音楽と音の匠が語る 目指せ! 耳の達人 (ONTOMO MOOK)

  • 音楽之友社
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784276962279

作品紹介・あらすじ

クラシックを聴く際に、どんなことに目を向けるだろうか。「演奏者の音楽性」や「演奏の巧拙」? しかし、そういった評価は、実は聴く環境によってまるで変わってしまうことがある。コンサートによく行く人なら、ホールや座席によって印象が大きく変化することを知っている。レコード・ファンなら録音の良し悪しも気になるだろうし、オーディオ・ファンなら自分の再生装置でどんな音で鳴るかも興味の対象になる。しかし、それらは決して独立した要素ではなく、リスナーは様々な状況下において、それらを含んだ状態で音楽を聴いているのだ。
この本では、「レコード芸術」をはじめとして各所に歯に衣着せぬ音楽評論を寄稿し、自らもオーケストラや合唱の指揮を行なう“音楽の匠”宇野功芳と、「Stereo」などのオーディオ誌におけるオーディオ評論や「レコード芸術」の録音評などを手掛け、自身もコントラバスを弾きクラシックにも造詣が深い“音の匠”山之内正の2人が、各々の実体験を交えながら、「クラシック音楽を聴く」という行為に深く関わる、しかしこれまで意外に語られなかった要素について対談。「ホールの響きと演奏に対する評価の関連性」「響きが演奏者の耳にどう影響するのか」「録音という行為がクラシックをどう変化させたか」「映像でわかること、わからないこと」「生の演奏とレコードで聴く演奏の違い」「再生装置によって音楽性はどのように変化させられるのか」など大きく7つのポイントについて激論を展開する。これまでとは少し違う視点を得て、より広く深く音楽を聴ける“耳の達人”を目指すための手引きともなるだろう。互いのリスニング・ルームを訪問し、気になるディスクや「ちょっと困った録音」を持ち合い、聴きながら意見を交換するシーンも興味深いところである。

感想・レビュー・書評

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  • 資料番号:011526902
    請求記号:760.7ウ

  • いろいろ参考になりました。
    音楽を聴く人だけでなく、
    楽器をやっている人たちにも読んでもらいたいと思いました。
    クラシック音楽は奥が深い!

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著者プロフィール

1930年東京生まれ。本名は功(いさお)。父は漫談家・牧野周一。4歳のとき、金の鈴子供会に入り、府中四中(現戸山高校)でも合唱部に所属、合唱指揮者を目指し、国立音楽大学声楽科を卒業。当時の学長、有馬大五郎氏に楽理科への転向をつよくすすめられ、NHKからもレギュラー評論家になるよう説得されたが固辞。しかし、ブルーノ・ワルターに出した手紙に返事がきたことから原稿依頼がふえてゆき、やがて評論活動が主となった。著書は40冊を数える。合唱指揮者としてはKTU合唱団、早蕨会、成蹊大学、帝京大学、跡見学園女子大学の常任を務め、客演としては神戸市混声合唱団を24年、日本女声合唱団を18年、アンサンブル・フィオレッティを15年、オーケストラは87年から10年間新星日響、96年から10年間アンサンブルSAKURAを振り、CDは全部で60枚。2015年4月には仙台フィルでベートーヴェン:交響曲第7番、2015年7月には大阪交響楽団で第9を指揮、いずれもCD化された。


「2016年 『宇野功芳の軌跡 DVD付』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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