BEASTARS(9): 少年チャンピオン・コミックス

著者 :
  • 秋田書店
4.35
  • (46)
  • (43)
  • (11)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 795
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253227629

作品紹介・あらすじ

何者かに襲撃され敗北したレゴシは、強くなるためにゴウヒンのもとで修業の毎日。肉座禅を経て、肉食の本能を克服し、食肉中毒者との捕獲劇で手足を使う戦闘スタイルを確立させた。そんなある日、テム食殺犯を追うレゴシは、ついに事件の真相に迫り…!?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 肉食獣と草食獣が紳士的に共同生活を送るのは難しい。肉食獣はその欲望を抑え,草食獣は恐怖に打ち勝つとともに肉食獣の存在を受け入れることが求められる。学園では肉食・草食の別学化が計画され,レゴシらの演劇部も活動休止が伝えられる。

  • 1巻冒頭の回収(結構あっさり)と、レゴシの過去に少し触れる。ちびレゴシ抱きしめたい…。ルイ先輩に会えて嬉しくて嬉しくて尻尾ぶんぶん振るレゴシめちゃくちゃ可愛い(激しく風を切る音に笑ってしまった)し、そんなレゴシを見て居心地悪そうな顔してるルイ先輩も可愛い。冷静沈着なルイ先輩がレゴシの一挙手一投足に翻弄され、表情がくるくる変わるの面白い。レゴシと祖父と5年ぶりの会話に少し目頭が熱くなった。レゴシが純血じゃないってことは全く違う種族とも子孫を残せるのか?それとも同じイヌ科だけど種類が違うだけのか?気になる…。ジュノちゃんとハルちゃんの関係も面白い〜!!ジュノちゃんが一番人間くさい(動物くさい)キャラかな。等身大というか、一番共感しやすい。ピナくんの今後の動きにも注目。ハルちゃんはまだルイ先輩のこと好きなのかな…。いなくなってしまったから気になるだけ?2匹が会ったら焼けぼっくい(?)に火がついちゃうの?早く続き読みたい。

  • ある一つの事件に一区切り…とまではいきませんが、我々が知りたかった事が明らかになります。が、なんと解決ではなく、そこからまだ広がる様子…?
    また、レゴシについての新しい事実がわかったり、ピナ君が存在感を出してきたり。購入まで、なぜピナ君が表紙!?と思いましたが、読めば納得です!
    小ネタも満載で、既刊に続き、読み応えのある9巻でした。
    表紙裏はネーム公開でしたよ!

    あ!あと、みんな待ってたルイ先輩も出てくるよ!!!嬉泣!!

  • 平和な演劇部の光景からまさかの事故発生に衝撃。
    当事者であるタオと同じくらい動揺していた
    ビルとアオバがそれでも草食は離れて、落ち着けタオ
    と声掛けをしているところが偉すぎる。
    キビが今肉食に触られたくないと思う気持ちは無理もない。
    それに肉食が、仕方ないと思いつつ傷つくのもまた当たり前だ。

    力のある肉食獣というが、大型なら草食でもキビを運べるのではないのだろうかなどと思ったが。
    せめてレゴシなら、とキビが妥協してくれるところが興味深かった。
    腕も持ってきてと指示を出したり
    お見舞い行くよ、退院したらアリシェイク飲みに行こう
    と声掛けをできたりする冷静なレゴシ。

    普段から力を意思で抑えて気をつけているのは
    肉食獣も可哀想だし、タオも気の毒だ。
    これ以上怖がらせないように、疑われないように
    必死に冷静に振る舞おうとしても無理。
    冷静だったレゴシとリズの方が不自然、というビルの台詞からの
    「あの日テムを食ったのお前だよね」の展開は見事としか言いようがない。

