「べてるの家」から吹く風

著者 :
  • いのちのことば社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784264024361

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  • 「べてるの家」の向谷地さんの著書。
    弱さを隠さない。病気を克服しようとしない。
    そういう意味で、非常識。でも、すごく強い思想。

  • とかくこの世は生きにくい。
    病は治らなければ、今の社会から隔離されてしまう。
    すでに町に住む人達に、ほっておける余裕はない。

    当事者が、自らの症状を分析し、対処法を当事者同志で検討、実験、報告、再検討を繰り返す試みが、既に二十年近く行われているとは。

    社会への参画も、町のルールに順応しようというより、
    町へ提案をする形で、寄り添おうとしているようだ。

    精神科医療は、機能の欠損が原因でない場合、
    アレルギー的な身体反応が大きいのか?

    だとすれば、迷信的な恐怖に囚われず、一緒に生きていくことは、可能ではないか。
    この本は、漠然とした恐怖から、抜け出すきっかけになりそうだ。

    実は、病んでいるのは、町で平然と暮らす事ができる既に反応できないほど致命傷を負っている自身なのではないか、という不安に対しても、そう、病んでいたのだ、と、がっかりできた。

    一人ではどうにもならないとなれば、助けが必要なのだ。
    声をだし、状況を共有し、試行錯誤を繰り返しながら、対処していけば良いのだ。

    べてるの家へ見学にいく機会を作ろうと思う。

  • 2006年刊行。べてるの家に関する本を読み始める場合に、最初の一冊として読みやすい。

  • とてもとても向谷地さんのような実践はできないんだけど、「めざすところはやっぱりここだよなぁ」という気持ちになれます。「安心」と「当事者主体」を徹底的に大切にしようとしている姿勢に惹かれます。一般読者も想定しているので、「べてるの家」の全体像をつかみやすいと思います。

  • 病気との付き合い方を研究と言う形で考え出し
    諦めという姿勢で付き合っていく。
    そういう付き合い方ができたら楽なんだろうなと思った。

  • すべてを受け入れる心の広さと、自分を知る事で自分自身を助けてあげる事の大事さと、理解してくれる仲間の大切さが、人が生きていく中でどれだけ必要なものなのかを教えられた1冊です。

  • 図書館所蔵【369.28MU】

  • べてる関係は初めて

  • 以前に読んだ『べてるの家の非援助論』が良かったので読んでみた。
    先書よりも少し、宗教色が前面に押し出されているような印象を受けた。

    しかし精神疾患をもつ人たちが、自分の病を自分で研究し、付き合い方を見つけていくという「当事者研究」という試みはすごく面白いと今回も思った。
    今、精神科で勤務する身としては患者さんとの接し方や病気に対する認識など、勉強になる部分も多かった。

  • 頭をやわらかくする本。
    自分の考え方とかが試される気がする。
    べてるの家のことは、ずっと気になってたけどやっぱりスゴイ!
    頭が固くなったときに、読み返したいと思った。

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著者プロフィール

北海道医療大学大名誉教授、社会福祉法人浦河べてるの家理事長。
主な著作に『増補改訂 「べてるの家」から吹く風 』二〇一八年、いのちのことば社。『新・安心して絶望できる人生 「当事者研究」という世界』二〇一八年、一麦出版社。『技法以前―べてるの家のつくりかた』二〇〇九年医学書院。『弱さの研究』(共著)二〇二〇年、くんぷる。ほか。

「2023年 『弱さの情報公開―つなぐー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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