- Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
- / ISBN・EAN: 9784267015618
作品紹介・あらすじ
巨視的と微視的、抽象と具体、概念と心情、それらの間を自在に動く眼、きっぱりとした表情を宿した名唱。
感想・レビュー・書評
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そうだ、たとえほかの人々が屈しようと、亡命の地にがんばろうと、あの男がいるあいだは、
ああ、フランスよ! 我々が愛し、いつもその不幸を嘆いているフランスよ、
私は二度と踏むまい、おまえのやさしく悲しい国土を。
私の祖先の墓、私の愛する者を育てた土地よ!
私は二度と見るまい、我々を引きつけるおまえの岸辺を。
フランスよ! 私のなすべき義務のほかは、ああ! すべてを忘れよう。
試練を受ける人々のあいだに、私は自分のテントを張ろう。
追放されたままがんばろう、意気軒昂として立っていることを望んで。
たとえ果てしなくつづこうとも、私はつらい亡命を受けいれる、
意志強固だと信じていた友が屈服してしまったかどうか、
また、亡命地にとどまるべき者の多くが帰国してしまったかどうか、
そんなことは知ろうとも、考えようともせずに。
あと千人しか残らなくなっても、よし、私は踏みとどまろう!
あと百人しか残らなくなっても、私はなおスラ*8に刃向かおう。
十人残ったら、私は十番目の者となろう。
そして、たったひとりしか残らなくなったら、そのひとりこそはこの私だ!
(本文より)
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