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- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784275002938
作品紹介・あらすじ
近代市民社会の男性中心主義の原理に挑戦してきたフェミニズムは、大きな分岐点に差しかかっている。闘いの最前線において、ジェンダー間の経済的平等の実現を目指す再配分的正義論と、「女性」に固有な文化的表象を求める承認的正義論の連帯が"中断"され、統一的な「ジェンダー的正義」を掲げることが困難になっている。フェミニズムと、他のマイノリティ権利擁護運動との亀裂も表面化しつつある。ジェンダーの「批判理論」の提唱者ナンシー・フレイザーが「経済的不公正」と「文化的不公正」の複雑な絡み合いを系譜学・意味論的に解きほぐしながら、打開に向けてのプラグマティックな戦略を呈示する。