- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784267021664
作品紹介・あらすじ
戦後最初の東大総長として、敗戦に打ちひしがれた日本国民を鼓舞し、日本の針路の理想を示した男!
原動力となったのは、幼き日の母との約束。一高時代の新渡戸稲造、内村鑑三との出会い。
東京帝大教授として反戦を目指しながらも、教え子たちを戦場に送り出す苦悩を味わいながら戦争と対峙していった。
感想・レビュー・書評
-
東大総長をつとめた南原繁の生涯である。一高から東大時代のことが主である。資料に基づいた小説であり、天皇については著者の推測であろう。南原について様々に書かれていたことを集めているので、東大の戦前からの組織というものがよくわかる。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書評:南原繁の青春と戦後改革への道
評者: 宇野重規 / 朝⽇新聞掲載:2019年05月04日
https://book.asahi.com/article/12342778 -
2020/04/30南原繁☆村木嵐 読了
新渡戸稲造カーライルトゥーザニアレストデューティ目の前の義務を果たし続けているとその転職を知る
本を読みなさい専門より教養物事の核心をつかむこと
デューティーは義務ではなく使命をミッション
世界は至高の善を目指して進む
真善美と正義 学問道徳芸術 政治
美濃部達吉 天皇機関説圧倒的支持
創造の父、文化の母 戦い→自由
反国際主義は日本を自滅させる
36年2月21日狙撃される→226
ベルリン大学ナポレオン占領下に作られた新しい大学初代学長はフィヒテ カント哲学 ドイツ国民に告ぐ 国民の道徳向上、青少年の教育 国民を鼓舞
関東大震災の後東大図書館の蔵書ヨーロッパで買い集めた尊敬を集めた
ナチスは本を燃やした焚書
哲学の間逆はファシズム個を認めない独裁体制
満州国建国は侵略反対する犬養首相は後1号事件で暗殺された翌月衆議院は満場一致で満州国を承認した
近衛文麿1938年成立1940年6月配給制
大政翼賛会ファシズム組織←三国同盟
危機への対処の仕方!今日的
1941年夏 日米戦争は必至と覚悟
1944年誰もが敗戦を確信
軍部を守るのか国体天皇制を守るのか
新憲法は異議を問われ返答 自らのもの
教育基本法は第二の憲法
政治の根本は教育、教育は信仰
平和は政治の最高善
吉田茂首相 曲学阿世の徒 言論の圧殺
単独講和に未来のビジョンはない
学問の至上の価値 正義と平和を探究
教育の目指す真理 価値並行論 -
東2法経図・6F開架:913.6A/Mu45n//K
-
内村鑑三門下の南原繁、そして三谷隆正、矢内原忠雄、高木八尺、森戸辰夫らが登場し、彼らの学生時代に内村や新渡戸稲造に傾倒していく青春像が微笑ましく、爽やか。そして時代は15年戦争期へ。東大・一高が学問の自由を巡って荒波に曝され、その中で美濃部達吉、河合栄次郎、田中耕太郎らの存在が逞しく感じる。これ以外にも小野塚喜平次、津田左右吉、和辻哲郎、丸山眞男らが登場し、実に愉しい!内村、南原、三谷と揃って再婚の妻に恵まれた人生の共通点に驚き。最も南原の最初の妻・星野百合子も魅力的でほのぼのとした出会いから結婚までが青春!を感じさせられる。そして2度目の妻・博子も賢い女性。