耳なし芳一からの手紙 (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
3.21
  • (0)
  • (3)
  • (11)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 84
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198932176

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 『怪談の道』を遡るようにして、読了。
    この作品からは、小泉八雲の匂いは、ほとんどしない。
    かといって、がっかりする理由はない。
    我らが、浅見光彦の登場だ。

    その前に、もっと個性のある人物も登場する。
    漫画家志望の女性と、自称 殺人犯のヤクザ。
    この2人が、望まぬとも浅見光彦の脇を固める。

    この作品では新幹線で起きた殺人事件と、謎の手紙が鍵を握る。
    この手紙の差出人こそ、耳なし芳一なのだ。
    今回の社会性は更に規模が大きく、太平洋戦争まで遡る。
    また得意の風土も盛り込み、下関と東京を往復する。

    果たして、実行犯と手紙の差出人は誰なのか?
    そして、真の目的とは何か?
    最終章でそれは明らかになるが、その先は読者の胸に託される。

  • 下関 火の山
    七卿落ち
    藤原ていは 流れる星は生きている

  • 出張の行き帰りの新幹線で読んだ本。
    下関、長府、火の山、身近な地名が出てきて興味が湧いた本。

  • 光彦と、漫画家を目指すため家出して上京したヒロインの果奈、ひょんなことから果奈の用心棒代わり(?)となったヤクザ高山の三人のかけあいが面白い作品。登場人物が印象的に描かれている。

    物語の核心は、ひたすら救い難い。ラストシーンで光彦がこぼしたセリフ「何が正しくて何が不正なのかー(中略)この世には救われない魂というものが、たしかにあるー」
    その通りだと思った。

  • 浅見光彦シリーズの一作。漫画家志望の家出娘と自称殺人犯がたまたま新幹線で隣り合わせ、その新幹線の車中で殺人事件が起こってしまう。この二人連れの東京での身元保証人になってしまう光彦を交えた、キャラクターの異なる三人の掛け合いが面白い作品。登場人物の一人一人の特徴がしっかりと描かれていて、浅見シリーズのなかでも上質の作品だと思う。

  • 再読。昔読んだことがある。探してた本じゃなかった。浅見シリーズはさらっと読めるから好き。

  • 下関などを舞台とした作品です。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内田康夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×