。

    ===
    読書感想文か。ラストでシドニーがどうなったか書かれていないので、小学生児童たちはその後を想像したりするのかな。
    大人から見れば彼らの計画はあまりにも無茶というか無邪気で、たしかに叱るより見守りたくなる。

  • そもそもカモノハシの実物を見たことがある?
    私はシドニーの水族館で見た。実際に見たことがある人なら誰でも感じると思うけれど、カモノハシって想像よりもずっと小さい。

    実際はくちばしの先から尾の先まで30センチくらいかな?それに平べったい体形なので、リュックの中に入ってもおかしくないし、少年のジャンパーの中にももぐりこめる。この本のイラストのカモノハシは、実物よりも少し大きく描きすぎているように思える。

    それとあいぼうのカモノハシの大好物な食べ物は「ピーナッツバター」だけど、表紙のイラストみたいな蓋つきのびんでオーストラリア人が連想するのは、ピーナッツバターではなくて「ベジマイト」だと思う。
    (私は朝食に出たベジマイトを周りのオージーと同じようにパンに塗って食べたら「ウッ」となった。オーストラリア人は好きでも、私には納豆と味噌をペースト状にしてパンに塗っているとしか思えなかった。)
    まあ、ベジマイトだとドイツの家庭で一般的に見られないからピーナッツバターにされたのだろうけれど、カモノハシをキャラクターにしたのだから、そこまでこだわってほしかった。

    とは言っても、ストーリー自体はむかしのギャグマンガのように楽しめた。藤子・F・不二雄さんの作風とマッチするかもしれない。

  • カモノハシはよっぽどふるさとに帰りたいんだなって思った。いろんな失敗がかわいくて、おもしろい。おれもカモノハシと相ぼうになってみたい。やっぱり飛行機がいいから、パスポートを手に入れるところから始めないといけない。
    カモノハシがピーナッツバターが好き、しかもパンにつけて食べるのが好きなのがおれと同じ。オーストラリアに着いて、ぶじに家族のところに行けただろうな。
    ヤニーネはいやなやつ。いつもルフスをからかうし、口も悪い。(小4)

  • 文字は少し細かく、読み聞かせには数日かかったが面白かった!

    物語の舞台はドイツ。人間の言葉が話せるちょっととぼけたカモノハシのシドニーと、小学校低学年くらいと思われるルフス。

    二人はオーストラリアへ行こうと画策するが、木に登って降りられなくなったり、バスの車庫に閉じ込められたりと散々。

    しかしついにオーストラリア行きの飛行機に乗ってしまう。この時ばかりはどうなるかと思ったけど、最後はハッピーエンド。読後感も良かった。

  • ルフスはドイツの男の子。お父さんはオーストラリアに単身赴任。
    寂しく思っていたときに、出会ったのはカモノハシ。しかも、しゃべるんです。

    このコンビ、ドイツからオーストラリアに行けるかな?

    〇いろいろ挑戦して頑張っている。まわりの大人が子どもに親切。
    〇シドニーがカモノハシである理由がもう少しあると良かったな!

  • 2021年課題図書中学年。雨の日に出会ったカモノハシ(笑) 動物園から逃げてきた上に言葉を話し「故郷のオーストラリアまで行きたい」という。もう、言葉を話しちゃう時点でもっとファンキーな展開でも良かったような。いくらなんでもオーストラリア行けないだろう

  • ■2021全国課題図書中学年■
    どちゃくそ眠いときに読んだからあまり印象に残っていないのだけど、「人の言葉を喋る動物を連れた少年が冒険に出かける」的な紹介文から滲み出るB級感・子供騙しな予感は実際にはほとんど当たらなかった。
    紹介文がよろしくない。
    日常からかけ離れた存在の迷いカモノハシの、的確でいて頓珍漢な助言に従いながら、日常からかけ離れない範囲の冒険に踏み出す。
    幼年童話的なおとぎ話のスタイルをとりつつ、周りの大人たちからはその主人公の姿は遠い父への思慕として映り、現実とおとぎの間の整合性が見事だなと思った。

  • サッカーの試合の帰り、ルフスは人間の言葉を話すカモノハシに出会った。
    カモノハシは、オーストラリアに帰りたくて動物園を抜け出して来たと言う。ルフスのパパが仕事でオーストラリアに赴任中と知ると、パパに会いに行くついでに自分をオーストラリアに連れて行ってくれと言った。

    ルフスとカモノハシの計画は、かわいらしいような間抜けのような…。

  • へえー課題図書だったのか。

    リアルに軸足を置きながらぶっ飛んでる系のお話。
    しゃべるカモノハシが相棒なんだから、もう、ドラえもんみたいにまわりの人も全部受けいれちゃう設定でもいいんじゃないかと思うくらいだけど、あくまでもママとお姉ちゃんには隠すんだね。(捨てられちゃうから)

    でも洗濯機に突っ込んで洗われちゃうんだから、ぬいぐるみじゃないことぐらいはわかるって(笑)
    そこらへん、リアルとユーモアのせめぎあいがなかなかむずかしかった(^_^;;(^_^;;

    フレディ・イェイツにしても、ブラックホールの飼い方にしても、わたしぶっ飛んでる系が意外とだめだな。心がせまいのかも。

  • 読書感想文に書きました(^。^)

    オモロい!

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著者プロフィール

児童文学作家。ドイツのニーダーザクセン州で生まれ育つ。大学で学んだのち、コミックや広告の仕事を経て作家に。児童書や劇の脚本などを執筆。

「2020年 『ぼくのあいぼうはカモノハシ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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