日本を蝕む 新・共産主義 ポリティカル・コレクトネスの欺瞞を見破る精神再武装

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198652913

作品紹介・あらすじ

ポリティカル コレクトネスの衣を纏った
共産主義という〝からごころ〟を見破れ!

耳当たりの良いスローガン、今を否定する未来志向、
実現不可能なアジェンダ。
文化、歴史、秩序を破壊する新たな共産主義革命が
日本で着々と進行している──。

今世界を覆っている新・共産主義のからくりを見抜き、
それにどう対処するかに焦点を当てた馬渕睦夫氏(元駐ウクライナ大使)の最新作。



──本書より抜粋
2022年の世界は世界のリーダー不在から来る無秩序化と、ポリティカル・コレクトネス(性・民族・宗教などによる差別や偏見、またそれに基づく社会制度や言語表現は是正すべきとする考え方)が猖獗を極める左傾化に苛まれています。そして、無秩序化と左傾化は新たな共産主義というコインの両面でもあるのです。

本書は、今世界を覆っている新・共産主義という幽霊の正体を暴き、それにどう対処するかに焦点を当てました。なぜなら、この新しい共産主義は目に見えない形で私たちを蝕んでいるからです。

感想・レビュー・書評

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  • 2022.02.28 元駐ウクライナ大使として、ウクライナ戦争の米国陰謀論を説いているのを見た。

  • 思ったのとまったく違って、ユダヤ・キリスト教批判の話だった。

    『カラゴコロ(漢心)』と『ヤマトゴコロ(大和心)』に分けて書いてあった。
    簡単に言えば、左翼と右翼なのかもしれないが……それが『カラゴコロ(左翼)』と『ヤマトゴコロ』に代わっている。批判も入っているが、神話や宗教に話を絡めてくるので分からないままに本を読んだ。
    この本の分かりづらさは『読者もわかっている』という前提で書くので、前提知識の無い私のような読者はポカンとしながら読むしかない。

    つまり、この本の読者は著者の信者という事だ。著者の信者ならば、著者の事もわかっていて、内容にも頷きながら読めるだろう。そうでなければ、保守的な考えというものがある程度わかっている人だろうか。とにかく、向こう側の人たちでなければ分からない。



    私のように『ポリコレ批判の人の意見を読んでみたい』というだけでは、全く話についていけない。
    まず、神話や宗教の話が分からない。なぜユダヤ・キリスト教が、ポリコレやグローバリズムに結びつくのか……。本の中では説明があるのだが、その理屈が全く分からない。
    分からないものはまず脇に置いて、とりあえず『ユダヤ人たちがグローバリズムを広め、文化破壊をしている』という文面のまま受け取りながら読もうとするが、それしか書いてないので結局分からないまま読み終えてしまった。

    ロシアは文化破壊をしてる側ではない。抗っている側だ。トランプ大統領は文化破壊を食い止めた人だとか。
    トランプ前大統領についてはポリコレの正体にも書いてあったので、あちら側の意見ではトランプ大統領は英雄に近い感覚なのかなと思いながら読んだ。

    海外の事例がほとんどで、全くなじみがなく、前提知識も足りなくて……これは失敗と思ったが、最後に日本の皇族の話になった。やっと、少しわかる話題になるのかと思ったが、こちらも同じで『女性天皇を認めることは別の王朝の創設だ』という論調だった。だったら、天皇の血が細くなっていることに対して、対策があるのかといえば……女性天皇や女性宮家創設への批判だけだった。数代さかのぼってでも、男子を天皇に据えるべきだという意見ならわかるのだが、そのような文面は見当たらない。

    『共生社会はただの理想でそんなものは実現しない』という意見をもっているようなので、自ら『そのような理想郷にさせないためにも批判をしている』のだろうと思った。

    検証をしようにも、話が散らかっていて『具体的な一つの事例をそれなりに深く』というものがない。また、どう読んでも妄想としか思えない文章が多く、手を付けられそうな点がなかった。宗教的な点においては興味の食指も動かないので、スルー。宗教的解釈に至っては、いろいろあると思うので検証のしようがない。

    やたらと『メディアでは言わない』『これが真実』とあったが、メディアが信用できないからと勝手な憶測を真実のように書くのはどうかと思った。ただし、『都合のいいデータを使っている』という点においては正しい。ただそれは、あらゆるデータにその可能性があるので、データを鵜呑みにするのではなくて『どのようにして、そのデータが得られたか』を知ったり、考えたりする必要はある。

    部分的にそれっぽい正しさはあるが、全体的に見ると……妄想話か、 そうでないとしても、誇張や固執した考えによる偏った認識のようなものが多くて読めたものではない。

    メリークリスマスと言わなくなったとか、お母さんへやお父さんへが保護者へに変わった……という具体的事例が少し載っていたが、これはポリコレの正体でも書いてあった。

    右翼も左翼も保守派も共産主義も、全く分からないし、そんな分類よりも『どんな思想で、それがどのような経緯でそうなったのか』を知りたかった。

  • 第三章の中のロシアとプーチンに関する説明のあたりが、十把一絡げにロシアは悪とする見方に染まっていた今の私には最も参考になった。オリガルヒとの戦いもロシアの国益を守るため。ミュンヘン安全保障会議における「アメリカの世界統一政府構想に反対」との、プーチンの核心をついた発言。プーチンが長く政権にとどまっているのも、必ずしも権力に固執しているわけではなく、ロシアを守る使命感からなのかもしれないとさえ思えてくる。今のウクライナの状況を見ても、背後にいる勢力こそ、自国や世界の人々に対する愛も持たず、自分たちの権益のために世界を動かそうとしているだけなのかと暗澹たる気持ちになる。

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著者プロフィール

元駐ウクライナ兼モルドバ大使、元防衛大学校教授、前吉備国際大学客員教授。
1946年京都府生まれ。京都大学法学部3年在学中に外務公務員採用上級試験に合格し、1968年外務省入省。
1971年研修先のイギリス·ケンブリッジ大学経済学部卒業。
2000年駐キューバ大使、2005年駐ウクライナ兼モルドバ大使を経て、2008年11月外務省退官。
同年防衛大学校教授に就任し、2011年3月定年退職。
2014年4月より2018年3月まで吉備国際大学客員教授。
著書に『国難の正体』(総和社/新装版:ビジネス社)、
『知ってはいけない現代史の正体』(SBクリエイティブ)、
『米中新冷戦の正体一脱中国で日本再生一』(ワニブックス/河添恵子氏との共著)、
『天皇を戴戦くこの国のあり方を問う 新国体論一精神再武装のすすめ』(ビジネス社)、
『国際二ュースの読み方 コロナ危機後の 「未来」 がわかる!』 (マガジンハウス)など多数。
未来ネット 【ひとりがたり 馬渕睦夫】、 チャンネル桜 【桜無門関 馬渕睦夫x水島総】レギュラー出演中。

「2022年 『道標 (みちしるべ) - 日本人として生きる -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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