    一触即発の所へピナが登場するのだが
    その登場の仕方もまた意外。
    関係ないこととも言ってられないから自ら巻き添え食らいに来た、という台詞が肝が座っている。
    肉食獣の理性を崩すのも保たせるのも草食獣という言葉に説得力があった。
    「厄介な状況なのはお互い様だけど…
    ひとまず今日は正義の勝ちだね。安眠できない夜を過ごしてろよ」
    というピナの捨て台詞が凄い。
    ガラにもなく熱くなって、レゴシを助ける為に割って入ったピナ。
    借りができた、君の身は俺が守るというレゴシ。
    どっちもとても恰好良い。

    犯人が明かされてから読み返すと、きっちりリズは
    コマの端々に描き込まれている。
    ミステリーの鉄則、犯人は物語の序盤に登場していなければならないをちゃんとクリアしているのが良い。

    ゴウヒンさんの病院が表社会の病院とちゃんと繋がっているのは少し驚いた。
    理に適っているし、確かに美談だ。
    そのバイト代を仕送りする名目で、五年ぶりにおじいちゃんに連絡を取るレゴシ。
    側にちゃんといてくれて、背中を押してくれるジャックは本当に親友なのだな。

    再会したルイ先輩にぶんぶん尻尾を振りながら抱きつくレゴシのシーンは泣けた。
    偽名のハルオは、ハルちゃんから取ったのだろうか。
    ふたりの再会と決別の話のタイトルが『ないものねだり狂想曲』なのも考えさせられる。
    お互いがお互いの力を尊敬し羨み、光の下で生きて欲しいと思っている。

    薬で力を抑える話は副作用も辛そうで気の毒だし
    リズとテムが友達だったのもまた悲しい。
    リズが過信して薬を飲むのをやめさえしなければ
    違った未来があっただろうに。

    ビルが肉食の自分は意見を言ってはいけない、
    陽キャラらしく振る舞わないとと考えているのが
    気の毒だし、エルスがとても良い子だ。
    ビルの良いところも悪いところもちゃんと見ていてくれたのが素敵だ。

    学園新聞に
    正しい選択はどれだろうか?考え続けよ。ただし割り切ない。それは大人のすること。
    と書いてあるのが良かった。

    ジュノは別学でいいのにと思うところも、その理由が
    肉食獣は草食獣にかなわないからというのも興味深い。
    ハルとのやり取りが微笑ましかった。

    社会に出たら一緒に暮らすのに、学生時代に別学にしたところで
    御為ごかしだなと思う。

  • いよいよ犯人がわかったけど。リズはテムに友情を感じていたからこそ、ありのままを受け入れてもらおうとした悲しい背景があったんだね。

  • 真犯人。ただ葛藤が。肉食、草食の別学化も。アパルトヘイト、男女別学?の戯画化?

  • そういうことか~~コトは単純ではない…
    しかしピナくん、怖いもの知らずすぎる つよい

  • 最初に提示された謎が
    ここで解かれるのだけど
    謎が解かれても問題は解決しない
    当たり前なんだけど
    ミステリィなら犯人見つけておしまいになるのが
    この物語はそれでは終わらない。
    どう生きていくのか
    が問われ続けているような気がする。
    どんな命にも正解のない問い。
    自分だけが良ければ良いでは終わらない
    その先に踏み出すためには
    誰の力が必要なのか
    今の修行がつながっているのか
    そもそもどうしたかったのかすら忘れて考え始め
    別なものになっていくのかもしれない。

  • 食殺事件の犯人が明らかとなる第九巻。
    そのほかにもレゴシの複雑な家庭環境・血統への暗示、裏市でのルイとの再会、そしてこれまで草食・肉食共学だった学園の別学化方針に動揺する生徒たちの動物模様と、盛りだくさんの内容。
    犯人明かしのあっさりとした展開はちょっと意外だった。らしくていいけど。ヤギのピナのスカした立ち回りがアクセント。

  • キビの腕がもげたり、唐突に犯人が判明したり、衝撃的なスタートだった。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

2016年デビュー。週刊少年チャンピオンで読み切り連作「BEAST COMPLEX」を掲載後、「BEASTARS」連載開始。

「2019年 『BEASTARS 1~10巻BOXセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

板垣巴留の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×