詩集 (ヴィクトル・ユゴー文学館)

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  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267015618

作品紹介・あらすじ

巨視的と微視的、抽象と具体、概念と心情、それらの間を自在に動く眼、きっぱりとした表情を宿した名唱。

感想・レビュー・書評

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  •  そうだ、たとえほかの人々が屈しようと、亡命の地にがんばろうと、あの男がいるあいだは、
     ああ、フランスよ! 我々が愛し、いつもその不幸を嘆いているフランスよ、
     私は二度と踏むまい、おまえのやさしく悲しい国土を。
     私の祖先の墓、私の愛する者を育てた土地よ!

     私は二度と見るまい、我々を引きつけるおまえの岸辺を。
     フランスよ! 私のなすべき義務のほかは、ああ! すべてを忘れよう。
     試練を受ける人々のあいだに、私は自分のテントを張ろう。
     追放されたままがんばろう、意気軒昂として立っていることを望んで。

     たとえ果てしなくつづこうとも、私はつらい亡命を受けいれる、
     意志強固だと信じていた友が屈服してしまったかどうか、
     また、亡命地にとどまるべき者の多くが帰国してしまったかどうか、
     そんなことは知ろうとも、考えようともせずに。

     あと千人しか残らなくなっても、よし、私は踏みとどまろう!
     あと百人しか残らなくなっても、私はなおスラ*8に刃向かおう。
     十人残ったら、私は十番目の者となろう。
     そして、たったひとりしか残らなくなったら、そのひとりこそはこの私だ!

    (本文より)

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著者プロフィール

1802年-1885年。フランス・ロマン主義を代表する詩人・小説家・戯曲家。10代の若さで詩人として国王ルイ18世に認められるなど、早くから頭角をあらわす。すぐに戯曲や小説を発表するようになり、1831年に『ノートル=ダム・ド・パリ』、1862年にフランス文学界の頂点といわれる『レ・ミゼラブル』を発表して、不動の名声を獲得。政界にも進出したが、激動の時代により亡命生活も経験している。

「2022年 『ノートル=ダム・ド・パリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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