宇宙の操り人形 (ソノラマ文庫 海外シリーズ 4)

  • 朝日ソノラマ
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784257620044

感想・レビュー・書評

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  • ちくま文庫版はもう二つ短編が入ってると知って購入する以外の選択肢が消えた、ただ表紙カバーが好みなのでソノラマ文庫版も買うしかなかった

  • 長編と短編をそれぞれ一つずつ収録。久しぶりに帰った故郷が見ず知らずの町に変貌していたというところから話が始まる「宇宙の操り人形」は、いかにもディックらしい。それがオーマズード対アーリマンの戦いの一局面だったという展開は、あまりおもしろいと思わなかった。約30年ぶりの再読にしては、話の筋を覚えているのが不思議だったが、ほんの3年前にちくま文庫版を読んでいたのだった。すっかり忘れていた。
    収録作品:「宇宙の操り人形」、「地球乗っ取り計画」

  •  久しぶりに帰ってきた町に違和感を感じる導入部はディックの基本。

     異変の真相に善神と悪神の対立をあてたのが、後年の作風につながってくるということで、 作品史的にはたぶんここが一番注目されるとこだろー。
     善神と悪神に対する直接的な描写が多いのが目を引く。

     表層的な世界と、それに隠蔽された真の世界というモチーフも、この対立耕造の中で、視覚的に鮮やかな描写がされていて、ディックは最初からディックであることがよく分かる。
     ディックが自作語りをした際に、自分でも、この作品をずいぶん気に入っていたことを明言していて、ジャンルとしてはファンタジーとして捉えていたみたい。

     ただ、こういったテーマが作品内部で煮詰められるようになるのは、また別の作品でという感じもあるかな。

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