- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199050305
感想・レビュー・書評
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ふざけたタイトルながら、SF史・文学史に残る傑作です。人ならざる存在がいかにして世界を認識するのかという問いへの思考実験でありシミュレーション。世界を認識するとはただ外界からの刺激に反応するのではなく、自らの中に世界を再構築するプロセスであると同時に身体性に直結する冒険でもある。そこに真正面から取り組んだ前衛文学なのです。
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哀しく切ないものがたり。
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淡々と凄いなぁ……というSF小説。
内容を説明してもたぶん、なんも説明したことにならない。
ただ、最後の章で思いっきりぼろぼろと泣いた。
感情がわかっても表せないかめくんの代わりに……。・゚・(ノд`)・゚・。 -
レプリカメのかめくんの日常をゆるゆると描いた四畳半系SF。
かめくんの世の中の観察の仕方とか、ぼんやり考えた考察とか、ゆるゆる描かれています。
食べ物が美味しそうです。
和みます。そしてちょっと切ないです。 -
泣ける
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名作の誉れが高いのでだいぶ前に200円で買っていたのを読んだのだが確かに名作である 特にイラストがいい
表紙 9点前田 真宏
展開 7点2001年著作
文章 8点
内容 865点
合計 889点 -
かめくんの日常を描く空想科学日常小説。日常とギャグの狭間の不条理な物語。レプリカメと呼ばれるかめくんが自分が何者なのかと考える思考と感情の流れは、ヒトがヒトたる所以に繋がるものかも知れない。
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作者の頭のなかには「かめくん」がいて、かめくんを好きに生活させるうちにこのような作品にまとまっていったのだろう、という過程はわかる。過程はわかるが、それゆえに物語としての充実度という意味での若書き感が強い。この辺が作家作品論的な分岐で、ちゃんとしたストーリーを書いていく方向に向かうか、街の描写に重きを置く方向に行くか、というY字路があったことだろう。わりとエポックメイキングな作品に読める。
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近未来モノなんだけどノスタルジーを感じるような。80年代のSF日常漫画を読んでいるような雰囲気。地の文で唯一口語で話される「カメににてるね。」という表現が印象に残る。最終章ではなんともいえず切なくなった。