ここが終の住処かもね

著者 :
  • 潮出版社
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本棚登録 : 189
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267023767

作品紹介・あらすじ

シングルマザーとして奮闘してきたカヤノは、70代の今、都会から移住した「サ高住」で気ままに暮らしていたが……。
個性的な住人たちとのやりとり、娘や息子との関係、予期せぬトラブル、ときめく出会い。風光明媚な丘陵地の「サ高住」を舞台に、いまどきシニアの日常生活を軽妙なタッチで描いた物語。
月刊「パンプキン」連載時から話題を集めた小説の単行本化!

感想・レビュー・書評

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  • 70歳を過ぎたシングルマザーのカヤノが、終の住処と決めたのは過疎地の高齢者住宅「サ高住」。

    老親介護をしている間に子ども二人は自立して家を出て行ったものの、介護の末に見送った両親のあとにひとり暮らしして10年。
    フリーターの38歳の息子が同居するようになり、その後42歳の娘まで実家に戻ってくる。
    実家に住むにあたり家賃・光熱費も分担して支払うというので、それと年金とで自由を生きる権利を得たカヤノが手に入れたのが「サ高住」なのだ。

    自由で何にも縛られずに好きに生きていけるというのは理想的だ。
    時折、子どものことでちょっと心配するときもあるのだが、そうは言っても子どもたちもそれなりの年齢。
    いつまでも気にしたり悩んだりするのはよしにしようと思うのである。
    たぶん、もうすぐ自分もそうなるのかなといろいろと考えてしまう。
    住人たちのやりとりがあまりにもリアル過ぎて、こんなところで住めたら…どうなんだろうと自分に置き換えてしまう。
    いずれは老いていくのだけれど、自分の未来が想像できない。
    まずは、お金がないと…と現実を考えてしまった。


  • 高原のサ高住、優雅だなぁ。
    私のイメージだと、
    マンション形式のサ高住で
    もっと管理されている感じでしたが
    こちらは、高原でお庭もあって素敵。
    そして高そう…。

    主人公のカヤノさんはフリーライター
    車の運転もしていて
    その言動も、読んでいても70歳過ぎとは思えない
    若い感じです。

    色々な人間関係に気持ちを揺らしながらも
    きっとこの「ビラカンサ」ハウスで
    まだまだ豊かに生きていきそう。
    良いなぁ。

  • サービス付き高齢者住宅の話。高齢者それぞれの人生と現在が絡み合って。しかし、子どもはいくつになっても子どもなんだよね。

  • ストーリーは面白く読めた。 でも、現実にはこんなサ高住はないと思う。

  • さてさて久田さんの2作目。サービス付き高齢者住宅(サ高住)を舞台にしたドタバタ劇。前回読んだ『主婦悦子さん・・・』に似て主人公のカヤノさんが周りのごたごたに振り回されてて、読んでる側の身としてはニヤニヤしてしまった。ラスト20~30ページの急展開。えー、そこが繋がっていくのか!と。でも、なんとなく急いで話をまとめて終わってしまった感が自分の中では残ったので残念。

  • 人間関係面倒そう、それなら便利な都会のマンション住まいでいいな、体が動くうちは。

  •  1947年生まれ、久田恵さん、初読みです。「ここが終の住処かもね」、2022.12発行。過疎地のサービス付き高齢者住宅(サ高住)を舞台にした物語。東京の家に娘奈々子42歳と息子亮介38歳を住ませ、サ高住に移住したカヤノ71歳が主人公。家族の在り方や人間関係がテーマかと読み進めてると、熟年の恋なのかとも・・・。結末は読者の判断に委ねられている。

  • 2023 8/13

  • 70代の女性にしては若々しく…と、言うより子供っぽく、少女のような雰囲気に少々困惑。登場人物の年齢が高齢、舞台の設定がサ高住というだけで、ありがちな日常のお話。もう少し大人の物語を想像していたので残念。

  • うーむ。
    なんだかいくつになっても悩みは尽きないのか、と暗い気持ちになった。

    若い時は忙しくて悩む暇もなかったものが
    時間があると色々考えてしまうってのもあるかなぁと、思ったりして。

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著者プロフィール

1947年生まれ。ノンフィクション作家。『フイリッピーナを愛した男たち』(文藝春秋)で第21回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。主な著書に『母のいる場所――シルバーヴィラ向山物語』(文藝春秋)、『シクスティーズの日々』(朝日新聞社)、など。両親の介護歴20年。現在、花げし舎を主宰し、編集&取材チームを率いている。

「2018年 『100歳時代の新しい介護哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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