しまふくろうの森

著者 :
  • あかね書房
4.07
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本棚登録 : 56
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251099310

作品紹介・あらすじ

北海道に生息するしまふくろうは、世界最大のふくろうであり、日本の貴重な天然記念物。開発により、しまふくろうにとって理想的な生息環境が少なくなり、今や人間の手によって保護されている。そんな絶滅が危惧されているしまふくろうの今を、長年見続けて来た動物写真家の前川貴行が、ヒナの巣立ち、仲の良いつがい、獲物となる魚たち、狩りの意外な実力など、生命力溢れる姿をカメラでとらえ、熱い文章で伝える写真絵本!

感想・レビュー・書評

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  • 自然開発により絶滅の危機にあるしまふくろうの成長と、現在の保護活動についての写真絵本です。
    ふさふさの毛にしっかりした顔つきでこっちを見てるヒナ、
    川のそばの大木にボロンととまって見下ろしてくるシルエット、
    繁殖期に攻撃してくるツガイ
    しまふくろうや、森の動物達の写真がたっぷりです。

     深い森に一人で入ると、誰かが一緒にいて、会話をしているような気持ちになる。

    しまふくろうの住む北海道森には、シカやイタチやたぬきやキツネたちが暮らしています。
    アイヌの人々は、しまふくろうを神様として大切にしてきました。
    今では森の木が切られて、しまふくろうの数も減ってしまっています。
    そこで北海道の森ではしまふくろうの保護活動が行われています。
    それでもまだ十分とは言えません。このままでは自然は、動物は、人間の前からひっそりと消え去ってしまうでしょう。
    人間は、他の生物や自然に対して神秘を感じて畏れ敬う気持ちを持っていました。

    人間が自然の一部であることを忘れずに、ともに生きる道を探ってゆくことを語りかけています。

  • 北海道に生きるシマフクロウ。絶滅が危惧される大型の鳥を追う。鋭い眼光にハッとさせられる。1羽でも多くのシマフクロウが生き続けてくれることを祈ろう。

  • ふくろう含め、鳥全般好きなので写真に惹かれましたが、ふくろう以外もヒグマやキツネなど、どのページの写真も文も素敵でした。

    司書になるまで手にとってみることもなかった写真絵本。
    もっと多くの人の目に触れてほしいと思います。

  • 日本最大の猛禽・シマフクロウ

    アイヌの人々は、この鳥を神と呼んだ。
    大きいということ以外の、生態も迫力のある目力の強い写真で紹介する。

    巣立ちまでの1週間、ヒナは樹上から落っこちるかのように飛び、
    その後足で地面を歩いて、木を登るという。大きな鳥だからこそできることなのか? 危なくて仕方がない。

    繁殖期以外もつがいは一緒にいるなど、ヒトに共感を持たれそうな生活様式を持つ。

    この本でも、前川さんはこのしまふくろうが生きる環境を守っていくことの大切さを語っている。
    ヒトは、地球に生きる生き物の一部でしかない。
    その都合だけで、環境を壊してしまうことの、おろかしさ、おそろしさを感じられる人でありたい。

  • しまふくろう

  • K
    3歳8か月

  • 北海道に住むしまふくろう。深い森の奥で出会うのは、奇跡のような瞬間。巣立ちから厳しい自然の中の生活まで美しい写真で追います。表紙の写真が素晴らしい。

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著者プロフィール

写真・文:前川貴行
動物写真家。1969年、東京都生まれ。
エンジニアとしてコンピューター関連会社に勤務した後、26歳の頃から独学で写真を始める。97年より動物写真家・田中光常の助手をつとめ、2000年よりフリーの動物写真家としての活動を開始。日本、北米、アフリカ、アジア、そして近年では中米、オセアニアへとフィールドを広げ、野生動物の生きる姿をテーマに撮影に取り組み、雑誌、写真集、写真展など、多くのメディアで作品を発表している。
2008年日本写真協会賞新人賞受賞。2013年第一回日経ナショナルジオグラフィック写真賞グランプリ。2014年TBS テレビ「情熱大陸」出演。
主な著作に『WILD SOUL 極北の生命』『GREAT APES 森にすむ人々』(以上小学館)、『animalandscape』(青菁社)、『こおりのくにのシロクマおやこ』(ポプラ社)、『北の馬と南の馬』(あかね書房)がある。
公益社団法人日本写真家協会会員。

「2016年 『クマと旅をする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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