さすらいエマノン (徳間デュアル文庫 か 2-2)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199050374

作品紹介・あらすじ

ながい髪に、印象的な瞳とそばかす。ジーンズをはき、E・Nとイニシャルを縫いこれまたナップザックをかかえた少女。彼女の名前はエマノン-四十億年分の記憶とともに生き続ける存在。彼女の身体の中には、『地球』とおなじだけの喜びや悲しみが積み重なっていた。人類の祖先をすくった意思を描く「さすらいビヒモス」や、化学兵器汚染地区での物語「まじろぎクリィチャー」などの五篇を収録。前作「おもいでエマノン」同様、鶴田謙二のイラストでおくるシリーズ第二弾。待望の初文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • おもいでエマノンは詩の断片のような散乱した印象があったけど、本作は地球と生命、人間が明確に扱われていて、30年前に書かれた物であることも踏まえると、なかなか凄い作品だと思う。

  • 解説 / 小森 健太朗
    イラストレーション / 鶴田 謙二
    初出 / '92.01徳間書店刊

  • エマノンシリーズ第二弾。

    自分のことを言われてるのじゃないかと、くらくらして、そして時々怖くなる。
    この中では、最初のビヒモスの話が好き。
    ミュータント、クリーチャー、UFO、チャンネラー、え?!と思ってしまう内容もしばしば。。嫌ではないですが、SF色強いのかなと思ってしまう。でも同時に怖くなる。それは自分が信じてないからなのかとか悶々。。

    読んでる時に様々な記憶が蘇った。
    嘗ての同僚の姿だったり、読んだ本だったり。SFの映画だったり。
    私があのこに言いたかったのは、あの時は上手く伝えられたか分からなかったけど、この言葉だなぁとも思ったり。

    もっと先を読んでみたい。

  • 30億年の記憶を持つ少女の物語
    『おもいでエマノン』の続編
    短編集というか、連作集になっている。
    最初の一編「さすらいビヒモス」は、『恐竜ラウレンティスの幻視』中の「恐竜ラウレンティスの幻視」を連想させるような書き出し、最後は違った形でまとめられている。

  • イラストが魅力的。

  • 梶尾真治、という作家に興味を覚え、作家のプロフィールなどを調べてみるとこのシリーズを外せないと思い、気軽に中古本でも…と思っていたらなんと絶版の影響なのか軒並み値段は高騰しているじゃないですか!
    ちなみに、定価だとシリーズ5冊で4,130円のところ、購入価格は7,039円。
    「ゆきずり…」以外は絶版とはいえ文庫ですよ!大人買いしちゃいましたね~(苦笑)。 

  • SF色が強い一冊

  • 生命が生まれてからのすべての記憶を持つエマノンを描いた第二作。人間が起こしてしまった環境問題とその生命を題材としたSFの設定が悲哀とまだ何とかなるのはという希望を残してくれます。お気に入りの短編は枯葉剤によって死の土地となった場所に現れる謎の亡霊を描いた「まじろぎクリーチャー」。膨大な記憶によって世間との繋がりが薄くなってしまうエマノンだからこそ約束を大切にし、そこに何があろうと見届ける姿が印象的。次巻も読みたいけれど、手に入るかな。

  • シリーズ2作目。前作に比べると人間外との接触が多くて、SF色が増した感じ。前作の方が好きだけど、これはこれでいい。

  • 喜びも悲しみも
    おもいでを抱えながらエマノンは旅する

    アメリカ東部の田舎町、日本のとある漁港、ブラジルの密林

    「私も、人間は愚かしいと思うけれど、完全にそうだとばかりも言えないわ。たとえば……。たしかなものもあるわ。たとえば……」

    エマノンシリーズ第2弾
    「さすらいビヒモス」
    「まじろぎクリーチャー」
    「あやかしホルネリア」
    「まほろばジュルパリ」
    「いくたびザナハラード」
    の5編を収録。

    短編型式はこの本まで。
    これ以降は長編になります。
    でもこの、短編の作品群にこそ、エマノンシリーズらしい魅力が詰まってると思います。

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著者プロフィール

熊本県生まれ。「美亜へ贈る真珠」でデビュー。代表作に『地球はプレイン・ヨーグルト』『怨讐星域』「あしびきデイドリーム」(星雲賞)『未踏惑星キー・ラーゴ』(熊日文学賞)『サラマンダー殲滅』(日本SF大賞)、そして映画化した『黄泉がえり』や、舞台・映画化した『クロノス・ジョウンターの伝説』など。

「2022年 『未来のおもいで 白鳥山奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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