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- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784272521180
作品紹介・あらすじ
太平洋戦争開戦とともに始まった沖縄の放送局。その最後の放送局長・岩?命吉の手記が発掘された。情報戦を担い日本軍と一体化していく姿を映し出したBS「沖縄 戦火の放送局」にさらに取材を重ね、戦時下のメディアにせまる。
[目次]
プロローグ もうひとつの追悼式
第一章 「戦時下」の日記
第二章 開戦と沖縄放送局の誕生
第三章 対敵宣伝・宣撫工作に励む
第四章 沖縄へ
第五章 ラジオの叫び
第六章 アジアの放送局の終焉
第七章 軍に飲み込まれた放送局
第八章 沖縄戦
エピローグ
感想・レビュー・書評
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沖縄放送局の戦時のルポ。多くの資料、手記、証言を基に書かれている。沖縄でみたひめゆりの塔の戦死した女学生たちの顔が思い出された。サイパン、パラオ・ペリリュー、硫黄島、インパール、フィリピンと沖縄に近づく戦争の影。岩崎局長の手記が迫る空気を如実に語っている。岩崎が煩悶と何度も書いているが、放送人としての使命感が軍部の力に抑え込まれていく。著者がエピローグで強調している「権力が暴力に変わる前に、それを押しとどめる空気を作るのがメディアに関わる人間の仕事である。権力が牙をむき、戦争が始まってからでは遅いのである。」今のメディアがそんな使命感を持っているのか残念ながら疑問だ。
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