- Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784257905684
感想・レビュー・書評
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「潰談」一度なめると取りつかれたように病みつきになってしまう謎の蜜。しかし口にした途端、突如爆発的に潰れて死んでしまう。
死に方も真相も、奇想がすばらしいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初の二作は双一シリーズで、相変わらずギャグがさえてる。P16の最初のコマ、まるで画太郎の絵のよう。
「合鏡谷にて」は、民話のような幻妖な話で、端正で色気のある絵がよくマッチしている。もう少し長くして練り、湿った文体で小説にしてもよほどいいものが書けるんじゃないかという気もしてくる。「蔵書幻影」もまた美しい作品で、もはや恐怖マンガというより文学的な漫画だ。膨大な図書の描写で乱歩の「パノラマ島奇譚」があるのは当然か。そして、表題作「潰談」。これはまさに伊藤潤二の要素が詰まった作品で、最近では傑作の部類だ。登場人物の安っぽいあだ名「リルコ」「安ミン」、安ミンがつぶされたときの様子――壁に残されたメガネ、突如つぶされるという非凡なアイデア、そして唐突に分かる見えないなにかの正体。笑いと、恐怖というよりは想像力のスケールがうまくあわさっている。これは蚊と人間の手であるという評論を目にして、ああなるほどと思った。確かにそこから発想を広げているのだろう。
いずれも日常をちょっと斜めに見るくらいでは浮かばぬ発想の数々で、併読していた乱歩の世界とあわせて満喫した。あとがきには、作者の右手の異常が明かされており、ペースが落ちる原因にもなっているそうだが、思うように描けぬこの鬱屈がかえってこの作者にはいいのではないかとも思える。それと、「ストーリーのなんたるかを学ばないといけない」と言っているのには笑ってしまった。 -
前作の闇の声「お化け屋敷の謎」の続編である「双一前線」、「双一の愛玩動物」以外は独立した短編。
双一シリーズ自体もほぼ1話完結のため、前作を読んでなくてもそこまで差し支えない。
「蔵書幻影」は、本の蒐集家にとっては最もホラーな作品となっている。 -
待ちに待ったファンを裏切らない伊藤潤二ワールド。
最高です。
本好きのわたしとしては「蔵書幻影」がイッちゃってて素敵でしたね。
もちろう双一シリーズも楽しく読めましたが。
執筆ペースがわたしはあなたについてゆきます。伊藤先生。
☆は10個くらいあげたい。 -
最後に収録の「潰談」がインパクト有りで、ドキドキワクワク。
映像化したら面白いことになりそうな予感。(読了2009/11/07) -
やっぱり伊藤潤二はいいなぁ〜。
読み終えるたびに「もっと、もっと!」と渇望してしまう中毒性がある。
あとがきに「最近では以前のように馬力がかからなくなってしまってペースダウンしている」とな。
絵・ストーリー共にこのクオリティで描き続けて潤二、、、いつまでも。。。
双一君も出るよ。 -
闇の声 全2巻
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一話完結モノこそ伊藤潤二らしさが出るなあと改めて思う。
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初期からのファンも楽しめる短編集だと思う。双一も出てくることだし。
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潤二ワールドに久々にどっぷりつかれて
しあわせだったよ。
短編がいくつか入っていて
やっぱり終わり方は不思議感たっぷりの
素敵ワールドでした。