「ほんとのこと」は、親にはいえない: 子どもの言葉を生み出す対話

著者 :
  • 家の光協会
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784259566845

作品紹介・あらすじ

ほめる、しかるを「問いかけ」に変える。
「みんなの学校(大阪市立大空小学校 )」の初代校長による、親と子のコミュニケーション論。
「いつも怒ってしまう」、「反抗的な子の態度に、どう接すればいいかわからない」など、子どもとの関係に悩む大人に読んでほしい!
45年間教育の現場でたくさんの子どもたちと対話を重ねてきた木村先生。
対話とは、「自分と意見の違う相手の考えを受け取って、自分のものでも相手のものでもない新しい考えをつくっていくこと」と先生は言います。
対話の目的は何なのか、どうすれば対話が成立するのか。
子どもとの関わり方で大切なことを伝えます。

【目次】
●第1章  子どもが親に忖度するとき
子どもは親には自分を見せない。学校にいけない子、暴力をふるう子、いじめに遭っている子…、子どもの心を知る。
〇子どもは行けない自分が悪いと思ってる。子どもは100%悪くない。
〇無理して学校に行かなくても家で学べばいい?
〇自分は一人ぼっちだと思ってしまったとき、子どもは死んでしまう。

●第2章 それ、上から目線です
親が上から目線で子どもに言うことを聞かせようとしている姿、子どもを支配しようとしている姿、対話になっていない会話。親が自分の姿に気づく。
〇どうしたら言うことを聞いてくれる?と考えているあいだは子どもは育たない。
○「あなたのために」が子どもを追い詰める。
〇ほめて育てたら自己肯定感は育まれる?

●第3章 まわりを気にして、このままでいますか
大人の役割。同調圧力にのまれずに、風評を流さない大人に。考えない、見ようとしない、知らんふりでいいのか。子育てとは自分が変わること。
〇「ごめんね」「いいよ」は、もうやめよ。「納得」しない限り子どもは変わらない。
〇校則や学習ルールを守らせていても主体性は育ちません。〇多数決が「ふつうの子」をつくってきた。 他

感想・レビュー・書評

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  • 2022.5.3 再読
    「「対話」とは一切のジャッジが入らないやり取りのこと」

    んー、この言葉に
    「あんた、まだまだ対話できてへんで」と
    木村先生に言われた気がする…

    対話にはまず問いかけからと思って問いかけは
    意識してた。
    けどその問いかけが目の前に一人の子の考えを聴こうという問いかけではなく
    大人の持つ正解を言わせる問いかけになっていた。

    何のために問いかけているのか。
    結局大人の言いたいことを言わせる問いかけならば
    問いかけている価値はほぼない。

    宿題忘れましたって報告した子に
    「どうする?」と聞いて
    「もうしません。」って言われたらそれで
    自分は絶対「あぁそうなん。」とは言われへん…

    対話と言いながら大人の持つ正解を子どもに
    探させるためのものになってしまってるんやなぁ…

    やり直しやなぁ。


    「子どもの自律をコーディネートする」

    子どもにどう関わるのか。
    指導という名のもとの力関係で大人と子どもを結んではいけない。

    あくまでも大人と子どもは対等。
    大人がそこを肝に銘じて子どもと今、対話ができているか。
    対話ができるには大人のすべて聞く、受け止めるという寛容力が必要。

    子どもがやったことに
    「あー、もうまたそんなことしてる」と思う自分がいるのは当然のこと。
    そんな自分を大人もまずは受け入れることが寛容力の一歩なのかもしれない。

    子どもと対話なんて
    「忙しいからできない」「そんな時間ない」と周りのせい、環境のせいにしている限り
    きっと仕事が減っても、時間にゆとりができても自分は変わらない。
    どんな環境にいても自分は自分。
    するかしないかを決めているのは自分。
    だから「自分が変わる」というのはいつどこで誰といても自分がしようと思えばできること。


    それにしても木村先生の子どもと対等に関わろうとする姿勢には
    頭が下がるし、話自体が面白くて思わず笑ってしまう。
    子どもに名前を聞いたエピソードがあったけど
    あれなんか本当にすごい。
    「なんなんこの子失礼な子やわ」ってすぐ思ってしまうけど
    そうではないんよなぁー。流石やわ、、

  • 別記

  •  子どもとコミュニケーションするには、大人が変わらないといけない。

     上から目線ではなく対等に接する。
     子ども自身の言葉を引き出す。

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著者プロフィール

初代大阪市立大空小学校長

「2021年 『学校の未来はここから始まる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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